2学期

《年少組》クリスマス
12月になったある日「今度ふたば幼稚園でクリスマス会があるんだよ~!」と声を掛けると、「え!サンタさん来るの?!」「プレゼントは貰えるのかな?」「早く会いたいな~。」と皆で目を輝かせながら話を膨らませていく。そこで「じゃあ、みんなの所に来てもらう為に飾りを沢山作るのはどうかな?」と聞いてみると「いいね!作ろう!」「僕は100個作ろうかなー!」「そしたらきっと来てくれるね!」とやる気十分の子ども達の姿が見られ、早速作り始める事にした。折り紙を使い、クリスマスツリーや雪だるま、保育室がパーティー風になる様に輪飾りも作った。中でも輪飾りは作り方が単純なので、年少でも作りやすい。最初は個々で作り始め「見て!私の繋った!」と喜びの声があがったと思えば、突然ある子が「これを宇宙に届くまで長くしてサンタさんに見せよう!」と言った。すると周りの子ども達も「そうだね!やろう!」「あ!これをくっつけてみたらどう?!」「だんだん長くなってきたね!」と盛り上がり、皆で頑張って繋げ意欲的に取り組めていた。そしてこれをきっかけに自然と一つのグループができて協力して作る姿が見られ、最後に輪飾りを連結させると「わー!すごい!長くなった!」と子ども達は満足そうにしていたのだった。しかし「こうやってやるの?」と作り方が分からない子がいると「ここはこうするんだよ!」「こっち向きに貼ればいいよ!」と友達同士で助け合っていた。進めていく中で折り紙の白い方が中表の輪になってしまい、うまくつけられず、丸の形にならなかったりと、年少らしい所もあったが、皆楽しそうに作っていた。今までは担任が間に入って進めていたが、最近は子ども達同士関わりながら、育ち合っている。皆で協力しながら作り上げ、完成の喜びを感じる姿は作品展を経験したからこそであり、行事を通し着々と力がついている年少組である。

《年中組》大根掘り
12月になり、大根掘りに行った。畑のおじいちゃんから「前に種を何個まいたか覚えてる?」と聞かれると、「4つ!」とあちこちから大きな声が上がり、9月初旬に行った種まきの事をしっかり覚えていて感心した。広い畑の中を見渡し、おじいちゃんから「日向の方が大きく育っているよ!」と声を掛けられると色んな所を行き来する子ども達。「僕はこの大きい葉っぱのに決めた!」「あ、こっちのも大きいよ!」と自分達で抜きたい大根を決めて嬉しそうにする姿が見られる。早速力を込めて抜こうとするが、すぐに抜ける子もいればしっかり埋まっていて「全然抜けないよ~。」と困っている子もいる。「じゃあ手伝ってあげる!」「ここ引っ張ろう!」「せーの。」「よいしょ、よいしょ。」「あと少しだ!」そんな様子を見て「もう抜けそうだよ。」「AくんBくん頑張れ!」と応援する声が周りからも聞こえてきた。「わー抜けた!ありがとう!」「良かったね!」「なんかこの大根、かぶみたいな形してるー!」「あはは!本当だね!」「一緒にあっちまで持って行こう!」と嬉しそうに会話しながら友達と収穫出来た喜びを分かち合っている。
園に着き、大根を部屋まで運ぶ際、こちらが「こうやって持つといいよ。」と落とさない様に抱えて見せると「赤ちゃんみたいに抱っこするんだって!」「わぁ、運びやすいね!」みんなでお部屋まで頑張っていこう!」「おー!」と重い大根を持ちながらも笑顔であった。その後、掘りたての大根を子ども達と切って、みそ汁会食を楽しんだが、嬉しい会話も聞かれ「今日Aちゃんお休みだったから来たら話しよう!」「Aちゃんも早く掘れるといいね!」と休みの子をクラスの一員として思いやっている。この様に2学期に入り友達の様子を気に掛けたり助け合う場面も多く見られる様になってきた。こうした日々の体験の中で楽しさや思い出を共有していくことで、より一層、仲の深まりを感じている。

※畑のおじいちゃん…理事長先生をはじめ、畑で行う種まき、苗植え、収穫の際のお手伝い及び管理をして下さるおじいちゃん、おばあちゃんのことです。また、おもちつきなどもご協力して頂いています。

《年長組》散歩
年長組で散歩へ行った時のこと。クラス毎に2人組で手を繋ぎ、園を出た。久しぶりの散歩に「やったー!舞岡公園に出発だ!」
「リスとか見つけられるかな?」と嬉しそう。しかし途中で「あ!虫がいた!」と興奮して手を離してしまう子もいたが、すかさず「〇君、手繋いでないと危ないよ。離さないでね。」と優しくさとす。相手を思いやる気持ちが育まれてきたこの時期だからこその光景だ。そして公園へ到着すると「うわー!真っ赤!!」「地面が葉っぱの絨毯になってる。」と紅葉した木々に目を輝かせる子ども達。早速遊び始め、1人の子がごろんと寝転び「葉っぱかけてー!」と友達に頼むと「良いよ!集めてくるね。」「〇ちゃんに沢山布団をかけてあげる!」と落ち葉を集めている。一方で、枯れ葉を並べ「ここは占いコーナーです。どれか1枚選んでください。」「え?うーん、じゃあこの葉っぱ!」「おお、これを選んだ人は良いことがあります。」など、自分達で遊びを展開していく姿は年長らしい。又、ある所では木の茂み(子どもがかがんで入れる高さ)の中を駆け回っている子達がいた。ちょうど茂みから出てきた子に「よく通れるね。何してるの?」と声を掛けると「ここは迷路なんだ。面白いから先生もやってみなよ。」「え?じゃあ入ってみようかな。」とこちらも必死に体を小さくし、通ってみる。中に入ると、色んなクラスの子達がまざって遊んでいた。「こっちは行き止まりだ!」「あそこを抜ければゴールだよ。」「よし!脱出成功!」「うわ!みんな待って!服がひっかかって取れない!」「大丈夫?今助けにいくよ。」と枝にひっかかった服を外しに行く子、「僕の手につかまって!」外から手を差しのべる子など、すぐ様困っている友達を助けに行く姿というのは日々仲間と共に過ごし、関係性が深まっているからこそである。今ではクラスの枠を越え、自分のやりたい遊びに参加したり、友達と上手く関わっていく力がついてきていることが感じられる。残りの園生活もより子ども達が仲間と楽しく過ごしていけるよう援助していきたい。

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