秋の遠足
秋晴れの下、2回に分かれての秋の遠足、久良岐公園。
私は2回目のクラスに同行した。前日の雨により足元は良好とは言えない。山の頂上に辿り着くまでは階段を使うルートもあるが、あえてツルツル滑る赤土の斜面に挑戦している子ども達。私は本部待機の為、その様子を下から見守っていた。
1陣は年長組…足腰もしっかり、何なりと頂上まで辿り着く子が多くその後、サバイバルのように次々とミッションを決めている。そしてレベル2・3・4と難易度を上げ活動をしており「さぁー、次のミッションクリアー出来るかなぁー?」「簡単だよ!!」下から担任対子どもの会話に耳を傾ける。木々の間から垣間見えるその姿は活気があり、私までワクワクして一緒に参加したいが気持ちを抑える。
2陣の年中組…上手に木の根を掴まり、いとも簡単に登る子もいれば、途中まで上ったものの、滑る為手も足も出ず大泣きをする子もいた。担任が側で「〇ちゃん次はこっちの木の根っこに掴まって、足を動かす!!」と助言するも、少し上れたかと思うと再びスルスルっと下りて来てしまい、先に進まず泣き続ける。担任が抱っこやおんぶをして上る事は返って危険であり、〇ちゃんは自分との戦い!!焦らずゆっくり木の根に掴まってようやく頂上へ着き達成感を味わう。そしてクラスの子と合流する事ができ、別の道へと進んで行った。
その後暫く遊び、上った後はリュックを置いてある所まで「ツルツル山の下りミッション」への挑戦!!慎重に足元の状態とペースを考えて下り、後半は勢いでスタスタとかけ下りるのはさすが年長組。安全面を考慮し、しゃがみながらお尻をついてゆっくり下りる年中組。「お帰り。」と声を掛けると、ドキドキした事も仲間と挑戦したり楽しんだ貴重な時間が子どもの表情に表われ、一段と輝いて見えた。
年少組(2回目のクラス)は学年の判断で坂上りはせず、どんぐり拾いなど秋の自然に触れて過ごし、どの学年も沢山遊んだ後は、愛情たっぷりのお弁当とお菓子交換を楽しんだ。
各担任のジャージのお尻は、子どもと同じく真っ黒に!まさに子どもと同じ目線で楽しんだ証拠である。
さつまいもほり
どの学年も、当日の朝「失礼します…さつまいも掘りに行ってきます。」と元気に職員室の扉を開けて挨拶をしてから出発をする。(園外に行く時はクラスの代表が行き先を職員室に伝えてからが恒例の事となっている。)今年のさつまいもは豊作。畑から戻ると、両手にしっかりビニール袋を握りしめたり、抱きかかえて必死に運んでいる。(袋からおいもの先端がとび出ている事も…)部屋では、担任との会食準備にとりかかり、さつまいもを切っている。そして切り終わった子は休む間もなくほうき、ちりとり、雑布のいずれかを持ってクラス前廊下や階段などの掃除をしており、よく動く子ども達である。大人だけの力で行えば早くてきれいになるが、幼稚園では常に子どもと共に進め(園方針でもあり)成し遂げる姿には関心する。
最近の年少組
初めての集団生活がスタートする子が殆んどで、園生活に慣れるまで時間を要した子も半年を過ぎるとたくましくなって見える。園庭では「バナナ鬼」という遊びで「助けてー。」と大声をあげ、同じチームの子に救いを求める姿。また、遊ぶ傍ら職員室を覗いて見たり、園庭で私を見つければ走り回っていながら手を振ってくれたり、心にゆとりをもっている。一方、トイレでは「〇ちゃん私が終わるまで待っててね。だって友達だもんね。とそんな関わりも見受けられる。
園での日々集団遊びや園外の活動から学ぶ多くの事が反映され、協力や関わりの深さへと繋がっていくこの時期。担任自ら心から楽しめる環境に身を置かなければ、子どもの身体は成長しても、「心」の育ちには繋がらない。1学期の担任主導型から子ども主導型に移っていく2学期も残すところ1ヶ月となり、共に動き成長を目指したい。