話し合い

《年少組》もちつきのかけ声

今までの話し合いは担任がこういうのはどうかな?と提案していたのだが今は違う。もちつきのかけ声にどんな言葉を入れようかとなげかけると「『おいしいおもち』がいい!」「ゴーストおもち。」「新幹線。」と思い思いに皆が発言していく。その中で「皆で食べるなら『大きいおもち』がいい!」と1人の子が言うと「それいいね。」「そうしよう!」と賛同の声が。また「元気な声でおもちをつくとパワーいっぱいになるんじゃない?」と意見が出ると「じゃぁ~やってみよう。」ともちをつく真似が始まる。そして「もっと大きな声出さなきゃ。」「もう4才だからできるよ。」と更にもりたてる。最近では友達の話を聞いて色々な意見が出るので、どのクラスも話し合いが盛り上がっていく。まだ子ども達だけではまとめる事はできないので最終的には担任が入るのだが、子ども達は自分達で決めた事に満足している。大人が用意した活動でも皆で話し合う事で自分達の活動という意識がぐんと高まる。そんな形を続けてきた今、1つの事に向かって積極的に取り組める様になってきた。

《年中組》トラブル解決
「あーぁ、壊しちゃった。」「だから暴れちゃだめなんだよ!」子ども達の作品が部屋中に置かれ、いつもより狭くなっていた作品展前の日々。ある子がぶつかってしまったのだ。壊した子は青ざめ、聞きつけた子が何人も集まる。すると中の子が「皆が頑張って作った物が壊れちゃうから気をつけようね。」「そうだよ。作品展にお客さん沢山見に来てくれるんだから壊したら大変。」と言葉をかける。これは初期担任が伝えた言葉なのであるが、客観的に聞くとなぜなのかがよくわかり、そうしようと思える。仲間から諭され、心が少し落ち着く。「じゃ修理しよう。」「テープでここつければ直るよ。」「僕も手伝ってあげる。」相手にも謝り、ようやくほっとした顔にもどる。そして皆で「ぶつかると危ないから戦いごっこはなしにしよう。」「座ってできる遊びがいいんじゃない?」「しりとりなら皆でできるよ。」「廊下で遊ぼう。」と次々意見を出す。どのクラスも同じ事件がおこり、同じ様に子ども達の話し合いでおさまる。全員が集まる帰りの時間には「皆でくっついて座ろう。」と各クラスとも自分達の部屋の空きスペースに合わせ、四角や円や長い1列など緻密に形を作っていた。自分だけでなく皆が気持ちよく過ごすにはどうしたらよいか全体で考えられる様になった今日この頃である。

《年長組》あそびかた
色々な場面で子ども同士の話し合いがどんどん繰り広げられる年長組。缶が3つというルールの缶けりでばんばん蹴られ続けていた鬼が「皆集まって!!」「これじゃあやっぱり難しいよ。」と意見を出す。「じゃあ逃げる側にも何かルールをつけ加えようよ。」「いつもは1人で全部蹴っても良いけど、1人1つ(の缶)しか蹴れないってのはどう?」「じゃあ今、缶が3つあるから3人蹴りに来なきゃいけないって事か。」「いいね!!」とまた新たにルールを加えスタートする。「ねぇ、鬼がずっと缶の側にいたらずるいよ。」「(手を広げ)この位は離れて。」納得のいかない事があれば発言し合いこういったやり取りを繰り返していく中で自分のクラスのルールが出来上がっていく。年長だからこそ難しいルールになれば闘争心と共に楽しさも増していくのだ。また他方では別クラスとのドッチボールで敗れたクラスが話し合いをしていた。「キャッチが上手く出来ないんだよな。」「私も!!だって恐いんだもん。」「じゃあ取るの苦手な子に当たりそうな時は僕が取ってあげるよ!取るの得意だから。」「上手く取れない人は無理しないでコロコロって転がってるボール取ってごらん。」「うん!!」苦手な子をフォローし合おうと考えたり「ボールを取る時は片手だと難しいから両手を伸ばして手と体でこうやってボールを受け取ってみると良いよ。こんな風に。」とキャッチの指導をする子も出てくる。「こう?」「そう、良い感じ。」「あと当てられそうで気づいてない時は『○くん後ろ!』ってどんどん声をかけていこう!」「次の勝負までまた練習だ。」「おー!!」仲間の意見や声に刺激されよりあそびが楽しくなり、関係が深まっていく日々である。

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