2学期の終わりに

《年少》散歩

先日久し振りに皆で散歩に出かけた。公園へ行く途中『この葉っぱ“ひいらぎ”じゃないかな!?』と子ども達に伝えると『えっ!あの歌に出てくるひいらぎ!?』『こんな形してるんだー!』『初めて見たー!』と嬉しそうな表情。そして誰かが『♪ひーいらぎ飾ろう~』と月の歌を歌い始めると、自然と皆で大合唱が始まった。一曲歌い終わると『次何にするー?』『どんぐりがさっき落ちてたから“どんぐり”歌おうよ!!』『いいねー!』と歌いながら歩いていると、あっという間に公園へ到着。公園内では『この花きれーい。』『本当だ。良い匂いもするー!』『ねぇ、あっちにクモがいたよ!』『どこどこ?』と草花や虫などの自然にも目を向け五感で感じたり、『それー!』と落ち葉を投げ合ったり『私はウサギ。』『僕は恐竜だ!』と葉っぱを体や頭にくっつけてごっこ遊びをしたりと、思う存分秋を楽しんだ。クラスの仲が深まってきた今、ぐんと会話も増え、友達と楽しいことを共有する姿があり嬉しくなる。帰り道ではすれ違う人に『こんにちは。』と元気よく挨拶をする子も。『まぁ元気ねぇ!』と褒められると、他の子達も友達の姿に刺激され、次からすれ違う人に積極的に挨拶をし始める。しまいには大きな犬にも声を掛けると犬が近寄ってきて『わぁ…。』とびっくり。そんな光景がとてもかわいらしかった。沢山歩き『疲れたー。』と言う子もいたが、近くの子が『頑張って!』『ほら、もうすぐ幼稚園だよ。』と励ましたり優しく手を引いてあげる姿に成長を感じた。クラスの枠を越えて楽しめる散歩。こういった時間をこれからも沢山作っていきたい。

《年中》トラブル

クラスの仲も深まり、自分を出せるようになった分、それぞれの思いがぶつかりトラブルが起こってしまう事がある。ある日のお昼の時間『Aちゃん一緒に食べよう!』とBちゃんが言うと『いいよ。あ!でもこの席もういっぱいになっちゃった…。』『えー!昨日約束したじゃん』と問題発生。他の机も人数がいっぱいで、2人で移動する事も出来ず、Aちゃんが困っていた。どうするか様子を見ていると、同じ机にいたC君が『じゃあ僕がBちゃんと変わってあげる!』と譲ってくれたのだ。その言葉に『ごめんね…ありがとう!』と二人は笑顔になる。C君も一緒に食べたい子がいたかもしれない。しかし困っている友達を助けようという気持ちがなんとも逞しく感じた。他にも最近は列に並ぶ際、1番の取り合いでケンカになる事がある。『A君抜かさないで!』『抜かしてない!先に並んでたよ!』と言い合う二人に話しを聞いてみると、先に並んでいたA君が1度抜けたのだが、また1番前に戻ってきた事でB君は抜かされたと思ってしまったようだった。どちらも中々譲れずにいると、周りで見ていた子が『A君トイレに行くって抜けてたよ。』『うん、1回抜けたら一番後ろに並んだらいいんじゃない?』とアドバイス。友達からの提案で本人達も納得し『分かった!そうする。』『僕も抜かしたって言ってごめんね。』『ううん、いいよ!』と今までならこちらが入り、解決する事が多かったが、日々の生活の中で、我慢する事や譲る事、思いやる事を学び、少しずつ自分達で解決しようと成長している。ケンカは悪いことばかりでなく、成長に繋がる経験にもなる、これからも前向きに柔軟に見守って行きたい。

《年長》くるくるフレンド

『一緒に座ろう。』『お弁当楽しみだね。』と優しく年中・年少さんに声を掛ける姿が見られたのは、先日行われたくるくるフレンド。クラスの枠を越えてコースの友達とお弁当を食べ、戸外で遊ぶ。普段コースで過ごすことが中々できないため、子ども達はこの日を心待ちにしていた。早速それぞれのコースの場所に移動し、お弁当の準備を進めていく。自分の準備が終わると、迷うことなく年少さんに『準備できた?』『一緒に給食取りに行こう!』と声を掛け、優しく教えてあげるのはさすが年長。いただきますをして、しばらくすると、年少の一人の子が給食に入っていたタコさんウインナーを見ながら『食べたくない…』とぽつりと言った。するとすかさず近くにいた子が『それおいしいよ!ほら見てて…おいしい!』と食べて見せ、タコさんダンスをし始めたのだ!それを見た年少さんは大笑い。その楽しい雰囲気に『ちょっと食べてみる。』と苦手な物にも挑戦することができた。ただ食べてみせるだけでなく、一瞬で楽しい雰囲気に変えてくれた子どもならではのアイディアになるほど!と感心してしまった。お弁当を食べ終えると、普段から空のお弁当箱と牛乳を見せ担任から『はなまるちゃん◎』をもらうのだが、この日は近くにいた年長さんも一緒に『せーの、はなまるちゃん!』と小さな先生になり、『頑張ったね。』と声を掛けてくれた。その後もこぼした牛乳を一緒に拭いてくれたり、片付け方を教えてくれたりと大活躍!他学年と一緒に過ごすとこんなにも周囲に気を配り、困っている子を助けられる様になったのだと、更に子ども達の成長を感じる事が出来た。残り少ない幼稚園生活も子ども達の良い所を沢山発見し、伸ばしていけるよう、大切に過ごしていきたい。

タイトルとURLをコピーしました