クラス毎にもちつきの掛け声を11月末に決めてから、当日を待ちわびていた子ども達。“ぺったんぺったんぺったんこ”と、ふとした時に口ずさんだりする程であった。もちつきまで日が迫ってきたある日。「みんなのおもちがもっと美味しくなるようにお部屋でも練習してみない?」と声を掛けると、「さんせーい!」「やりたい!」と沢山の声が返ってきた。早速牛乳パックで杵を作り、イスを臼に見立てる。そしてその中に、もちをイメージしてポンポンを置いた。「さあ、みんなで美味しいおもちを作るぞ!」「おー!!」と皆やる気満々で、本番と同じように2人ずつ杵を持ち、順番についていった。「ついてる友達にパワーを送ろう!」「みんなで掛け声を合わせたらおっきなパワーになるね!」と回数を重ねるごとにどんどん盛り上がり、「うわーなんかピカピカになってきた!」「ほんとだ!きれい!!」と、気持ちを込めることでまるでポンポンが本当のもちに見えているようだ。さらに「おいしそうだね~!」と想像する姿は、
とても微笑ましかった。子ども達の熱量はその日だけに留まらず、自由遊びの時間にも自分達で沢山のポンポンを持ってきて、「今日は大量のおもちができました!」「このおもちの中に〇〇ちゃんを埋めちゃおう!」「うわ~!おもちだらけだよ~!」と、楽しみながら発展していった。こうして迎えた本番当日。戸外遊びの時間に、準備をしている所を見に行くと「わぁ!ご飯のいい匂いがするね!」と顔を見合わせて嬉しそうな子ども達。「もち米って言うお米をふかしてぺったんぺったんするとおもちになるんだよ。」とこちらが言うと「え~!これがほんとにおもちになるの?」「よーし、美味しいおもち作るぞー!」と思い思いの言葉を口にし、もち米にも興味津々。園長先生がついているのを見て「がんばれー!」とエールを送ったり「早く僕もやりたい!」と、実際に行程を見て身近に感じることで、もちつきへの期待も更に高まった様子。2学期も後半となり、子ども達同士の何気ない会話ややり取りに一層広がりを感じる。このような発見を共有することで、関わりも深まり、日々の生活はもちろんこういった行事やイベントも、さらに楽しむことに繋がっているのだと思う。