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集団遊びと仲間関係の育ち R3.2.24
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分~3分の2位です。)
《年長組》門番じゃんけん
門番じゃんけんとは…どろけいにじゃんけんが追加されたもの。白チームに捕まったらその場でじゃんけんをし勝てばそのまま逃げる事が出来、負ければ牢屋に入る。カラーチームは牢屋の前に立つ白チームの門番にじゃんけんを挑み、勝つと捕まった仲間を解放出来る。
3学期に入り、新しい遊びの門番じゃんけんをしていた日の事。日々の戸外遊びを通し成長した皆は、足がとても速く、走りにパワーがある。その為、勢い余って友達とぶつかってしまう事も多いが、そこで泣かないたくましさ。直ぐに「ごめんね、大丈夫?」「うん!私もごめん。」と謝り友達を心配し、仲間を思いやる優しさを感じる。また、走る事が得意でない子もじゃんけんが加わった事でたとえタッチされてもじゃんけんに勝てばそのまま逃げられる為、途中で諦めずに前向きに参加する事が出来るのだ。また、積極的に牢屋にいる仲間を助けようと「門番じゃんけん!」と勝負を挑む姿も見られる。捕まった子達からの「○くん頑張れ!!」「勝って!」と門番と挑戦者2人のじゃんけんを見守る緊張の瞬間…。“じゃんけんぽん!”「あ!○くん勝った!」「すごーい、ありがとう!」と見事勝ったカラーチームが一気に牢屋から脱出!もちろんこれには門番も悔しがっていたものの、すかさず同じ白チームの子達から「どんまい!」「またすぐ捕まえて来るから!」という励ましの言葉に再び頑張る事ができるのだ。途中「門番代わって!」とやりたい子で交代しながらやっていくのだが、ある門番の子が連続でじゃんけんに負けてしまっていた。しかし「○ちゃんグーばっかり出してるよ。」「え!?そうだった?ありがとう。」と気が付いた子がアドバイスしており、さすが年長、良く見ているなと感心してしまう場面も見られる。今の子ども達はこちらが何も言わなくても自分達で策を考え実行する力があるのだ。園生活も残りわずか。子ども達が笑顔で幼稚園生活を終え小学校という新たなステップに胸を張って踏み出せるよう全力で支えていきたい。
《年中組》サッカー
3学期になり、とても体力のついてきた年中組。最近は戸外でその体力を要するサッカーを好み、よく遊ぶ姿が見られる。「サッカー始めます!」「よろしくお願いします。」と向かい合って整列したカラーチームと白チームは元気の良い挨拶と相手をリスペクトする意味の“握手”をし、早速遊びをスタートする。その姿はまるで本物のサッカー選手の様だ!!今でこそクラス皆がボールに食らいついて必死になって蹴り合っているが、始めたばかりの頃はやはり習っている子や経験のある子が活躍する場面が多かった。「全然蹴れないよ~!」「私キーパーしてよっと~!」という風にボールに触れないと飽きてしまったり、ずっと走ってる事が嫌でゴール前で待っていたりする子もいた。又、足でボールを誘導する事が難しく蹴れば蹴るほどゴールから離れてしまう事も多かった。しかし「体をゴールの方に向けて蹴るといいよ!」と言うこちらのアドバイスを意識しながら蹴ると徐々にコントロールしながらボールを運べる様になり、「ゴール!!!」「すごーい!!○くん!」「1点入ったね!!」と点が入った。すると他の子達も刺激され「よーし頑張るぞ!!」と得点意欲が湧いた。それからというもの「○ちゃんこっちにパス!!」「よし、いくよ!パス!」「ナイス!このままいくぞー!」とパスが上手に通る事もありゴールまで運ぶのも上手くなったが、相手チームも「入れさせてたまるか!」と体力がついた今、あっという間にすごい速さで追いかけ、ゴール目前で蹴り合いになり阻止する。しかし上手いタイミングで股抜きに成功されゴールが決められてしまう。一方で仲間と協力して入れた1点は大きく、友達とハイタッチをしたりジャンプして喜ぶ子までいた。時には必死にボールを追いかけるあまり転んでしまう事もあるが「大丈夫!全然痛くない!」とすぐに立ち上がり足についた砂をはらうことなく真剣な表情で再び走っていく姿はとても逞しい。今では1回戦終わる頃には皆汗だくになっているほど白熱するサッカー。日々の遊びの中で力をつけた子ども達は大人に負けない程のパワーで遊び、仲間と一緒に成長していっている。
《年少組》高鬼
高鬼とは、鬼より高い遊具等に逃げられ、10秒数えないと鬼は登れない。タッチされたら、カラーから白へ帽子を変え鬼になる遊びである。
高鬼を始めた最初の頃は、鬼がタッチしても帽子を変えず、気付いた時には鬼が減っていたり、またその逆で逃げている人があまり見つからず集まってみると、最初の倍以上に鬼が増えている事もあり、年少らしい様子に笑ってしまった。しかし、最近では「○くんタッチしたから白にしてね!」「あ、変えるの忘れてた!」とこちらが声を掛けなくても子ども同士で教え合う姿が見られ、ルールも定着し、盛り上がって遊んでいる。以前は遊具の上のカラーチームを捕まえるのに「1、2、3…」とゆっくり数えている間に他の所へ逃げられてしまい、「あー!逃げられちゃった…」と中々タッチ出来ず、悔しがる子もいた。遊びに慣れ、周りが見られる様になってくると、鬼チームは仲間を見つけ「一緒に捕まえよう!」「あそこに○ちゃんいる。」と協力する姿があり、特に滑り台では数を数え、上に登る人と滑ってくるのを待つ人に分かれ、はさみうち。「キャー!○くん下にいたの?」「そうだよ!作戦大成功!」「わーい!」と上手くいった時にはハイタッチして喜ぶ等、友達と一緒に遊ぶ楽しさを感じられる様になった。逃げるカラーチームも以前だったら転んで泣いたり「疲れちゃった。」と飽きてしまう子もいたが、今はすぐ立ち上がり逞しくなった。中には追い掛けて欲しくてわざと「鬼さんこちら~!」と言い、笑いながら逃げたり、走るのが苦手な子は鬼の様子を伺い、隠れたり遊具を上手く使いながら楽しんでいる。日々の遊びから園庭の新たな高い所を見つけるのも得意となり、端から端へと広く移動し、走り回っている。初期は園庭でごっこ遊びが中心だったが、この一年で沢山遊びを覚え、共に成長してきた。今後も遊びの中で友達から刺激をもらったり、助け合っていき、充実した日々を過ごしていきたい。
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3学期の行事 R3.2.19
節分会
今年も子ども達が製作した豆升は各クラス様々で個性豊かであった。
当日は、節分の由来を聞き、『豆まき』を歌い、園長先生から豆をまいてもらった。「こっちにも当ててー!」と両手をあげアピールする。いよいよ子ども達にまかれる豆が最後となった時、赤鬼が大太鼓を鳴らし、青鬼が扉をたたき登場!!双方から出て来た鬼に一瞬あっけにとられるものの「キャーッ!」と喜び近寄る子、黙って逃げる子、泣いて担任の傍にしがみつく子と、反応は様々だった。そしてステージに上がり、園長先生に苦手な豆を当てられる鬼。一方、鬼も金棒でツンツンしたり、そんなやりとりの中で“鬼は外、福は内”と応援する子ども達。鬼は「参った。」と言った後に、大きな紙をめくりながら、約束事を守るよう指差した。文字を読める子は、一緒に声を出して読み上げる。そして①すききらいはしない。②せんせいのはなしをきく。③うそはつかない。と3つの約束事を交わした。節分会を終え、自分が作った升に豆を入れてもらい、今度は子ども達が鬼退治をしに会いに行く。なるべく密にならない様、体育館に赤鬼、1階に青鬼が待ちわびている。鬼も怖がらせない動きをとるが、遠目から鬼を見て体育館に入れなかったり、怖さと戦いながら、豆をぶつける子が数名いたが、大半は喜んで鬼の反応を楽しんでいて、鬼退治に成功した。豆会食も安全面に気をつけ良くかんで黙って食べており、また、お昼の時間には鬼との約束を守って「好き嫌いしないで食べなきゃ。」と頑張る子もいたようである。鬼の登場により大いに盛り上がり、自分の心の中の悪い鬼を追い払い良い鬼を取り入れ心の戦いとも言える節分会。皆が健康で幸せに過ごせますようにと願いを込めた。
ふたばでは、行事を子どもと共に取り組む事を大切にしている為、豆まき後の掃除もほうきやちりとり、道具が無い子は、豆を手で拾ったりかき集め、一生懸命行っていた。「○ちゃんここもお願いします。」や、掃除道具を手にしていない子が「次ホウキ交代して!」「いいよ。」と譲り合い、しっかり役割分担をしながら協力体制がとれているそんな子ども達に関心した。
鬼=怖いと言う印象もあるが、学年を重ねるごとに心の動きや、思考も変わってくる。従って年長児は「鬼は○先生がやってたんでしょ?」と予想や疑いをもつ子もいるが正体は秘密。鬼が怖く泣いてしまった子も1年後には心の部分が強くなり泣かずに鬼退治が成功するかもしれない。また来年、どんな約束事を鬼と交わすのか楽しみだ。
年長ドッチボール
2月9日体操の時間にドッチボール大会が行われた。男女別総当たり戦で行われ、総合で勝ち数が多いクラスが優勝となる。
今年の年長は、驚くほどドッチボールが上手い。なぜならば年中の夏頃から経験しはじめ、ルールの定着も身についているからだ。数年前の年中は“中あて”と言うコートを分けず、1つの円の範囲内で内野が逃げ、外野が当てていくというドッチボールの前段階で遊んでいた。しかし、最近は年中児からルールの複雑なドッチボールも理解し、子ども達が楽しんでいる遊びの1つとなっている。
ドッチボール大会は、2面のコートで同時に男の子チーム、女の子チームに整列し、向かい合って「よろしくお願いします。」と交わし、ジャンプボールでスタート。毎回勝利に向け白熱した試合となり、各クラス担任の熱量もすごい。当てに投げに行くが、キャッチされとったりとられたり…外野からやっと内野に戻れたのに、コントロールが良く、再び当てられてしまう事も。内野に戻ろうと必死に仲間からのパスを求める外野の声。内野があと1人になってしまい、勝敗が決まりかかったか…と思うと諦めず闘志が燃え、またたく間に4人5人と増えていき、ものすごい展開が繰り広げられている試合もある。ボールを取る勇気…上手く取れる様になるまでには指先に当たり痛い思いを経験した事だろう。投げる距離も気合いを入れても思うように投げられず、ポチョンと近くに落ちてしまう事もあった。また元々運動が得意な子は更に力がつきボールの行方には機敏に反応し、瞬時に逃げる力やボールの飛距離など幼児とは思えない程、“とる・投げる・逃げる・当てる”と完璧である。今日に至るまで1人1人が日々遊びで得たことを、確実に活かし、成長した姿に胸が熱くなる。年中の頃と動きや技術が格段に違う為、コートも大きくなった。多くの過程を経て今日の輝いた姿に至っており、非常に感慨深い。
体操指導の先生から「幼稚園児で、これほど動ける幼稚園はなく、小学生並みの動きだ。」「ふたばの子の集中力はすごい!!」「ボールの飛距離やボールを取る力がすごい。」と数々のほめ言葉を頂いた。そして「今年は1人1人の動きがとても良く、まさに経験こそがものを言い、ふたばっ子の運動能力はものすごい!毎日の遊び時間が反映されている。」との事。それは年中の姿から1人1人が成長している証であり、まさに『継続は力なり』だと感じる。
ドッチボール大会の結果は、つばめ組が優勝した。2位となったひばり組の反応は薄く、優勝目指して、一心だったのだろう。悔しさ・喜び・色んな気持ちが入り混じっていたが、真剣に取り組み、仲間と協力し「全クラス1番だョ!!」と言えるほど本当に皆良く頑張り、健闘を讃えたい。ふたばっ子の輝きは素晴らし過ぎると思う。
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クラスの育ちから R2.12.21
《年少組》クリスマス飾り
「この前やったサンタさん作りたい!」「私は輪っか!」とクリスマスへ向けさらにクラスを素敵に変身させようと参観後も皆で折り紙作りをしていったある日。私が「今日は輪飾りを沢山作ってクラスに飾ろうと思うんだけど…。」と提案すると「いいねー!」「一杯作る!」と皆賛成。そこで「先生対皆でどっちが長く作れるか競争しようよ!」と私が言うと「よーし、負けないぞ。」「先生に絶対勝つ!」とやる気満々の子ども達。作り方を確認してから早速始める。「白の方に糊を塗って…色の方とペタンして…。」と私が子ども達に教えたやり方を声に出しながら作る子や集中して黙々と作る子、「今ピンクをやったから次は青にしよう!」「僕は赤!」と友達と会話を楽しみながら作る子など様々だった。そんな中「出来た!」と嬉しそうに言うAちゃん。しかし輪っかが2つバラバラになっていて繋がっていない。「あれ?」と不思議がるAちゃんの様子を見て、近くの子達が「その輪っかを紙に通せば繋がるよ!」と言って一緒に手伝ってくれた。そして糊をつけ無事3連になるとAちゃんは「出来た!」と満足気な表情だった。「今度は上手に繋がったね!もっと長く作れるかなー?」と私が言うと「うん、頑張る!」と意気込みそして「ありがとう!」と友達へのお礼も忘れない。そんな姿を見て心がほっこりしていると「先生、のんびりしてたら負けちゃうよ!」「僕達もうこんなに長くなったんだ!」と机の上からはみ出す程の長さまで作り上げている。「えっ、いつの間に!?」と驚き周りを見渡してみるとどの机の上もてんこもりに。「大変!!急いで作らなくちゃ!」と私が焦って作るも間に合わず…。最後に子ども達のを全て繋ぎ合わせ私のと比べると、なんと私の3倍もの長さを作り上げていた。「皆の勝ちー!」と伝えると「イェーイ!!」と大喜びし、そして飾ると「すごーい、キレイだね!」「サンタさん喜ぶかなぁ?」「また作りたいね。」「うん、楽しかった!」と大満足の子達だった。又、別の日には「サンタってどう折るんだっけ?」と分からない子がいると「ここの線にピタッて折るんだよ。」と傍に行き教える子が。分からなかった子も「あっ、そうだった!」と友達のやり方を見て自分で作り上げる。そして今度は他の分からない子の所へ行き「こうだよ。」と折り方を教える姿があった。以前は自分のことだけで精一杯だったが、少しずつ周りにも目を向けられるようになってきた子ども達。そして11月に新しい友達が来たことで子ども達で手助けする姿がより沢山見られ私は嬉しく思う。これからも皆で助け合いながら様々な活動に取り組んでいきたい。
《年中組》缶けり
缶けりとは、かくれんぼのように鬼と隠れるチームに分かれる。鬼に見付かり名前を呼ばれ缶を踏まれると捕まってしまうが、鬼が缶を踏む前に缶を蹴るか、捕まっていない仲間が缶を蹴れば、また逃げられるという遊び。園では、缶の代わりにプラスチック容器を使用している。
毎日元気一杯戸外で遊んでいるたんぽぽ組。色々な遊びがある中で、その日何をして遊ぶかは皆で決める。「どろけいが良い人手あげて!」「はーい!」「1、2、3人!」「リレーが良い人手あげて!」「はーい!」「1、2、3、4…7人だね。」」と多数決で決める事が多いのだが、友達との仲が深まって来た今では、発言していない子を見付けると、「○○ちゃんは何して遊びたい?」「う~ん…氷鬼やりたい。」「みんな!○○ちゃんは氷鬼やりたいんだって!」「いいよ。最近やってなかったもんね。」「氷鬼にしよう!」「ありがとう!」と友達を思いやる優しい姿も見られる様になった。最近では缶けりという遊びが上手になり盛り上がりを見せている。ルールが少々難しい為、最初の頃はなかなか缶を蹴りに来なかったり、鬼も「○○君見付けた!」と見付けた事に満足し、缶を踏む事を忘れてしまう子が多かった。繰り返し皆とルールを確認しながら遊んでいくと徐々に子ども達の動きが変わってきた。鬼達は手分けをして「私は向こうを探して来るね!」「僕はここで缶を蹴られないように守ってる!」と分担を決めていたり、隠れている子達は「よし!今なら鬼が見てないぞ!」とより安全な隠れ場所を探し移動したりと子ども達なりに考えて動いているのだ。隠れている間では友達同士で「鬼来てる?」「ううん、来てないから大丈夫。」「見つからないといいね!ふふっ。」と小声で話していたり、私も一緒に隠れていると「先生!頭が見えてる!」「ちゃんと隠れてないと見付かっちゃうよ!「ごめんごめん!」と注意されてしまうこともしばしば。しかし、そんな会話が出来るのも缶けりの楽しさの1つである。しかし、捕まっている友達を見付けると「よし!助けに行くぞ!!」と全速力で缶へと向かい仲間を助けようとする表情は真剣そのもの。スライディングしながら蹴る姿に思わず「かっこいいー!!」と声が出てしまう。年少の頃よりも体力やスピードがアップした子ども達は、心も更に開放的になっている。残りの3ヶ月もこのクラスで楽しい時間を沢山共有し充実した園生活になるよう援助していきたい。
《年長組》魔法の言葉
子ども達にとって言葉は魔法だ。ある日、どろけいをする事になりチーム分けをした際逃げるチームが少なく「誰か手伝って!」と鬼チームに声を掛けていた。しかし鬼チームの子達もすっかり盛り上がっていたせいかその声は届かず「これじゃあすぐ負けちゃう。」」「ねえ、どうしよう。」と困っていた。すると、ある子が大きな声で「誰か足の速い人こっちのチームに来てくれたら助かるのにな。」と鬼チームを見ながら言いその声に他の子も「そうだよね!特に男の子は速いから来てほしいな。」と鬼チームをちらちら見た。鬼チームはどうするのかを見ていると「じゃあ…僕行くよ。」と控え目に声を上げたのは走りに自信を持っていないA君であった。その姿に逃げるチームの子達は「ありがとう!」「A君足とっても速いもんね。「うん!A君がいたら絶対大丈夫!!」と歓迎しA君も表情がぱっと明るくなった。そしてどろけいが始まると「先生、見てて僕の走り。おりゃー!!」とA君は自信満々に走り出し、いつも以上に仲間を助けたり大活躍していた。共に育ち合ってきた今だからこそ自然とこういった言葉掛けが出来る様になり、大切な仲間の言葉が魔法の様に響いていくのだ。普段の生活の中でも重い物を持つ子に「大丈夫?手伝うよ。」と手を差し伸べたり苦手な事を努力している子に「それ嫌いだったよね。頑張ってて偉いね。」と声を掛けたり「○ちゃんあやとり上手だよね。教えてくれる?」と聞いたり相手の事をきちんと見ているからこそ出る言葉で、その一言で互いの絆も深まっていく。また別の日、大縄をした時の事。最初は「僕30回跳べた!」「よーし、私も負けないぞ。」と自分がどれだけ跳べるかを競って楽しんでいたのだが、Bちゃんが87回跳べた時に「わー!凄い!」「Bちゃんかっこいい。」「えへへ、ありがとう。でも疲れた。」「頑張ったね!」と皆で称える姿があった。すると、そこから自分の回数だけでなくBちゃんの記録更新が皆の目標となり「次は100回目指そう!!」「出来るかな…。」「絶対出来るよ!応援してる。」とBちゃんを見守り始めたのだ。Bちゃんが跳び始めると全員釘づけで「1、2、3、4…。」と声を合わせ数えていて、中にはBちゃんと同じタイミングでその場でジャンプする子もおり、まるで一心同体だ。しかし70回位からBちゃんの顔に疲れが見え始め足ももつれてきてしまった。すると皆が「80、81、あと少し!」「Bちゃん頑張れー!!」と大きな声で精一杯の声援を送り始めたのだ。その声に応える様にBちゃんの表情にぐっと力が入り体勢を整えた。その光景は私も鳥肌が立つ程の一体感で1人の挑戦に皆の力が込もっているのを感じ胸が熱くなった。Bちゃんが107回で跳び終えると「やったー!!」「本当に凄い。」と大歓声で迎えBちゃんも今までで1番の笑顔を見せた。幼稚園での生活も残り3ヶ月、残りわずかな時間を1人1人が実りあるものになる様、私も子ども達に沢山の『魔法の言葉』をかけていきたいと思う。
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2学期の行事 R2.11.12
《年長》お楽しみ会
今年度コロナの影響で、年長の一大イベントであるお泊まり会がお楽しみ会という形で開催する事となり、当初は「お泊まりしたかった。」と残念がっていたが、「泊まらないけど年長さんだけで特別な事をするよ!」と伝えると「え!?何?」「どんな事?」と目を輝かせていた。ある日「今日はお楽しみ会で使う魚を作ろう!」と言うと「魚?何に使うの?」「それはまだ内緒!」「えー知りたい!」「楽しみだね。」「可愛い魚にしよう。」と待ちわびて取り組む姿が見られた。夕食時に使う財布製作や、ウォークラリーのカードの名前記入など一つ一つ自分達で準備していく事で期待も高まっていった。例年ならば夕食の買い物へ行くのだが、密を避け柿狩りに変更、これが意外にも子ども達に大好評。「柿嫌い。」「私も食べた事ない。」と行く前は不安がっていた姿はどこへやら、果樹園に着き沢山の柿を目の前にすると「うわー!大きい!」「美味しそう。」と興味津々。(子どもが手を伸ばせば簡単に取れる木の高さ)「濃いオレンジが甘いんだよ。」と果樹園の人に教えてもらい「どれにしよう?」「こっちの方が甘そうじゃない?」「あれも大きくて良さそう。」「行ってみよう。」と皆で選び、もいでいく姿はとても楽しそうだった。柿狩りの翌日には「柿初めて食べたよ!」「僕も!すごく美味しかった!」「お楽しみ会でも食べるんだよね、楽しみ。」と会への気持ちも最高潮に達していた。そしてついに当日「ミッション楽しみ!」「私はキャンプファイヤー!」「僕はうーん…選べない、全部!」とわくわくしていた。ウォークラリーでは、各クラス2つのチームに分かれ協力してミッションをクリアしていくのだが、その中の1つ“隠れふたば探し”という廊下の窓や壁や天井に双葉のマークが貼ってあり、全部で何個あるか当てる物があった。中にはダミー(三つ葉や双葉の葉の形の違うものなど)もあり、これには苦戦していた。「6コだった。」「え?8コじゃない?」「じゃあ、6コで答えてみよう。」と担当職員に答えを伝えるも外れ、何度かリトライするも正解出来ず、チーム内に不穏な空気が漂い始めた。すると「皆バラバラに数えるからダメなんじゃない?一緒に数えようよ。」とある子が提案した。すると「そうだよね、そうしよう!」再度チームの士気が上がりあっという間に正解を導き出した。「○ちゃんナイス!」「本当、ありがとう。」「どういたしまして。」と笑顔に満ちていた。こうして一丸となり、子どもだけでゴールを目指す姿は、ぐっとくるものがあった。例年よりバージョンアップした屋台での夕食(カレー、フランクフルト、ポテト、ジュース、綿あめ、柿)やキャンプファイヤーを楽しみあっという間に1日を終え、短い時間ではあったが思い出と子ども達の成長が詰まった行事となった。
<ウォークラリー>
各クラス12~13人を1グループとし、グループ毎に6つのミッションをクリアする。
★ミッション内容★
・魚釣り(子どもが作った魚…お腹にお菓子が入っています)
・隠れふたば探し(双葉のマークを探そう!ダミーあり)
・文字探し(グループで決められた色の紙をめくり、5文字の言葉を合わせると、
次のミッションへ移動する指令の言葉になる)
・パズル(1人1ピースの巨大パズル→完成品は園長先生の顔)
・駄菓子購入(ゼリー2つ、うまい棒、あめ各1本好きな味を袋に入れお金を渡す)
・スーパーボール&金魚すくい(ポイ2コを破れるまで挑戦可)
※全てクリアすると、体育館でゴール
・ご褒美ミッション(消しゴムくじ、光る腕輪・光るヨーヨーのセットくじ)
※腕輪はキャンプファイヤー時付けても可
《年中》遠足
今年度、初めての遠足。行く前からワクワクが止まらず、「もうお菓子買ったよ!」「早く行きたいね!」と話す姿の子ども達。また、雨予報だった時には、「晴れる様皆でてるてる坊主作るのどう?」「そうしよう!」と、当日を待ちわびていた。念願の遠足当日。バスの中では、お菓子やお弁当の中身の話で盛り上がり、あっという間に公園に着いた。始めに向かった遊具はターザンロープ。やり方を実際にやって見せると「すごい!速くて楽しそう!」と大興奮の子ども達ですぐに行列に。「しっかり掴まってね!離しちゃダメだよ!」とこちらが言うと「うん!」と緊張と期待が混ざった表情。ギュッとロープを掴み、シューっとすごい速さで進んでいく。「うわぁ!面白かった!」「もう1回やりたい!」と満面の笑みを見せてくれる子もいれば、少々怖かったのか顔が強張っている子など様々だったが、珍しい遊具に皆嬉しそうだった。その周りでは、「アンモナイトの化石発見!」石を化石に見立てて遊ぶ子や落ち葉拾いをする子などクラスの枠を越えて楽しんだ。次に広い野原に移動し、「わあ!広い!」「芝生が気持ちいいね!」と寝転ぶ。「先生見て!」と1人の子が鉛筆転がり(手を頭の上に合わせ鉛筆の様なポーズで坂を転がる事)を始めたのを見て、「先生も速いぞ!」と転がり競争が始まった。「目が回る~!」「○くん速いね!」と体全体で遊ぶ子ども達が微笑ましかった。「近くに迷路があるよ!行ってみよう!」と皆で中に入った。「どっちに行く?」「クモの巣あるから気を付けて!」とまるで本当に探検しているかの様にキラキラと目を輝かせ、細くてボコボコした道を進んで行く。「出口だ!」「やった!ゴール!」「今度はこっちから入ろう!」と違うルートで何度も遊ぶ姿や「○ちゃんも一緒に迷路に行こう!楽しいよ!」「うん!」と友達を誘って入り、楽しさを共有する姿があった。昼食後も「あの山の上に行ってみよう!」とこちらが声を掛け山の上に行き、「トトロが出てきそう!」子ども達には自然の中が別世界に見えている様だ。急斜面を見つけ、皆で坂を降りてみると「きゃー!走って降りられたよ!」物怖じせず走り降りる子もいれば、こちらが「大丈夫!ゆっくり降りてごらん!」と声を掛けても立ち止まったままの子もいた。「一緒に行こう!」「この枝に掴まるといいよ!」と周りの子のアドバイスにより、勇気が出たのか降りて来る事が出来、皆で喜んだ。また登る時には、根を掴み、四つん這いになったりと、それぞれが考え工夫し登り切っていた。こうして、帰る直前まで自然の中で目一杯遊び、楽しんだ一日だった。日々の生活だけでなく、こういった行事が担任や友達との関わりを深めているのだと感じる。コロナ渦の中、子ども達が沢山の体験や経験が出来る様、援助して行きたい。
《年少》運動会
ペンギンサンバの踊りを子ども達に見せた日。「わぁーかわいい!」「早く踊ってみたい!」とペンギンの帽子や手のキラキラの飾りを見て目を輝かせている子ども達。それから日々衣装作りを進めていった。ペンギンの目をつけると「私のペンちゃん横向いてるんだー!」「僕のは上向いて、空見てるんだよ!」などと自分達で目の貼る向きを決めて嬉しそうに話している。そして帽子が出来上がると「やったー!ペンちゃんできたー!」「これかぶって踊ろうよ!」と楽しみにする姿があった。又、平行して踊りの練習も行っていったのだが、最初は振りが分からず棒立ちの子もいた。しかしクラスや園庭で繰り返していくことで徐々に覚え、皆が踊れるようになっていった。運動会前日も体育館で合同練習。「腕をピンと伸ばすとかっこいいよ!」「もっと大きな声が出るとぺんちゃんが空から聞いてるかもよ!?」など細かな指導をしながら声掛けしていくと子ども達の振りは大きくなり掛け声も元気な声に変わっていった。それだけでなく「Aちゃんのジャンプは大きくて素敵!」とこちらが褒めると「ほんとだ!本物のペンギンみたい。」「私もやってみよう!」と友達のことを褒めたり、良い所を真似するなど子ども達同士で刺激し合う姿も見られた。そして運動会当日。家の人に見てもらうのを楽しみにしていた子ども達は元気一杯ニコニコ笑顔で踊れていた。空はくもり空だったが、その時には晴れ間も見え、子ども達からは「もしかしてぺんちゃん見に来てたんじゃない!?」「大きな声で『サンバ』って言ったから届いたかなぁ?」などと想像を膨らませていてとても微笑ましかった。又、運動会後も他学年とお互いの踊りを教え合う運動会ごっこもした。そこでは「最初は手を腰にするよ!」「『サンバ』って大きな声で言ってね!」など練習の時にこちらが声掛けしていたのと同じように、ちびっこ先生になって教えている子ども達だった。このように衣装作りから運動会ごっこまで友達と楽しみながら取り組めるようになってきた年少組。様々な行事を通してさらに成長していって欲しい。
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集団遊びと仲間関係の育ち R2.2.25
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分~3分の2位です。)
《年少》手繋ぎ鬼
【ルール:鬼(白帽子)を1人決め、カラー帽子の子を追いかける。タッチされた子は鬼になり、手を繋いで他の子を捕まえに行く。鬼が4人になったら2人ずつに分かれ捕まえる。時間内に全員捕まえたら最初の鬼の勝ち。もしくは最後まで逃げ続けた人の勝ち。】
手繋ぎ鬼は子ども達の大好きな遊びだ。始めた頃は一人で走るのに慣れているので、友達とペースが合わせられず繋いだ手が離れ、「あ、〇くん待って~。」「ごめんごめん。」という光景がよく見られたり、4人になった時には上手に分けられずその場で固まってしまいスムーズに遊びが進まなかった。しかし最近では、鬼に捕まると「次は誰捕まえる?」「あ、あっちの〇ちゃんにしよう。」「オッケー!」と相談してターゲットを決められるようになったり、普通の鬼ごっごでは中々上手くいかないはさみうちも「〇くん達はあっちに行って!」「わかった!」と1人の時より横の長さある分、いつも以上に上手く捕まえる事ができ「やったー!」「ナイスだね!」と担任が日頃子ども達に掛ける褒め言葉を真似しながら喜び合っている。遊びに慣れた事で段々と友達同士でペースが合わせられ、走るのが少し苦手だったり足が速い子を追いかけるのを諦めてしまう子も手を繋ぐ事で更にやる気が出て「もう少しで捕まえられそう!」「頑張って走ろう!」「エンジン全開!」と会話を楽しみ、時には励まし合いながら遊んでいる。年少合同で遊ぶ事も多く、この手繋ぎ鬼ではあまり関わりのない子ともコミュニケーションが取れる良い機会でもあり、名前を教え合ったり「〇くん走るの速いんだね!」「〇ちゃんだって速いよ!」と友達の輪が広がっていく。普段は合同で遊んでも自分のクラスの子を追いかけがちだが、手繋ぎ鬼では「あ、いるか組発見!」「次はりす組を捕まえるぞ!」と交わり遊んでいる。入園した頃、遊具を転々としながらごっご遊びをしたり、園庭で範囲を狭めた鬼ごっこなど簡単なルールの遊びをしていた年少もこの1年で成長し、複雑なルールも理解できる様になった。少し走っただけでも息を切らしていた子ども達が今では園庭の端から端まで楽しそうに駆け回る姿を見ると、体力の向上と共に友達との仲の深まりを強く感じる。集団遊びで培った仲間と協力する大切さや楽しさを味わいながらこれからも成長していってほしい。
《年中》カギどろ
【カギどろとは、どろけいと基本ルールは同じだが、牢屋にカギ(お皿の上にボール)がありボールを蹴ってカギを開けると捕まっていた子が逃げられるルールが加わった遊びである。】
進級当初は、遊びの最中ぶつかったり、転んだり、泣いてしまう事もあった年中の子ども達。しかし、3学期の今、子ども達の勢いとパワーはすごく、年少の頃から行っているカギどろでの姿もとてもパワフルだ。チーム決めでは「白(警察)チーム多くない?」「あと3人位カラー(どろぼう)チーム手伝ってほしいな。」「○○くん足速いから手伝って!」「良いよ。任せて。」「やったー!」と自分達で人数を数え声をかけ合いすぐに遊びを始められる。カラーチームは仲間の「助けて。」の声に即座に反応し「あ、5人も捕まってる。」「助けにいかないと。」「私こっちから行くから〇くんはそっちから蹴りに行って!!」「OK!」と作戦を練り走り出す。カギを守る白チームもきょろきょろ周りを見回し「あっちから〇ちゃんと〇くんが来た!」「絶対タッチしようね。」と前のめりになり手を伸ばすも、その手をすり抜けカギの目前でカラーチームにスライディングを決められ、「やった!」「〇ちゃんさすが。」「ありがとう。」意気揚々と逃げ出す。その姿を横目に、悔しそうにカギを直し足の砂をはらう白チームの女の子の姿。どうやらスライディングの足がぶつかり痛さを我慢している。「〇ちゃん大丈夫?」「ぶつかっちゃったんだね。」声をかけてくれる友達に「大丈夫!次こそは捕まえよう。」と痛みと悔しさをこらえ前向きに取り組み、こちらはぐっとくる。また年少さんも一緒に遊んだある日の事、「助けてって大きな声でずっと言わないと気付いてもらえないよ。」「うん。」「一緒に大きな声で言おう!」と教えたり「挟みうちっていうのがあって2人で狙ってタッチすると良いんだよ。見ててね。」とやり方を見せリードしている姿にもうすぐ年長さんなんだと実感させられた。年少さんが教えた通りにできると、「年少さんなのにすごいね。」「上手!!」と褒め、年少さんも満足気であった。友達や異年齢の子と積極的に関わる様になったのは、日々の遊びの中で仲間と過ごす充実感を味わってきたからこそで、難しい事や初めての事も力を合わせる事で乗り越えられるとこの1年で知ってきたのだ。最近はカギ2個にも挑戦し「2つ開けるの難しいね。」「1つは上手くいくんだけどね。」「挟みうちをみんなでしたら良いんじゃない?」「せーので蹴りに行こう!!」とこちらが進めなくても子ども同士意見し合い遊びの広がる様子を感じられている。
《年長》3色氷鬼
今、流行っている遊びが『3色氷鬼』だ。ルールはカラー・白・ぺろりんちょ(帽子を後ろにする事)に分かれ、白がカラーを、カラーがぺろりんちょを、ぺろりんちょが白を捕まえ、2色が全滅したら勝ちとなる。『①逃げたり、②捕まえたりしながら③仲間も助ける』という1人3役の仕事があり、ルールが難しい為、この時期の年長だからできる遊びなのだ。遊び始めた頃は違うチームを捕まえてしまったり、捕まった子も気付かずに氷になっていてすぐに終わっていた。しかし今ではルールも大分覚え、間違えている子がいると「違うよ、ぺろりんちょは白を捕まえて!」「あっ、そっか!」と教え合う。又、白の子が一生懸命追いかけやっとカラーをタッチし「やったー!」と喜んでいるのも束の間、後ろにいたぺろりんちょがすぐに白をタッチ。「え!?やられた~。」と悔しがる白の子もすぐに切りかえ「助けてー!」と仲間に助けを求める。このように常に追って追われるという状況なので、いつまでも油断できないドキドキ感を子ども達は楽しみながら夢中になって走り回っている。又、ある時には作戦会議も。「どうやったら僕達のチーム(ぺろりんちょ)が勝てるかな?」「白を全滅させれば良いじゃん!」「でもそれだとカラーがまだ残っているかもよ?」と全滅させる策を悩んでいる。そこで私も仲間の1人として「それなら白がカラーを全滅させてから捕まえるのは?」とアイデアを出す。すると「おっ、良いね!」「じゃあ、カラーが全滅するまでは仲間を助けたり、隠れながら上手く逃げよう!」「オッケー。」とその案を元に子ども達からも次々とアイデアが出てくる。そんな姿に驚かされながらも考える力が身に付いているんだと実感できた。そして作戦が決まり実践。すると見事にぺろりんちょが勝ち「やったー!」「作戦成功!!」と仲間同士でハイタッチ。カラーも白もとても悔しそうにしながらも「よし、作戦会議だ!」とリベンジに燃えていた。3学期になりルールをつけ加えたり遊びを発展させる事が増えた。そして難しくても仲間と考え話し合う事で楽しいものへと変化できるようになったのも今まで共に過ごしてきた日々があるからだ。最後まで子ども達と遊びを全力で楽しみながら1日1日を大切に過ごして行きたい。
〈誕生会〉
誕生会も残すところ、あと3月のみ1回となった。
毎月変化しながら、落ち着いていく子ども達の姿に安心して見ていられる。思い返せば、1学期は年少児も母子分離から始まる新生活で泣いており不慣れな体育館に移動しての集会。学年毎に贈る月の歌のプレゼントも歌詞が短く1番のみからスタート。また全体で歌うお誕生日の歌もあり、年少児にとっては何かと覚える事が多く精一杯だ。
更に誕生者はステージに上がり、「ぼく(わたし)は、〇組(クラス)○○です。(名前)」とマイクを通して発表すると、ステージ下の子ども達全員が「イェーイ!」とこぶしを上げジャンプしながら、誕生者を祝ってたたえる。注目される事が苦手だったり、緊張派、慎重派の子どもにとっては少々苦痛な事…。「行きたくない。」「嫌だ。」など随分前からプレッシャーとなり、熱心に家庭でも練習をする子もいるようだ。しかし、入場時のBGMと共に、気持ちが和らぐ子もいれば、ステージに立つ大仕事があるが故にガチガチな表情で入場する子もいる。そんな思いを抱き、無事乗り越えると、担任や他職員に「おめでとう!」「上手だったネ!」「頑張ったヨ!」と褒められ嬉しそう。しかし、たとえ言えなかったとしても、1年ないし2年先には堂々とたくましい顔で、言える様になっていく。
新クラスがスタートした頃は、旧クラスや同じコース(バス・歩き)の顔見知りの子から、手を振られたり、「おめでとう」とタッチされる姿も今ではクラスの皆から祝ってもらう事も加わって仲間関係の深さが見える。そして、月の歌も歌詞の長い3番まで歌えるまでに成長し、元気一杯の歌声が体育館に響き、とても感動する。季節感のある歌から、子どもが口ずさむ軽快な歌など様々だが、年長児の2月『ありがとうこころをこめて』3月『みんなともだち』は、特に心打つものがあり、園生活の終わりを痛感し、感慨深い。また各月毎に異なるお楽しみは、子ども参加型のゲームや踊り、時には担任同士の競い合いなどを子ども達に応援してもらい、大いに盛り上がっている。何をしても楽しそうな姿となっていき皆で共有している。それも、子どものつながり、担任とのつながりの証しとして表れているのだと思う。残された日々を子どもの心に刻み、楽しいことを充実させ育ち盛りの色々な芽を伸ばせるよう支援していく。
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2学期を振り返って R2.1.22
《年少》もちつき
「今度幼稚園でもちつきをするよ。」と話すと、「えっ?!皆でおもちを食べるの?」「ぺったんぺったんってするのだよね!」と目を輝かせ、楽しみにしている様子だった。もちつきの掛け声を決める時、「皆で魔法の言葉を言ったら、もっともっと美味しくなると思うんだ。どんなおもちになって欲しい?」と聞いてみる。こちらは「やわらかおもち・おいしいおもち」等が返ってくると思っていたが、子ども達からは「青いおもち!」「ハートのおもち!」「赤と黒にして、てんとう虫おもち!」とまさかの可愛らしい答えが返ってきた。クラスでは廃材でキネを作り、ソフトブロックをうすに見立てもちつきの練習を行うと、本番の様に真剣についており、「皆が頑張ってぺったんしたから、とっても美味しそうになってきたよ。」と声を掛けると、想像を膨らませ、「本当だ!食べたいなー!」とソフトブロックを覗き込んで話し、わくわくしている気持ちが伝わってきた。もちつき当日の朝、登園してすぐに「何かいい匂いがするよ!」「今日はもちつき本番の日だね!」と興奮気味な子ども達。園庭に用意された道具や機材に興味津々で、もち米からもちに変わる瞬間を見て「うわー!すごい!」と驚いていた。もちをつくクラスの順番が近づき、外で並び豆しぼりを付けてもらうと子ども達同士で顔を見合わせ「○○君かっこいいね。」「○○ちゃんも素敵だよ。」と嬉しそうに褒め合っていて、こちらまで笑顔になってしまう。本番は練習用のキネとは違い大きくて重いので1人で持つのは大変だったが一生懸命もちをつき、周りの友達も「○○ちゃん頑張れ!」と応援したり、力いっぱい「ぺったんぺったんぺたんこ!」と掛け声をしていた。中には寒さや緊張から泣いてしまう子もいたが、クラス皆でもちをつくことが出来、部屋に戻ると「早く食べたいな。」「美味しく出来たかな?」と嬉しそうな表情。そして、もちが届くと「もう、ほっぺた落ちちゃいそう!」と自分達でついたもちを食べられる喜びを感じ、ニコニコしながらバイキング形式で自分のお弁当箱に入れていた。苦手な子も「皆でぺったんしたおもちだから、ちょっと食べてみる。」と挑戦する姿が見られた。この様に初めての行事や活動に驚いたり感動したり、気持ちを素直に表現し、思い切り楽しんでいるのは、クラスの中で自分を出せる様になったからだと感じる。今後もそんな子ども達を温かく見守り、援助していきたい。
《年中》クリスマス
クリスマス会を迎えるまでに折り紙飾りを作り室内を装飾するのだが、皆でサンタクロースを作っていたときのこと。「サンタさんひげ生えてるよね。」「サンタさんの帽子、曲げた方がかわいいんじゃない?」「カラフルにするのはどう?」と思いを口々にし、赤だけでなく色々な色で作り個性豊かなサンタクロースが完成し嬉しそうだった。また、輪飾りを作る際には「キラキラかわいい方がサンタさん喜んでくれると思う!」「たしかに!」「金と銀を入れてピッカピカにしようよ!」とたちまち盛り上がり、皆で「赤・緑・金・銀…」と色の順番を決めたクラスもあった。折り紙を配ると早速折り目に沿って丁寧に切っていき順番に繋げていく。順番が分からなくなってしまったり、同じ色が続いてしまう子もいたが、「ここはこの色にするといいよ!」「私もう終わったから次に付ける色渡してあげるね!」とすかさず助け合う姿が見られる。男女問わずに手を差し伸べる姿はクラスの
絆も深まってきたこの時期だからこその光景だ。皆の輪飾りを繋げ、長くなったのを見て「わぁ~!きれい!」「すごい長いね!」と子ども達は大喜びだった。窓や黒板の上等、飾り付けをしながら「皆、見て見て!どう?」と声を掛けると「うわー!お部屋がクリスマスだ!」「もっと作ったらサンタさん早く来てくれるかもよ!」と声が上がり「じゃあ明日も作ろう!」とワクワクしながら次の日もクリスマス飾り製作を楽しんでいた。
そして迎えた当日。クリスマス会でサンタクロースが登場すると「サンタさーん!!」「本当に来てくれた!」と子ども達は大喜びでその後もゲームをしたり、劇を見たりと終始大興奮だった。部屋に戻るとさっきまでなかったはずのプレゼントが白い袋に入っており、「うわぁ!!」と最初に気づいた子の声をきっかけに「プレゼントだ!」「サンタさんが置いていってくれた!」と続々と周りに集まり目を真ん丸にし、嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねたり、表情は様々でとても可愛らしかった。「サンタさん、夏には皆のプレゼントのことを考えているんだって。」「サンタさんとっても大きかったなぁ。」「あれは180cm以上あるね!」と思わず笑ってしまう会話もあり微笑ましかった。それからというものクラスでは毎日クリスマスの話題で持ちきりで、サンタさんに手紙を書いたことやツリーやケーキの話をし、当日に向け子どもたちの期待は高まるばかりであった。交友関係も広がり子ども同士の会話にも盛り上がりを感じる。これは、行事に向けての日々や過程を共に過ごし経験してきたからこそだと思う。
《年長》こま回し
クリスマス会が終わり、「楽しかったね。」「サンタさんに会えたね。」と話しながら部屋に戻ると、ツリーの下に白い大きな袋が置いてあった。子ども達はそれを見て目を輝かせ「あ!何かあるよ!」「プレゼントかな?」とドキドキワクワクしている様子。袋を開けるとそれぞれの名前が書かれたプレゼントが入っており、「僕のどれかなー?」「○くんあったよ!」と友達と一緒に探してあげたり、名前を呼んで渡す場面も見られ、さすが年長だなと感じた。プレゼントのこまを見ると「やったー!こまだ!」「早くやりたいな。」という声が聞かれ早速こまを持って園庭に出た。年少・年中で遊んだ経験のある子も居れば、初めて触る子も居て、まずひもの巻き方から教えていくが「上手に巻けないなぁ。」「途中で取れちゃうんだよ。」と巻くところから一苦労。しかし子ども同士で「この紫のところにひもを付けて巻いていくよ。」とアドバイスしたり、「こうやってやるよ!」と手本を見せ、皆で真剣に取り組む姿があり、自分だけが出来て満足するのではなく、友達と一緒に頑張ろうとしていて大きな成長を感じた。いざ、「リーリーじゃんこのこままわし!」と回す時の掛け声でやってみると、ひもごと投げてしまう子やこまが転がっている子が沢山居た。そこで「たくさん練習したら、きっと上手くなるよ。」と子どもの気持ちを高める声掛けをした。翌日「僕少し回せるようになったんだ!」「家で5回も回ったよ!」と家でも練習した成果を嬉しそうに報告してくれた。また、「ねえ勝負しようよ!」「いいよ!」「僕も入れて!」と皆で対決したり、「先生も勝負しよう。」と言われ近くの子ども達と勝負をする。『まだ子どもには負けないだろう。』と思っていたが、1位を取られてしまった。「すごいよ!よく回るね!」と声を掛けると「だって公園で一杯練習したんだ!」との言葉を聞き、こちらもうかうかしてられない!と改めて感じた。練習をすればした分だけ上達するこま。初めて回った1回が子どもにとって大きな喜びとなり、その経験が「またやりたい!」という気持ちにさせてくれ、日に日に上手くなっている。年長のみこま大会があり、今から楽しみだ。
以前は先生と子どものやりとりが多かった。しかし様々な生活を通して子ども同士で教え合ったり助け合う場面が沢山増えたのも、友達との仲間関係が深まってきたからである。これからも皆で刺激し合いながら心身共に成長していきたい。
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♫遊びの向上♫ R1.12.17
年少、年中、年長…全ての学年が例年3学期に行っている遊びを2学期のこの時期にルールを理解し、沢山体を動かし、楽しんでいる事がすごい。
子どもの成長段階に合わせ、遊びの種類を増やしていく為、3学期の内容は、ルールもプラスされたり、より複雑になる。そんな中…、既に子ども達は、自分のものとしている。
ルールが理解出来なければ遊びも楽しくないし、体も思うように動かない。しかし、毎日回数を重ねていく『経験』こそが大切で『楽しい』『好き』と言う気持ちへと変わっていく。
ふたば幼稚園は、集団遊びに力を入れているが、どの学年も「こんなに動けるものか?」と驚かされ、関心させられる。
ドッチボールでは、ボールを目で追っていなければ、自ら投げる事は出来ない。「ボールに当たったら痛い。」という恐怖も勇気を出して取れた時、相手を当てられた時は『喜び』に変わり、『自信』へと繋がって体感していく。
走る遊びも同様、逃げる側は鬼の動きを感じ、時には『はさみうち』を予測しながら、体力が続く限り走り捕まらない様にする。また、鬼は捕まえる為の策を考える。そしてどの遊びも勝敗が決まると、『バンバン』 (手を高くし、ピストルのようにかかげる事)と言う合図に、皆が集まり結果発表をするので、目や耳を傾けなければいけない。この様な事を肌で感じ、知識を身につけている。
チームに分かれて遊ぶものは「○ちゃん、同じチームになって欲しいな。」とそんな言葉に心は動き「いいヨ!!」とクルッとカラー帽子の色を変えてすぐさまチーム移動。心の緊張が解け、クラスの子の名前をしっかり覚えた2学期。仲間関係の深さから出る言葉や、思いを伝える大切さが伺える。
時代は平成から令和となり、今まで以上に飛躍的な成長を遂げ、子どもの熱量と勢いがとまらず、本当に素晴らしく思う。何より子ども自身が『好きな遊び』『得意な遊び』がハッキリして「これがしたい。」という意欲がどんどん生まれており、これまで以上の良い形で、令和元年が終わろうとしている。私達は更に遊びが充実するよう務め、子ども達から学びながら3学期も発展させ、2学期以上の向上を目指していきたい。どんな3学期となるか?今から期待も大きくワクワクする。
♫くるくるフレンド♫
★クルクルフレンドとは…クラスの枠を外し、徒歩・バス等通園コース毎に分かれ遊んだりする。
学期に1回行うが、年少は落ち着いた2学期から参加する。今回はお弁当持参で1時間ほど過ごした。全学年交流できる機会でもあり「同じクラスの子以外の友達とも食べよう。」と促し「誰と食べようかなー?」普段とは違う賑やかな昼食時間であった。その後、園庭では全クラスのカラー帽子が混ざり合って、遊んでいた。鬼ごっこ系は年少児もルールを理解し、ほぼ動ける為、大いに盛り上がって年中・年少児が、鬼に捕まった年長児の元へ行き、助けに行ったり、年長児は逆に年下の子に「こうやって助けてもらおうネ。」と優しく声を掛け、助けてもらう為のポーズを再確認している場面が見られる。一方で、兄弟同士が、追って追われたり…と繰り広げられ、いつもと違った光景だ。各コース毎に、受け持つ担任も変わるが、クラス担任の周りで遊んでいた1学期から2学期になると、他クラス・他学年と交流しながら遊ぶ時間も増えている事もあり、自然に楽しさを共有し合っている。そして年中・年長児にとっては、元担任と遊べたり、話せたり、懐かしくもあり、特別な時間だ。
日頃から行っている集団遊びでも年長児の動きに刺激され、年下への思いやりを持てる縦わり保育のクルクルフレンドである。
3学期も室内ゲーム、製作、散歩など一斉活動を行うが、『担任以外の先生』と関わる事で、子ども自身の視野も広がり社会性を学ぶ事が出来る。そして短い時間の中でも、子ども同士互いに育む時間を大切にしていく。
♫作品展♫
2学期は、行事が多く運動会が終わると、気持ちを切り替え作品展に向け、1ヵ月程かけて取り組んだ。如何だったでしょうか?美術講師の倉田先生にアドバイスを頂きながら各部屋を出来る限りシンプルにし、子どもの絵や作品をじっくり見て頂けるセッティングをしました。お子様の成長を『表現』という形で感じとって下さったら幸いです。
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七夕会に向けて R1.6.28
《年少》踊り
6月になると、七夕会に向けて製作や踊り等、様々な活動をしていく。ある日「今度夜にお家の人と幼稚園に来てゲームとか踊りをする七夕会があるんだよ。」と話すと「夜?ちょっと怖いね。」「何の踊りをするの?」「七夕会って何?」と皆、興味を持ち、ワクワクしながら会話が膨らんだ。そこで「織姫と彦星が一年に一度、空に天の川ができると会えるんだよ。」「皆が踊ったり歌ってるのを見に来てくれるかもよ。」と七夕の話をしていくと「え?七夕会に来るの?」「雨じゃないといいね。」と早速楽しみに待つ子ども達の姿がみられた。その後、全園児の集会やクラスでソーラン節と忍たま音頭を踊った。普段から遊びの中で色々な曲をかけ楽しんでいた事もあって、一生懸命真似をする子や初めて聴いた曲のせいか緊張や恥ずかしさで、音楽を聴いたまま固まって担任の踊りを見る子等、様々だった。また「楽しかった!」「ちょっと難しいね。」という声も聞かれた。親しみがもてる様、各クラスで踊る機会も増やしていき、ソーラン節では「これは魚を捕るポーズなんだよ。」と教えると「いっぱいお魚捕る!」と夢中になり、忍たま音頭では“花火がドーン!”という所を思いきり飛び跳ねながら花火になりきる姿も可愛いらしい。「今日も踊りたい!」「お家でも練習してるんだ。」「私も!」と子ども達の意欲も高まっている。中には、担任を見なくても自然と踊れる子が、他児に刺激を与え皆その子の真似をしたり、踊りの途中での声かけでは、こちらが「もっとパワー出るかな?」「誰が大きい声かな?」と促していたのが、いつの間にか「○ちゃんすごい大きい声だった!」「○くんも大きいね。」「負けないぞー!」と子ども達同士で高め合う場面も見られてきている。徐々に園生活に慣れ、一つ一つの活動を楽しめるようになってきた。子ども達がより自分を出し表現していける様、こちらも全力で関わり遊んでいきたい。
《年中》短冊
一学期の行事の一つに七夕会がある。うちわや折り紙飾りを作ったり、全クラス集まって踊りの練習をする。年少の頃は上手く使えなかったハサミも思うように動かせるようになってきて、輪飾り用に折り紙を細長く切れたり、去年より少しレベルアップした飾りを作る事が出来ている。
短冊作りをした時の事、「短冊には願い事を書くって知ってる?」と子ども達に聞いてみると「知ってる!欲しい物書くんでしょ!」「サンタさんに伝える為だよね?」「そうそう!私も書いた事ある!」と“欲しい物”というワードからの連想で、すっかりクリスマスをイメージしている可愛らしい姿には思わず笑ってしまう。「七夕は織姫と彦星が一年に一回だけ会える大事な日で、二人が会えると空から皆の願いを叶えてくれるんだよ。」と伝えると、「そうなんだ!じゃあ空からでも見える色で短冊作ろう。」「うん!あと小さいと見えないかもしれないから大きく作らないとね!」「そうだね!」と七夕の意味を知った子ども達は更に積極的に作り進めていった。字を書くのが難しい為、年中では担任が一人ずつ願い事を聞いて書いていくのだが、「プリンセスになりたい!」「○○のゲームが欲しい!」と定番なものから「お菓子いっぱい食べたい。」「公園に行きたい。」と日常的なものまで個性が出ていた。完成すると「早く飾りたいね。」と嬉しそう。全クラスが体育館の笹に願い事を付ける為、「ちゃんと僕の見てくれてるかな。」と不安気な子に、すかさず近くにいた子が「じゃあ織姫と彦星に手紙を書こうよ!と提案し「いいね!○○組の短冊は魚の形ですよって教えてあげよう!」「そしたらちゃんと見てくれるね!」と他の子も加わり盛り上がった。長い期間をかけて準備を費やす行事の一つでもあり、子ども達のワクワク感もどんどん膨らんでいく。気持ちを込めて作った短冊もきっと七夕の夜空の届くだろう。
《年長》飾り
新しいクラスにも少しずつ慣れてきたある日、「もうすぐ部屋に大きな笹が来るんだよ。」(各クラス大きな笹を一本ずつ入れて笹飾りをする。)と話すと子ども達は「よっしゃー!」とガッツポーズをしたり、キラキラと目を輝かせ「楽しみだね!」と近くの子と手を合わせたりと大興奮。早速笹を豪華にするべく飾り作りが始まった。模様切り(四角や三角に小さく折った折り紙をハサミで切り、広げると様々な模様ができる飾り)では、眉間にシワを寄せながら黙々と切り取って行く。開くまでどの様な模様ができるか分からないこの飾り作りは大人も子どももドキドキである。いよいよ折り紙を広げ完成した飾りを見てみると一気に笑顔に戻り「見て見て!こんな形になった。」「なんかコアラの顔みたい。」「僕のはクモの巣みたい。」と嬉しそうにする表情が実に微笑ましい。そんな中ある子を中心に皆が集まり何やら盛り上がっている。「どうしたの?」と覗いてみると「すごいのが出来た!」と驚いた顔で見せてくれたその折り紙の真ん中は矢印の形に切り抜かれていたのだ。どうやら適当に切って広げたら矢印になったようだ。周りの子の「どうやったの?」「教えて!」の声にその子も得意気に教える。それはまるで小さな先生のよう。時には思い通り出来ず涙を流す子もいるが、そこはさすが年長。近くの子が「○ちゃんどうしたの?あ、これはこうするといいんだよ。」とアドバイスをする。友達に聞きながら手を進めるその様子に、見守っていたこちらも一安心。また、年長になり更に手先が器用に使えるようになってきた子ども達は「ハートの模様にしたいから…」と言って折った折り紙をハートの形に切るなど、目的を持った切り方も見られるようになる。大人が教えるだけでなく、自分達で新しく発見したり考えたりするのを楽しむ子ども達は、空いた時間を見つけては「先生!折り紙飾り作っていい?」と友達と関わりながらより素敵に作っていく。出来上がった沢山の飾りを部屋に付けていると「うわ~キレイだね!」「ね~早く七夕会にならないかな~。」という声と共に♪さーさーのはー♪と歌いだす。七夕会を心待ちにする様子がみられた場面であった。
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集団あそびと仲間関係の育ち H31.2.25
子ども達のエネルギーを注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分~3分の2位です。)
《年少》海賊ごっこ
この一年で遊びのレパートリーは増え、少々難しいルールの遊びも出来るようになった年少組。3学期に入ってから『海賊ごっこ』という遊びを取り入れ、それが盛り上がりを見せている。海賊ごっことは、カラーチームと白チームに分かれ、それぞれの陣地に宝に見立てたボールが数個置いてあり、それを取り合う遊びである。しかし、ただ取り合うのではなく、敵チームにタッチされるとバナナになり動けなくなるというバナナ鬼のルールも加えている。最終的に自分の陣地に宝が多かったチームの勝ちだ。始めた頃は①敵をタッチする②タッチされない様逃げる③バナナになった仲間を助ける④宝を奪う、といった動作が沢山あり子ども達は混乱状態であった。敵の陣地に宝を運んでしまったり、タッチされてもそのまま逃げてしまったりと、なかなかルール通りにはいかなかったが、回数を重ねていくと複雑なルールにも慣れ、遊べる様になった。敵を全員タッチし、宝も全て奪い勝利すると「やった!!」「宝はいただいたぞ!」ととても嬉しそう。一方負けたチームは「もう1回やろう!」とリベンジに燃えている。以前は負けると泣いてしまったり「もうやらない」と諦めてしまう事もあったが、友達と遊ぶ楽しさを味わえている今、弱音を言う子は少なくなった。敵につかまると「誰かー!助けてー!」と大きな声で助けを求め、すぐさまその声に反応し助けが来る。又「しまった!宝が無くなってる!」「よし、取り返しに行こう!」と声を掛け合っている。この遊びはチームワークがとても大切だが、これまで集団遊びを通して友達関係が深くなっている子ども達には自然とそれが出来ていた。1クラスよりも他クラスを交えて遊ぶと更に楽しさは増し相乗効果でより活発になる。こちらも負けまいと担任も必死になるあまり、間違えて仲間をタッチしてしまったり、逆に敵を助けてしまい「先生違うでしょ!」と子どもに突っ込まれてしまう事もしばしば。遊びが終わると「〇組さんありがとう!また遊ぼうね!」「うん!」「次は△組ともやりたいなぁ。」と自ら友達の輪を広げようとしている。これからも仲間と刺激し合い充実した日々を過ごし成長していってもらいたい。
《年中》ドッチボール
ドッチボールを教えた秋頃は「うわー!当たっちゃう!!」「怖い。」と逃げるのに必死で皆でコートの隅に固まっていたり、当たって外野に出ると飽きてしまい、「〇ちゃん見て!」「ははは!変な顔!!」と会話に花が咲いてしまったりしたが、今この時期の子ども達は全く違う。ドッチボールをしようと決まると“早く遊びたい”という気持ちから自分達で分担してボールや線を引く水を用意したり、コートを描いたりする。「あれ?何か(コートが)変な形になちゃった!」「本当だ。あはは!」「でもいっか。」皆で協力し準備する時間も楽しんでいる。「カラーチーム集まって!元外野決めよう。」「人数多いから2人で良い?」OK!白チームも元外野2人にして!」「分かった。」「ジャンパーソン(ジャンプボールをする人)やりたい人!!」「はーい!!」「沢山いるから多い勝ち(※)で決めよう。」と日々繰り返し遊んできた事で、こちらが声かけしなくても進められる様になった。遊びが始まると「〇くん、そのボールバウンドしたから取って!」「うん!!」と声を掛け合いボールに食らいついていったり「外野、当てて戻ってきて!パス!!」「OK!よし当てるぞ。」と仲間を増やす為に考えて外野にパスを出したり、内野の子も「固まってると危ないから広がろう!」「あ!!〇ちゃん後ろボール来てる!!」 「きゃー!!危なかった…ありがとう!」「うん。お尻向けると見えないからね。」とコツを教え合っていた。時には自分が取ったボールを「Aちゃんまだ投げてないよね。どうぞ。」と渡し「ありがとう!」「Aちゃん頑張って!」と同じチームの皆も応援する。「うん!えい!!」と投げたボールは力が入りすぎて狙った所に行かず、Aちゃんががっかりしていると「耳の横から体を動かさないでぐっとボールを押すと良いよ!」「次、頑張ろう。」と励まし合う姿が温かい。ドッチボールが大好きになった年中の子ども達は自分から年長のドッチボールに入れてもらいに行ったり、意欲的に遊ぶ様になってきた。それは仲間と遊び楽しむ中で安心して自分を出せる様になったからこそだ。
※多い勝ちとは…一番多くでたジャンケンの種類(グー、チョキ、パー)の勝ち。
《年長》缶けり
以前は缶(絵の具のプラスチック容器)を1コで遊んでいた子ども達。しかし3学期ともなると活発に動き、よく周りが見えるので1コでは物足りない。その為どのクラスも複数の缶を使って遊んでいる。いつもの様に3コの缶で遊んでいたのだが、カラーチームが何度も缶を蹴りにくるので、なかなか全滅にならない。悔しがった白チームはなんと缶を6コに増やしたのだ。「この缶どうやって守る?」と仲間に問いかけるAちゃん。「バラバラに置くのはどう?」「でも守る人は3人
しかいないよ?それだったら1コ踏んでる間に他の缶蹴られちゃわない?」「そんな言葉を聞いていたこちらも「確かに…。」と納得してしまった。「ねぇ、守る人か3人だから2コずつを3ヶ所に置くのはどうかな?」とB君の提案に皆、賛成。それだけでなく「その2コを同時に踏めるようくっつけて置いたらいいんじゃない!?」とこの様に置く事が決まった。そして始めて見るとカラーチームに蹴られる事はあっても6コ全て倒れる事はない。あっという間に全員捕まり白チームの勝ちとなった。するとカラーチームも負けてはいられないと、すぐに作戦を立てる。「1人で行ったら全部蹴れないから大勢で行こう!」「僕の後ろに隠れて蹴りに行けば見つからないじゃない?」「帽子交換(※)は絶対した方が見つかりにくいよ。」などと沢山の意見が出て実戦してみる。仲間と上手くいった時の喜び、失敗した時の悔しさを共に感じ、新たに作戦を考え、また実戦。捕まえたり逃げたりの繰り返しで良い勝負となり、諦めずに挑戦する姿はとてもたくましくこちらも嬉しくなる。この様に遊びの中でもお互いに刺激し合う事で皆でより楽しい遊びへと変化させていっている。先日も年長合同で缶けりをした時、ある子が「先生達で白チームやってよ!」と提案し担任VS子どもでやる事に。こちらは4人ということでより気合いが入る。が、やはり大勢の子ども達にはかなわない。全滅したと思いきや、なんと植木の茂みに隠れている子がおり、負けてしまった。「全然わからなかったー。」と悔しがる担任達をよそに子ども達はイエーイ!と大喜び。クラスの枠を越え、友達と抱き合う姿があった。そんな姿にリベンジに燃える4人だった。日々の遊びや行事を通し仲間と共に成長してきた今だからこそ喜びも一段と大きい。最後まで楽しい時間を共有できる様、子ども達と残り少ない日々を過ごしていきたい。
※帽子交換とは、カラー帽子を他のクラスと交換すること。
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2学期 H30.12.17
《年少組》落ち葉
ある日、散歩に出掛けた時の事。「あれ?なんか今日の公園いつもと違うね。」「何で?」と歩きながらも辺りをキョロキョロ。「あっ!分かった。葉っぱの色が違う。」「本当だ!緑じゃない。」「こっちは黄色だよ。」「オレンジや茶色、いっぱい色があるね。」と葉の色づきに気がついた。更に歩いていくと、辺り一面に広がる真っ赤なもみじの木々が見えて来た。「赤だ!赤みっけ!」「私も見つけた。」と話し出す。「今日はこのもみじの広場で遊ぶよ。」と声を掛けると「イエーイ。」と一気に気分が上がり荷物を置くと一斉にもみじの木に駆け寄る。「もみじは手の形をしてるんだよ。」とこちらが言うと「このもみじは赤ちゃんだね。「本当だ赤ちゃんだ。」「僕の手より小さいもん。」「かわいいね。」と葉っぱの観察している一方で「せーの。」の声と共に拾い集めた葉を空に向かって投げている子達が「楽しいね。」「キレイだね。」と何度も楽しんでいた。近づくと「えーい。」と空ではなく、こちらに葉が飛んで来た。負けじと「おかえしだー。」と落ち葉合戦がスタート。それを見ていた子が両手に沢山の落ち葉を抱えて次々に加わりより盛り上がっていく。すると「先生寝て下さーい。」と手を下に引っぱられ、寝かされると、上から大量の落ち葉が降ってきた。驚き起き上がろうとするもがっしりと手足をおさえられていて身動きが取れない。すると「ヤッター大成功。」と喜び、笑顔の子ども達。「次は〇先生ね。」「いいよ。行こう!!」と再び落ち葉を集め、次のターゲットの先生の元へと走って行った。このクラスの枠を越えての連携は想定外すぎて思わず「やられた。」と言わずにはいられなかった。すかさず子ども達を追いかけて行くと「次は私が先生を寝かすね。」「じゃあ~僕は押さえるね。」「葉っぱかけるのは任せて!」と伝え合っていた事に再び驚かされた。落ち葉一つでもどんどん発展して遊べるのは、自分の事だけでなく一人一人が楽しめるようになり、気持ちを伝えて行動できるようになって来ているからだ。今後も子ども達の自由な発想を伸ばして行ける場を沢山作って行きたい。
《年中組》もちつき
クラス毎にもちつきの掛け声を11月末に決めてから、当日を待ちわびていた子ども達。“ぺったんぺったんぺったんこ”と、ふとした時に口ずさんだりする程であった。もちつきまで日が迫ってきたある日。「みんなのおもちがもっと美味しくなるようにお部屋でも練習してみない?」と声を掛けると、「さんせーい!」「やりたい!」と沢山の声が返ってきた。早速牛乳パックで杵を作り、イスを臼に見立てる。そしてその中に、もちをイメージしてポンポンを置いた。「さあ、みんなで美味しいおもちを作るぞ!」「おー!!」と皆やる気満々で、本番と同じように2人ずつ杵を持ち、順番についていった。「ついてる友達にパワーを送ろう!」「みんなで掛け声を合わせたらおっきなパワーになるね!」と回数を重ねるごとにどんどん盛り上がり、「うわーなんかピカピカになってきた!」「ほんとだ!きれい!!」と、気持ちを込めることでまるでポンポンが本当のもちに見えているようだ。さらに「おいしそうだね~!」と想像する姿は、
とても微笑ましかった。子ども達の熱量はその日だけに留まらず、自由遊びの時間にも自分達で沢山のポンポンを持ってきて、「今日は大量のおもちができました!」「このおもちの中に〇〇ちゃんを埋めちゃおう!」「うわ~!おもちだらけだよ~!」と、楽しみながら発展していった。こうして迎えた本番当日。戸外遊びの時間に、準備をしている所を見に行くと「わぁ!ご飯のいい匂いがするね!」と顔を見合わせて嬉しそうな子ども達。「もち米って言うお米をふかしてぺったんぺったんするとおもちになるんだよ。」とこちらが言うと「え~!これがほんとにおもちになるの?」「よーし、美味しいおもち作るぞー!」と思い思いの言葉を口にし、もち米にも興味津々。園長先生がついているのを見て「がんばれー!」とエールを送ったり「早く僕もやりたい!」と、実際に行程を見て身近に感じることで、もちつきへの期待も更に高まった様子。2学期も後半となり、子ども達同士の何気ない会話ややり取りに一層広がりを感じる。このような発見を共有することで、関わりも深まり、日々の生活はもちろんこういった行事やイベントも、さらに楽しむことに繋がっているのだと思う。
《年長組》クリスマス
作品展が終わると、クリスマスに向けツリーを置いたり、クリスマス装飾をし楽しい雰囲気が各クラスから伝わってくる。「私サンタ作る!」「僕トナカイにしよう!」と年少・年中時に作った経験を生かしどんどん作る子ども達。「見て!雪の結晶できた!」と少し難しい飾りを作って見せてくれた子に「うわぁすごい!」「どうやって作るの?」「僕も作りたい!」と何人か集まる。「えっとね、まずは折り紙をコップみたいな形に折るんだよ!」「こう?」「そうそう!」「〇ちゃん、私のこれで合ってる?」「おしい!もう少しずらして折ると切った時きれいだよ!」と仲間の会話に耳を傾け気づけば皆が集まっている。そして、教えていた子は小さな先生になっていた。始めは上手く切れず開いた時にバラバラになる事もあったが、コツを掴んで繋がった結晶が出来ると、子ども達は「おおー!すごい!」と歓声を上げる。またあるクラスでは皆でリース作りをしていて、作り方を担任から教わっていた。10個のパーツを折り紙で作る所まではズムーズだったが、丸く繋げるのが難しい。すると1人の子が「ねぇ!私押さえているから、〇くん白い所にのりつけてくれる?」「わかった!」「〇ちゃんはここに繋げてくれる?」「おっけい!」と友達に頼み、役割分担をしながら見事リースが完成。「わぁ!出来た!」「皆で力を合わせたからだね!」「うん!可愛いなぁ。」と子ども達はとても嬉しそう。自分達だけで作れるようになると4~5人1組で更に進めていっていた。皆で協力したり助け合ったりしながら沢山のクリスマス飾りを作り、どのクラスもとても華やかになっている。担任の手を借りず自分達で考え、進める事ができるようになっているのも様々な行事や日々の経験を積み重ねてきたからだ。これからも仲間と関わりながら楽しい園生活が送れる様に援助していきたい。
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初めての H30.6.26
《年長組》初めての絵の具画
5月14日美術の日、初めて自分の絵の具を使った。こちらが「今日は絵の具を使うんだって!」と伝えると「やった!」「早く使いたい!」楽しみに待つ子ども達。講師の古澤先生が部屋に入ると「おはようございます!今日絵の具使うでしょう?」「早くやりたい!」と言う。すると古澤先生が「絵の具は後でのお楽しみにしておいて、まずはクレパスでうずまきを描くんだけど知っているかな?」と言うと「知ってる!」「ぐるぐるしてるよね!」「カタツムリみたいな!」と皆どんどん答える。「じゃ今から先生が描くから皆は画用紙の真ん中を教えてね!ここ?こっち?」と聞くと「違う!」「もっと上!」「あーいきすぎ!」「ちょっと下!」といつの間にか古澤先生の手本に釘付けになっていた。うずまきの描き方を教えてもらい、1人1人個性豊かなうずまきを描いていった。そして待ちに待った絵の具。古澤先生が「まずはふた(パレット)を見てみよう。」と言うと「わぁー真っ白!」「ここに絵の具を入れるんだ。」「1・2…小さい部屋が8個ある!」「大きい部屋は4個だ。」とどんどん発見していく。「おーよく見つけられたね。それじゃ、8個の部屋に1つずつ絵の具を出してごらん。」と教わりやってみる。すると「青出したから次は赤にしよう。」「私はあと黄色と黒と…あっ!白がまだだ!」と自分で8色全ての色が出せる様考えながら行っていった。いよいよ自分のうずまきに絵の具を塗ってみると様々な所から「うわぁーきれい!」「楽しい!」「次はこの色にしよう!」と興奮する子ども達。「えーと、色を変える時はバケツで洗って涙(水滴)を拭いてあげるんだよね!」と古澤先生が言っていた約束もしっかり守っていた。しばらくすると「あっ!先生見て!紫になった!」「こっちはミルクティー色だ!」「私はオレンジ」「僕もオレンジ作りたい教えて!」と友達同士で教え合ったり、パレットをカラフルな色にしていく子ども達はとても楽しそうだった。そして様々なうずまきが完成し、古澤先生に「どれも良いなぁー!」「色がステキ!」と言われるとどの子も満足そうな表情をしていた。初めての絵の具画は、新しい道具(絵の具セット)の扱いに緊張しながらも沢山の発見があり、色の混ざり合う変化を楽しんだ子ども達。これからも様々な経験を通し、成長していける様援助していきたい。
《年中組》初めての体操
5月11日、晴天の下、体操服に着替えた子ども達が園庭に集まる。
この日は初めての体操。緊張した様子の子も多かったが、講師の和久(わく)先生から「わくわく先生って呼んでね!」と声を掛けられると「えー!?わくわく先生?」「あははー!」と一斉に笑いが起こり少しずつ緊張がほぐれる。そしてこの日はマットを使った。使うまで半分に折り畳んであるマットを見て、「何これー!」「何かワニみたい!」「食べられちゃうかも!」「きゃー!」と初めて見る道具に興味津々。マットの上に膝をついて進んだり、寝転んで回ったり、手と足を使って歩く等、色々な方法で触れていく。和久先生が見本を見せながら「出来る人ー?」と声を掛けると「はーい!」「早く早くっ!」とキラキラした目で手を挙げる子がいれば「出来るかなぁ。」と不安そうな子もいる。しかし、和久先生に「分からなくなったら教えてあげるから大丈夫だよ!」と言われると表情が和らいでいった。男女に分かれて1人ずつ行っていくのだが、並んでいる間も「〇ちゃん頑張れー!」「〇くん上手!」「ペンギンの真似してる!面白い!」「本当だ、あははっ!」と友達が行う様子を見て会話を楽しみながら自分の順番を心待ちにしていた。最後に「この道具の名前覚えてる?」と聞かれると「マットでしょ?」「もう覚えちゃった!」と得意気な様子で1つ新しい事を覚えた子ども達はとても嬉しそうだった。初日はこの様に真似をするので精一杯だったり緊張も見られたが、1学期も終盤となり今では「今日体操だよね!」と子ども達から声が上がる程大好きな体操。これからもマットや跳び箱等、体操ならではの道具に触れたり、楽しんで身体を動かしていきたい。
《年少組》初めてのプール
6月7日、年少初めてのプール。朝、幼稚園に来ると早速「プールバック持ってきたよ~。」「見て!私のはキティちゃん!」「あ!Aくんと同じだね。」と嬉しそうに見せてくれたり、朝の支度を終えると「水着着る?」「プールってどこにあるの?」と待ちきれない様子だった。各クラスプールの時間に合わせて着替え始めるが「どうやって着るの?」「これで合ってる?」と年少にとっては大変な事。「私の水着がないのー。」と困っていたので探していると、友達が間違えて着ていたり「これでオッケー!」と着替え終えた子を見てみると、パンツの上から水着を着ていたり、前後や裏表が反対になっていたりと思わず笑ってしまう場面もあった。しかし、着替え終えた子は困っている子の姿を見て「手伝ってあげる!」「こうだよ!」と優しく声を掛けてあげていた。そしてプールまで行くと「うわ~広い!!」と目を輝かせていた子ども達。最初に準備運動をし、初めてなので恥ずかしそうにしながらもプールの先生の真似をしていた。次にプールサイドに座り、水の中に足を入れ、自分で腕、お腹、おでこ、頭に掛けたり、バタ足をし、水に慣れる事から始めるが、特に足をバタバタさせると水しぶきが飛び散るのが面白く「キャー!冷たい!」「水が顔に掛かった!」と皆大興奮ではしゃいでいて可愛らしかった。次に膝下程の水の中を歩き、一番初めにやるAくんに注目が集まる。「お~上手だね。」と拍手が起こった。皆、最初は真剣な表情だったが、慣れてくると笑顔になり、ゴールにいる担任と元気よくハイタッチを交わした。また、水から出た後も友達と「イエーイ!」とハイタッチをしたり「水冷たいね。」「でも楽しかったね。」と笑い合っていた。プールに入れなかった子はフリーの先生と一緒に部屋でブロックやおままごとをして遊びながら過ごしている。プールの時間でも友達同士で助け合ったり、楽しく会話する姿が見られ、徐々に関係が深まってきている事を嬉しく思う。好奇心を持ちながら、水に慣れる様こちらも配慮していく。
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入園・進級に際し H30.5.25
3月の修了式で涙の別れをし、年長児が巣立っていった。寂しい思いが残る中、春休みに入る。
そして4月となり、新たな出会いが訪れ、H30年度がスタートした。
《年少》
入園したばかりの年少児は、外靴と上ばきの区別をせず、上ばきのまま園庭に出てしまう子もチラホラ…。一斉活動の為入室した誰もいない園庭をながめ「外で遊びたい。」と言う子。「すぐ終わる?」や「ママに会いたい。」と泣く子。突然、他学年の遊びに交ざり、数秒単位の飛び入り参加をする子などもいる。
園舎内見学では、長いゴムを輪にし電車の様に連なって見回るが列は、一瞬でバラバラになってしまう。並んだ順番は知る由もない。しかし、トイレに行く時間を利用しては、忍者になって壁ペッタンと並ぶことを覚えていく。最近では、男の子・女の子の2本列車!!と2列に並ぶ事も上手になってきた。5月に入り『初めての給食』、お弁当を持って来た子も給食を取りに行ってしまい、数が足りないことに…。(食べる前に気づきホッ。)また、「どうせ取りに行くなら大きい方が…」と、涼しい顔をして担任の給食を持っている子。真新しいお弁当箱やおはしセットのキャラクターを嬉しそうに教えてくれる子もいた。
なかなか馴染めず泣いている子には、うさぎにエサをあげに行ったり、砂場で遊ぶと、気持ちが落ち着き涙も止まった。個別に対応していき、無理せず集団の中で過ごせるよう援助し、クラスの仲間や担任の元へ連れていく。いずれ担任の方といたいと思える瞬間が必ずやって来るので、その時「これで良し!」と思える。担任を受け入れ、信頼関係が芽生えている証だ。4クラス巡回していると「今日は泣いてないよ。」と自らこちらに来てくれて、気持ちのゆとりも伺える。
ようやく1日中泣いている年少児の姿はなくなり、簡単なルールの集団遊びをしながら、担任の周りで遊べる様になった。
殆どの子が初めての『社会生活。』多様で、自由な年少ならではの4・5月の光景だ。何が起こるか?のドキドキと面白さが入り交じる毎日。まず幼稚園の生活のリズムに慣れ、遊びの楽しさを体感していってもらいたい。
《年中・年長》
3月の新クラス発表後、進級したら使う靴箱の場所を皆で確認しているものの、体は今までの習慣が身についたまま。自然と旧クラスの靴箱まで行ってしまう。ふと我に返り、「アレッ違った!!」と気づく子もいれば、「もうクラス違うからあっちよ。」と先生から声をかけられる。園到着後、最初に利用する靴箱は、進級した事を認識させられる。また、旧クラスの子と手をつなぎ、ウキウキ歩くも各クラスの前で「じゃぁーね。」と別れそれぞれ身支度を済ませる。そこでもまた生活の変化を実感する。戸外で遊び決めをする話し合いでは、控えめだった子が発言するようになっており、成長を感じる一方、昨年度とりまとめ役をしていた子は、新しい顔ぶれに緊張している模様。体を動かせば、スイッチも入り緊張が解き放され発散出来る子もいれば、思うように体が動かせず、立ち止まり周囲を見ている子もいる。そんな時は、担任がサッと手を引き一緒に走り出す。
一方で、1年2年前泣いて登園していた子は小さな年少組の世話をし、靴箱まで連れて行ってあげたり、降園時には、迷子にならない様迎えに行き、手をつないで並んでいる姿に優しさが見える。
進級早々、年長児はスコップを持ち、たけのこ掘りへ。ちょっぴり優越感。「竹やぶの中って涼しい!」「こんなにたくさんの皮に包まれている!!」「1本丸ごとは重いね。」と知り、他園では、なかなかできない体験。
子どもと一緒に皮をむき、掘りたての匂いも感じる。そのむいた皮を年中・年長は手首まではめて『〇〇星人』に変身したり、たけのこ城(砂山に皮をさしたトゲトゲ山)を楽しみ、会食に留まらず、遊びにも展開していく。
全学年、この時期は担任がリードし、より多く声を掛け、コミュニケーションやスキンシップをはかり信頼関係の土台作りを重ねていく。また、クラスの仲間と楽しさを共有しながら互いを知っていき、1日も早く『素』の自分を出し、旧学年の終盤の姿や家庭での表情に近づける様努めていく。
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集団遊びと仲間関係の育ち H30.2.23
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分から3分の2位です。)
《年長組》アメリカンドッチボール
(アメリカンドッチボールとは…通常のドッチボールと基本ルールは同じだが、外野を設けず、当たったら相手のチームに入り戦うというルール。どちらかが全滅するか、終了時の人数の多いチームの勝ちとなる。)
遊びの中でドッチボールが定着してきた頃、アメリカンドッチボールを教えた。最初は「アメリカンって何だろう?」「アメリカでしてるドッチボールじゃない?」「ジャア、エイゴデハナシマショウ(片言)。」「えー!?」と思わず笑ってしまう子ども達の反応であった。しかし実際に遊び始めると、さすが年長「〇くんは上手いから大物だ!狙うぞ!!」「強い人増えたら良いもんね。」とアメリカンドッチ特有のルールを理解し、作戦を練っていく。狙いの子を当てると「やったー!!」「次はどうする?」と喜ぶチーム。対象的に相手チームは「うわぁ。取られた。」「取り返せば良いよ。」「これからは、つよつよ作戦で行こう。」「何それ!?」「強い人を守るって事だよ。」「なるほど、やってみよう!」と仲間に壁を作って守備を強化する作戦に出てきた。普段のドッチボールでは得意な子がボールに触れる事が多いが、苦手な子も前に立ち、仲間を守ったり、ボールを取りに行く姿が見られ頼もしい。最近では「〇ちゃんゲット!!」「ゲットってポケモンみたいだね。」「本当だ!じゃあリザードンゲットだぜ。」とオレンジの服を着た子をその色のポケモンに見立て狙うが見事にキャッチされてしまう。狙われた子は「危なかった。」と一言。その姿を見て「すごい!」「さすがリザードン強いや。」と周りの子も声を掛ける。その後も「僕も強い伝説のポケモンになって皆を守る!」とごっこ遊びを取り混ぜ楽しさを増していった。今の時期の子ども達のパワーやアイディアは凄い。担任も負けじとボールにガムテープを貼り、モンスターボールに見立てて作ると「良いね!」「これで沢山ゲットできそう。「私もピカチュウ欲しいから頑張る!」と更に遊びが発展していった。園生活で仲間と遊ぶ楽しさを全身で味わってきたからこそより楽しくしようと各々が自ら力を発揮できているのだ。
《年中組》爆弾鬼(鬼は爆弾(ボール)を持ちながら追いかけて当てにいく。当てられた子は鬼になる。逃げる子は当たらないように逃げ回る鬼ごっこ。)
子ども達の好きな遊びに爆弾鬼がある。鬼はボールを持っている事を悟られぬ様、お腹や背中にボールを隠す事もある。背中に入っていると服の膨らみが見えにくく、堂々と近づいて来られると分からないものだ。「ジャーン!鬼でしたー!」「えー!そんなのあり?やられた~。」「よし!僕も背中に入れよう!」と作戦が広がっていき、より遊びが盛り上がっていく。1学期から楽しんできた遊びだか、年長組の姿を見て「ねーねー、ジャンケンやろうよ!」(年長組は、鬼がボールを当てたらジャンケンをし、勝ったら逃げ負けたら鬼になる、というルールが加わる。)「良いよ!やろう!」とルールの変化も見られるようになった。このルールで楽しむようになると「あそこでジャンケンしてる!」「行くぞ!」と鬼同士声を掛け合い近付いていく。そしてジャンケンが終わり勝った子が走り出すほんのわずかな瞬間を狙ってボールを当てる子が増えてきた。「エーイ!」とボールを投げ「当ったりー!」「うわー、やられた!絶対に当て返すぞ!」と本気で悔しがる姿がある。走っている友達にボールを当てるのは難しい為、『走り出す前に当てる』という作戦にはこちらも驚かされた。一方で逃げる側の作戦も面白い。ずっと走り回るのではなく、遊具の後ろから様子を伺い、「ブランコの前に鬼がいる!まだ隠れてよう!」「ラジャー!」「あっ、見つかった!バラバラに逃げるぞ!」「僕こっち!」「私こっち!」と声を掛け合い、全速力で走って鬼をまくこともある。これまで楽しんできた遊びも、意見を伝え合ったり、作戦を立てることでより活発になってきた。仲間と遊ぶ楽しさだけでなく、協力することで得られる充実感を感じている年中組である。
《年少組》バナナ鬼
バナナ鬼は1学期から良く遊んでいる遊びだ。(タッチされたらバナナのポーズをし、友達に助けてもらうまで動けないという鬼ごっこ。)簡単なルールな為、皆で楽しめる遊びの1つだ。最近では遊びがスタートすると「○○君(足が速い子)を捕まえるぞ!」という声がよく聞こえてくる。しかし中々捕まえられない。そんな時には、「○○ちゃん!!はさみうちだ!」と遊具の後ろにいる子を左右から追い込んで捕まえる。「やったー!捕まえたぞ!」と喜ぶのも束の間、「次は○○ちゃん!」とすぐさま次の目標に向かって走り出す。初めの頃は、足の速い子には中々追いつけず、諦めてしまう事も多かったが、今では協力し合って捕まえる事ができる様になってきた。又、今までは走るのが苦手で、タッチされると泣いていた子も、遊具の陰にこっそり隠れて鬼がいなくなったのを見計らい、友達を助け、再び隠れて皆の様子を伺う、という自分なりの楽しみ方を見つけたりと、『苦手だからやりたくない』ではなく、皆と遊ぶ事が楽しいからこそ、どの様にしたらより楽しめるか、それぞれが試行錯誤する姿が見られるようになってきた。他にも、鬼に気付いていない子がいれば「鬼が来たよ!」と声を掛け合ったり転んだ子がいれば近くの子が一斉に集まり「大丈夫?」と砂を払ってあげる等、周りを見る事も出来る様になってきた。1人ではできない集団遊びの中で、仲間との関わり方を沢山学び、成長してきた子ども達。残りの日々もより皆で楽しんでいきたい。
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雪遊び第2弾
2月2日、園周辺は雪が沢山降りました。かまくら、雪のベンチ(大人と子ども数人が座れる程の大きさ)、雪合戦、ドラだるま(絵の具でドラえもんペイントをした雪だるま)など、前回とは違った楽しみ方や幼児期ならではの貴重な体験が出来ました。寒く、足元の悪い中、保護者の皆様も登園にご協力頂きありがとうございました。
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節分会
今年の節分会は、初の試みとして鬼が登場!(赤鬼:秋間先生、青鬼:今津先生)プールの先生に依頼し、やって頂いた。事前に職員間の打ち合わせで、鬼が来る=怖い=幼稚園嫌だ…と恐怖心を与える様な鬼登場ではなく、鬼はやや驚かせて現れるが「話があって来た!」と3つのメッセージを伝えて貰う事で、方向性が固まった。当日は節分の由来、豆まきの歌と進行していく中、「ウォーッ!」と鬼が登場し、園長先生から豆をぶつけ、やっつけてもらったのだ。リアクションが大きいあまり、赤鬼のカツラが取れてしまうハプニングもあった。 年長には「秋間先生だ!!」とまんまとバレてしまいヒヤリ。しかし、そのまま演じ続け、鬼が「驚かせてごめんね。皆に話しがあって来たんだ!」と①「友達に意地悪しないで優しくしてね。」②「先生の話をしっかり聞いて良い子にするんだぞ。」③「好き嫌いをしないで、ご飯を沢山食べてね。」と、3つのメッセージが伝えられた。その後、クラス毎に行う豆まきでは、鬼にほふく前進で進まれると後ずさりする年少も、またたく間に「鬼は外!」の大きな掛け声と共に鬼を退治する。ものともしない年中・年長は各部屋に鬼が来ると大喜びで一層力の込もった掛け声で豆を投げ大いに盛り上がった。年長には鬼の正体がほぼバレてしまうが、全園児で泣く子は数人程で、賑やかな節分会となった。
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職員ショー
1月の誕生会では係となった職員を中心に子ども達に披露するショーの内容を検討し、曲の編集、衣装作りなど練習を重ね、一丸となって取り組む。『となりのトトロ』『アルゴリズム体操』『にゃんこスター』そして幕間の紹介には園長先生がピコ太郎に変装し、登場したのだ。
となりのトトロでは、二重奏のきれいなハーモニーと共に、子ども達が知っている歌詞の部分、「となりのトトロ・トトロ🎶」を口ずさむ。テレビでお馴染みのアルゴリズム体操は、自然に体が動き、一緒に真似をしながら体操する子ども達。クライマックスのにゃんこスターでは、変顔の先生に大爆笑!「面白すぎて涙が出ちゃった…」と言う子もいた。担任達の惜しみない努力、いつも心から楽しい環境を提供したいと言う気持ちが子ども達に伝わり、心温まる歌から笑顔溢れるにゃんこスターまで、体育館が一体となり幸せな空間であった。「先生達も、この日の為に沢山練習して頑張ったから皆も、ももの会頑張ろうね。」と誕生会司会の言葉で終了した。子ども達は一年間の集大成であるももの会に向け底力を出し、一つ一つ形にしている。一年間過ごした仲間と共に協力し、最後に大きく花を咲かせて欲しい。
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仲間と過ごす喜び H20.1.26
「今日は、バナナ鬼あやりたい。」「僕は、爆弾鬼。」「色鬼が良いなぁ。」と、年少組も一人一人が好きな遊び、やりたい遊びを伝える事ができるこの時期。チームを2つに分ける時の事(鬼チーム:白帽子、逃げるチーム:カラー帽子)である。年少組は白帽子の鬼チームが案外人気なのだ。すると、「誰かカラーさんに移ってくれる優しい子はいないかな~?」と、担任の口調をトーンまでそっくりにリーダー役になってくれる姿に思わず笑ってしまった。日頃の話を良く聞いて、特徴を自然に捉えている。何度か繰り返し遊び、チームも変わる。「〇チーム集まれ~。」と円陣を組み、その間に帽子の色も変えるのだが、今までこちらが教えていた事も「こっちはカラーだよ!帽子の色を変えて。」と、子どもから気づきテンポ良く進める。そして走る距離や視野も広がる分、気を抜いて走ると、どこからともなくひよっこり現われ捕まってしまう。一方では、仲間を引き連れて4.5人で走り回っていたり、同じチームの子を助ける時も、相手チームに捕まらないタイミングを見計らっている姿がある。転んだって、泣く時間はもったいないないからすぐさま走る。「助けてー!」と、入園当初、あんなに大人しかったのに…と思う子が、大きな声でアピールし、カラを破って自分を出せている。
年中組は、こま回しに目を向ける子が多い。「男は諦めない‼」そんな一声が上がれば、周りの子も刺激され「そうだ、頑張ろう。」と気合いが入る。回数を重ねて自分なりの成功を見つける子や、友達のやり方を習得しようとする楽しみ方は様々だ。こまにあまり興味のない子は集団遊びをしているのだが、1月は職員こま大会があるので、担任も時折集団遊びや、こまの指導から抜け、年長の担任や子ども達、他学年の担任と真剣勝負をしている。そんな中、色々なクラスが混ざり、こま回しをしたり、クラスの仲間と集団遊びを続けられ自立してきている。これは喜ばしい成長であり、大きな活力となっている。職員こま大会当日は「〇先生頑張って‼」と年長組に負けない程熱い声援でクラス一丸となっていた。結果、年長職員が優勝したが、大きな声援はどの担任も力となったであろう。
年中組と年長組でドッチボールをしたある日、理解がまだ浸透していない年中の子に対し「当たったらあっちの外野に出て‼」と教えてあげたり、同じクラスの子を当てる時は全力で狙うのに、年中組には手加減して投げる優しさが見える。内野・外野ともに、動きの速さはさすが年長と思える事が多々あり、内野が相手チームを次々に当てる時、内野の人数が減って負けそうな場面では外野にパスを回して仲間を戻せるようにする等、その頃合いを良く見極めている。ボールの取り合いになると、周りから正しい判断をされる事もあれば、正しい判断を返し「いいよ、あげる。」と譲り合い、遊びそのものが濃い年長組。異年齢交流から得られる事も糧となっていく。また、こま回しでは「先生と僕のこま、顔に見える。」と近くの葉っぱで鼻をちょこんと置き「ほんとだ!」と「次は3つね。」と今度は口を加えて落とす位置を調整し、遊びの中でも感性が磨かれている。遊びに集中するたくましい表情を見ると、一年の終わりを感じるのである。
この様に、全ての学年が手応えを感じ、一層充実感を味わえる3学期。絵画指導の古澤先生が「ふたばの子ども達は表現力が豊かで、良く個性がでている。」と褒めてくれる。その根底には、体をフルに使うだけでなく、頭や目も沢山働かせ、集団遊びを楽しむ集中力、遊びからの学びや、仲間との関わりから育み合い、担任と大いに笑い、心豊かで、強くなっていく事が表現力にも結びつくように思える。やはり遊びの影響力は大きい。このクラスの仲間や担任と過ごす時も、残りわずかである。
進級、卒園に向け一人一人最後の支援を担任は努めている。
冬到来
冬休み明けから、寒さが一段と厳しくなり、吐く息の白さを感じたり、うさぎ小屋付近の斜面には霜柱ができていて、ザクッザクッと踏みしめている。あるクラスでは、2~3cmの水を洗面器にはり、数日後、氷が出来ている事に驚き、冬の自然に触れながら過ごしている。
先日、雪予報で朝からチラチラ降ったり止んだり…昼頃には、見る見る園庭も真っ白になり、雪景色に変わっていく。「やったぁー、雪だぁー!」と両手を広げながら空を見上げ、大きな口を開けながら雪を口にしたり、ただ嬉しくて笑顔で走り回る子もいれば、寒そうに背を丸め目をショボショボさせ立ちすくんでいる子もいた。4年ぶりの大雪となり、翌日の臨時休園明けから、残った雪で雪合戦を始めたり、氷のタワーや(砂場にできた氷の板を重ねていく)、雪山をダンボールを使って滑ってみたり、季節ならではの楽しみを味わう事が出来た。
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2学期 H29.12.19
《年少組》クリスマス
12月になったある日「今度ふたば幼稚園でクリスマス会があるんだよ~!」と声を掛けると、「え!サンタさん来るの?!」「プレゼントは貰えるのかな?」「早く会いたいな~。」と皆で目を輝かせながら話を膨らませていく。そこで「じゃあ、みんなの所に来てもらう為に飾りを沢山作るのはどうかな?」と聞いてみると「いいね!作ろう!」「僕は100個作ろうかなー!」「そしたらきっと来てくれるね!」とやる気十分の子ども達の姿が見られ、早速作り始める事にした。折り紙を使い、クリスマスツリーや雪だるま、保育室がパーティー風になる様に輪飾りも作った。中でも輪飾りは作り方が単純なので、年少でも作りやすい。最初は個々で作り始め「見て!私の繋った!」と喜びの声があがったと思えば、突然ある子が「これを宇宙に届くまで長くしてサンタさんに見せよう!」と言った。すると周りの子ども達も「そうだね!やろう!」「あ!これをくっつけてみたらどう?!」「だんだん長くなってきたね!」と盛り上がり、皆で頑張って繋げ意欲的に取り組めていた。そしてこれをきっかけに自然と一つのグループができて協力して作る姿が見られ、最後に輪飾りを連結させると「わー!すごい!長くなった!」と子ども達は満足そうにしていたのだった。しかし「こうやってやるの?」と作り方が分からない子がいると「ここはこうするんだよ!」「こっち向きに貼ればいいよ!」と友達同士で助け合っていた。進めていく中で折り紙の白い方が中表の輪になってしまい、うまくつけられず、丸の形にならなかったりと、年少らしい所もあったが、皆楽しそうに作っていた。今までは担任が間に入って進めていたが、最近は子ども達同士関わりながら、育ち合っている。皆で協力しながら作り上げ、完成の喜びを感じる姿は作品展を経験したからこそであり、行事を通し着々と力がついている年少組である。
《年中組》大根掘り
12月になり、大根掘りに行った。畑のおじいちゃんから「前に種を何個まいたか覚えてる?」と聞かれると、「4つ!」とあちこちから大きな声が上がり、9月初旬に行った種まきの事をしっかり覚えていて感心した。広い畑の中を見渡し、おじいちゃんから「日向の方が大きく育っているよ!」と声を掛けられると色んな所を行き来する子ども達。「僕はこの大きい葉っぱのに決めた!」「あ、こっちのも大きいよ!」と自分達で抜きたい大根を決めて嬉しそうにする姿が見られる。早速力を込めて抜こうとするが、すぐに抜ける子もいればしっかり埋まっていて「全然抜けないよ~。」と困っている子もいる。「じゃあ手伝ってあげる!」「ここ引っ張ろう!」「せーの。」「よいしょ、よいしょ。」「あと少しだ!」そんな様子を見て「もう抜けそうだよ。」「AくんBくん頑張れ!」と応援する声が周りからも聞こえてきた。「わー抜けた!ありがとう!」「良かったね!」「なんかこの大根、かぶみたいな形してるー!」「あはは!本当だね!」「一緒にあっちまで持って行こう!」と嬉しそうに会話しながら友達と収穫出来た喜びを分かち合っている。
園に着き、大根を部屋まで運ぶ際、こちらが「こうやって持つといいよ。」と落とさない様に抱えて見せると「赤ちゃんみたいに抱っこするんだって!」「わぁ、運びやすいね!」みんなでお部屋まで頑張っていこう!」「おー!」と重い大根を持ちながらも笑顔であった。その後、掘りたての大根を子ども達と切って、みそ汁会食を楽しんだが、嬉しい会話も聞かれ「今日Aちゃんお休みだったから来たら話しよう!」「Aちゃんも早く掘れるといいね!」と休みの子をクラスの一員として思いやっている。この様に2学期に入り友達の様子を気に掛けたり助け合う場面も多く見られる様になってきた。こうした日々の体験の中で楽しさや思い出を共有していくことで、より一層、仲の深まりを感じている。
※畑のおじいちゃん…理事長先生をはじめ、畑で行う種まき、苗植え、収穫の際のお手伝い及び管理をして下さるおじいちゃん、おばあちゃんのことです。また、おもちつきなどもご協力して頂いています。
《年長組》散歩
年長組で散歩へ行った時のこと。クラス毎に2人組で手を繋ぎ、園を出た。久しぶりの散歩に「やったー!舞岡公園に出発だ!」
「リスとか見つけられるかな?」と嬉しそう。しかし途中で「あ!虫がいた!」と興奮して手を離してしまう子もいたが、すかさず「〇君、手繋いでないと危ないよ。離さないでね。」と優しくさとす。相手を思いやる気持ちが育まれてきたこの時期だからこその光景だ。そして公園へ到着すると「うわー!真っ赤!!」「地面が葉っぱの絨毯になってる。」と紅葉した木々に目を輝かせる子ども達。早速遊び始め、1人の子がごろんと寝転び「葉っぱかけてー!」と友達に頼むと「良いよ!集めてくるね。」「〇ちゃんに沢山布団をかけてあげる!」と落ち葉を集めている。一方で、枯れ葉を並べ「ここは占いコーナーです。どれか1枚選んでください。」「え?うーん、じゃあこの葉っぱ!」「おお、これを選んだ人は良いことがあります。」など、自分達で遊びを展開していく姿は年長らしい。又、ある所では木の茂み(子どもがかがんで入れる高さ)の中を駆け回っている子達がいた。ちょうど茂みから出てきた子に「よく通れるね。何してるの?」と声を掛けると「ここは迷路なんだ。面白いから先生もやってみなよ。」「え?じゃあ入ってみようかな。」とこちらも必死に体を小さくし、通ってみる。中に入ると、色んなクラスの子達がまざって遊んでいた。「こっちは行き止まりだ!」「あそこを抜ければゴールだよ。」「よし!脱出成功!」「うわ!みんな待って!服がひっかかって取れない!」「大丈夫?今助けにいくよ。」と枝にひっかかった服を外しに行く子、「僕の手につかまって!」外から手を差しのべる子など、すぐ様困っている友達を助けに行く姿というのは日々仲間と共に過ごし、関係性が深まっているからこそである。今ではクラスの枠を越え、自分のやりたい遊びに参加したり、友達と上手く関わっていく力がついてきていることが感じられる。残りの園生活もより子ども達が仲間と楽しく過ごしていけるよう援助していきたい。
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育ちの芽 H29.9.26
担任が朝バス乗車しているクラスは、私が(飯岡)が入り、一緒に遊んで過ごしている。
夏休みが明けて心身共に成長し、久しぶりに顔を合わせた子ども達、各学年、着々と力が加わり、新たな発見が起こっていることを実感。そんな様子をお伝えします。
《年少組》
2学期がスタートして日も浅かった事から、泣いて登園する子、クラスで流行りだした遊び、ルールをよく理解し浸透している遊び、など事前情報を担任から得て子ども達を迎える。
ある日、年長泊まり会の劇で使った被り物が置いてあったので、年少児の緊張や不安を緩和する為、それを被って、迎える作戦で望んでみた。
「キャハ。」と笑い「おはよう。」と返事を返す子、「あれれ?」とちょっと引き気味で見つめる子。「それは〇先生のだから使っちゃダメじゃない?」と言い出す子も。(クラス内で先生の物は大事な物もあるから触らない約束がある。)私は「皆がニコニコ顔になる様に、ちょっとだけ借りるね。」と伝えた。
気持ちも少し和み、その後の支度では「今日のシールはどこ?」とたまにしか入らない私に自ら確認できる様になったことも成長である。スムーズに行える子も増え、いざ外に出て遊び決めをする。すると事前情報で得た遊びは、ほぼ出ず皆が「砂場!」と答える。(1学期私が入った時、砂場でおだんごやさんをしたことを覚えていた様だ。)予想外の展開になったが、この日は製氷皿を使いチョコレートやさんを楽しんだ。型出しのポイントを教えてあげると習得も早く、泣いて登園した子も、いつの間にか夢中になっている。一方、別の日の年少組では、バナナ鬼(2チームに分かれる鬼ごっこの一種)や「かくれんぼ。」「ピカチュウ探しやりたい!!(ごっこ遊びのことで、1学期初期に担任と遊んだもの)と次々声が上がり遊んだ。そこで嬉しい出来事が…1学期よくクラスから抜け出し、あまり友達との関わりを求めなかった〇くんが集団遊びに参加し皆と走っている。更にはケンカの仲裁まで行っていた。(年少児は言葉より手が先に出てしまうこともある。)ケンカ両者の気持ちを受け止め、仲直りをして無事に解決。また、仲裁に入った〇くんのおかけで「2人共痛い思いをしなかったよ。ありがとう。」とギュッと抱きしめた。〇くんは誇らしげな表情を見せ、再び遊びが再開した。
《年中組》
雨の日に入ったクラスのこと。ペットボトルが彩られた物があり、子ども達から「ボーリングをして遊んだ。」と教えてもらった。「じゃあ、これを使って輪投げをしようか?」と提案してみる。新聞を輪にして作り上げていくと、大量に使っている訳ではないものの、「〇先生が運動会で使う旗(遊戯の小道具のこと)を作るから皆に新聞持ってきてって言ってたよ。あまり使い過ぎないでね。」と〇くんから言われ「ハーイ、大事に使って遊ぼうね。」と答えた私。そして輪の部分は子どもと色を相談しながら、2色のテープで巻いていった。〇ちゃんはピンク、〇くんは緑が良いと進めていく中、最後の1本は3人がそれぞれ別の色の意見を出す。そこで側にいた〇くんが「じゃあ、3色にして、この輪が入ったら、特別にポイント2倍にしたら?」と、柔軟な発想である。「良いね。そうしよう。」とすっきり解決された。そして輪を渡す子、投げる子、輪が入ったら効果音を出す子など、自然に分担され動き出すのであった。
別の日の戸外で遊び決めの際、多数決で決まることが多い中、意見が分かれると、「最初〇〇をして、つまらなくなったら△△に変えて遊べば…」と良い具合に他者の意見を取り入れ、まとめながら進行する年中組である。
《年長組》
園から借りた物(どろんこパンツ、カラー帽子など)を返却する際、収納場所は大方理解しており、自立も兼ね所定の場所へ戻せている。「これはどこに返すの?」と聞かれ、「分からない時は先生の机かピアノの上に置いたら?」と助言をすると「ここには置かないでねって言ってた。」と言うので、「飯岡先生も知らないから、先生が戻ったら教えてもらってね。」と伝えると納得した〇くん。不明なことは理由を添え、ルールを守って動けるのはさすが年長組。
2学期に入ると驚くことが起きた。運動会練習も入ったことから、遊びの中でリレーをやりたがり勝利に向けて熱が入る。遊びと言えどもクラスの仲間を応援する真剣な目差しは胸が熱くなる。そんな中、元気に走っていた子が突然戻してしまった。私は、全学年活動的に遊んでいたので、処理するまでの間、他の子が踏まない様、周りの子に伝えた。するとその後、何も言っていないのに処理した砂の所をクラスの仲間が平らに埋めている。予測もしない協力体制には本当に驚き一杯ほめてあげた。そのお陰でリレーの続きがすぐに再開できたのだ。
この様に各学年、担任の話に耳を傾け、決まりを守ろうとする姿が見えてくる。そして集団の中で相手に気持ちや考えをぶつけ、嫌な思い、悲しい思いを経験しながら大人の力を借りたり、不要とし、自ら喜びや楽しみを見つけ出している。これは1学期の目標である担任との信頼関係の築きから担任主導でクラスを動かし、エネルギー全開で楽しむ水・泥遊びの心の解放を経て、個から集団へ移行していく。2学期は子ども達がリードしていく場面が多く見られてくる。それぞれの学年の遊びの種類も増し、その中で子どもの発言からクラス独自のルールが加わってみたり、一層関わりが深まっていく。そんなワクワクする日々を見守ることが出来る貴重な時を大切に保育しながら、1人1人が多くのことを収穫出来る様、過ごしていきたい。
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3ヶ月の経過 H29.6.26
《年少組》
新しい生活は子ども達にとって毎日不安と緊張の連続だ。その為、担任は少しでも気持ちが和らぎ、楽しんで園生活を送れるようにと、毎日必ず一人一人笑顔で「おはよう」と声を掛けていく。同時にギュッと抱きしめたり、頬と頬をくっつけたり、くすぐったりと肌を触れ合わせながら挨拶をしていく。最初はスキンシップに驚き「おはよう」と言おうとすると後退りや首を横にふって嫌がる子、されるがままに棒立ちの子、照れてニヤッと笑っている子と反応は様々だ。しかし、毎日行う事でスキンシップを取った際、ギュッと返してくれたり、子ども達の方から「おはよう」とハグしたりと心が開き出し始める。「挨拶してくれて嬉しいな、先生元気でてきたよ。」と言うと周りにいた子ども達と挨拶合戦。もちろんハグなどのスキンシップも忘れない。皆で沢山スキンシップを取ると、さっきまで泣きそうだった子や不安そうだった子も気がつくと皆ニコニコ笑顔。「じゃあ、明日のおはようはコチョコチョにして。」「誰だ?ってやって。」とリクエストがあり、スキンシップの種類が増えていった。実際にする事で心の距離が近づき、大人しい子も自ら好きな物の話をしたり「○○して遊びたい!」と伝えて来る姿も見られるようになった。それは信頼関係が出来て来た証である。「1回だけ抱っこして。」と甘えて来る事もあるが、3ヶ月経った今、皆の笑顔も増えて来ている。これからも子ども達目線で楽しい活動を大いに取り入れて、信頼関係をより強い物にしていきたい。
《年中組》
初期の戸外遊びは、新入園児・進級児の両者ともいる為、ルールのある遊びよりごっこ遊びからスタートする。こちらが「あら、汽車の所にサメがいる!気をつけて!」と子ども達になげかけても想像遊びなのでぽかんと見ている子ども達が多い。それでも担任は「キャー!食べられた~。」「じゃあ今度は先生がサメだよ!皆を食べちゃうぞー。」と1人演技を続行。するとそんな担任のオーバーリアクションに『何だか楽しそう!』『自分もやりたい』という気持ちへと変化していき、1人また1人…と参加する。もちろん見ている子もいるのだが、ある日には新聞紙を棒にして魔法のステッキと称し、園庭をかけ回る。すると、「キュアホイップ!」などとテレビの必殺技や「りるりるビーム!」と自分流に言葉を考えて唱えてみたり、アイテムを持つことで役になりきる子もでてくるので、さらに遊びも盛り上がる。そんな風にごっこ遊びを通し、担任との距離を縮め心も解きほぐれてきた今は、ルールのある遊びをしている。「どろけいしたい人―。」「ハーイ!」と全員一致であっという間に遊びが決まる。また、やりたい遊びが2コ、3コある時は皆で多数決を取って決める。そんな姿を見ると、友達の中で少しずつ自分を出せてきている事を実感でき嬉しく思う。遊びの中でも以前は「ねー、ねー。」や「あの子。」など友達の名前がでる事はほとんどなかったが、3ヶ月経った今では「Aちゃん助けて~。」「B君待て~!」と積極的に名前を呼んでいる姿がある。クラスにも慣れ友達との仲が少しずつ深まってきているからだ。そして結果発表の時には、勝ったチームは「イエーイ!」とハイタッチをしたり、時には抱き合って喜び合う。一方、負けたチームも悔しながらも、再度皆で手を重ね合わせ「エイエイオー!!」と1回戦目よりも気合十分で挑む。そんな姿をそばで見ていると担任も負けてはいられない。子どもと共に遊びを思いきり楽しみ園庭をかけ回った後は、皆汗びっしょりなのだ。
《年長組》
進級当初は友達の名前すら分からず、昨年から知っている子と一緒にいる事が多かった。担任も沢山の子と関われる様に遊びのチームを混ぜたり、お弁当の席をくじびきにしてみたりときっかけ作りをしていく。1ヶ月程経つと「Aちゃん明日は一緒にシール交換しよう。」「うん!」「僕もポケモンシールあるよ。」「じゃあ皆で交換しよう!」「楽しみ~!」と話していたり「Bくんって缶蹴り本当に強いよね。」「そうそう、絶対蹴られちゃう!」「なんだか蹴り方もかっこいいしね!」「そうかな、へへへ。」と少しずつクラスの子の名前を呼び合う姿が増え、新しい友達とも関わる様子が見られてきた。一方でこちらが遊びのきっかけを作る事もある。ある日、子どもが「大きなロボットを作りたい!」と言ったので、担任が巨大なダンボールを用意した。「これを使って作ってみようよ。」と言うと「いいね!まずは顔を作ろう。」「目は穴を開けるといいかな。」「髪の毛はペンで描いちゃお!」「手と足は…」「牛乳パックをくっつけて作ってみたら?」「それいい!」「あとロボットなら光るライトが欲しいな!」と担任の一言から子どもが次々にアイデアを出し作業が進んでいった。出来上がったロボットで廊下を歩く子ども達、「うわ!なんか来た!」「ロボットだ~!」「でっかいな!中どうなってるの!」「誰が入ってるかな。」と他クラスの子も見に来て大盛り上がりだ。「僕達のクラスも今度やってみよう!」と楽しい活動を見る事で刺激を受け、遊びのイメージも膨らんでいく。3ヶ月が経ち、クラスの皆で1つの遊びを楽しめるようになってきたのは、友達との距離が縮まって仲間意識が芽生え始めたからである。今後も皆が協力し、意見しながら、行動できるクラスの環境作りをしていきたい。
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集団あそびと仲間関係の育ち H29.2.24
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分から3分の2位です。)
《年長組》サッカー
体操でサッカー大会が開催される事を知ると「サッカー大会勝ちたい。」「練習しなきゃね!」とどのクラスも意気込む。早速クラスや学年を超えてのサッカー。「〇くんこっち。」「パスパス。」と声をかけ合い、足を沢山動かし、敵からボールを奪おうとする。各々がボールを取ろうと真剣な表情。ボールの周りを沢山の子達で取り囲む。「遠くにけって。」「OK!」ようやくボールをけり出すと、勢い良く転がる。ボールの速さに負けないくらいのスピードで子ども達も必死に追いかける。技に磨きがかかり、相手にボールを取られない様、フェイントをかけたりスライディングをしたりと場面に応じ使いわける。
「よぉーし、ゴール前に来た。」「〇くんチャンス!」「シュート!!」とけったボール。相手チームは点数を入れられまいと「皆で守ろう。」「おー!」とゴール前で壁を作る。しかし、ボールは壁の間を通りゴール目前。キーパーは体勢を低くし、ボールの行方を追う。「〇ちゃん守って。」「頑張れー。」の仲間の声援に、より力が入る。「〇ちゃんナイスキャッチ!」「よく守ったね。」とハイタッチ。仲間の活躍を自分の事の様に喜ぶ。チームで力を合わせ守りきった。「わぁーくやしい。」「〇くん、おしかったよ!」と励ましたり声をかけ次の展開へ。時に「やったぁー8点目!」「今8対1ね。」と点差が開く事もあるのだが「次は絶対入れるぞぉー!」「10点入れて逆転しよう!」とチーム一丸となりあきらめる事なくくらい付く。「〇くんサッカー上手だよね。」「〇ちゃんも上手になった!」「点数入れててかっこ良かったよ。」「今度サッカー教えて!」と友達に褒められたり認められると本当に嬉しそうである。日々の遊びの中で力を付け友達から刺激を受け仲間と共に成長してきた。今では大人もかなわない程のパワーで思いきり遊んでいる。
《年中組》カギどろ =泥棒を捕え、ろうやのカギ(ボール)を守る鬼チームと、
逃げる泥棒チームで行う鬼ごっこ。=
「今日のカギどろはカギ2コでやってみようよ!」そんな仲間の提案に「おっ!いいね。」「面白そう。やろう、やろう!」と皆で急いで準備。「カギは2コあるから、ろうやから逃げる為には、ちゃんと2コ開けないとね。」「うん、1コ開いただけじゃ逃げられないよ!」とルールの確認も忘れない。そして、遊び開始。泥棒チームは仲間が鬼に捕まりろうやに入ると、いつもの様にカギを開けにくる。しかし2コに増えている為なかなか上手に開かない。あっという間に全滅してしまった。「もう一回やろう!」と再挑戦。が、すぐに全滅…。「悔しーい!!」「どうしてこんなにすぐに捕まっちゃうの?!」と悔しがりながらも考え始めた子ども達。「ねぇ、カギを守る人を減らしてみようよ!」「いいね!守りは1人でどう?」「えっ!1人だとすぐに開けられちゃうよ…。」「じゃあ、カギを離して置くのは?」「いいかも!それで1コのカギの所に1人しか守っちゃダメね。」「オッケー。」とお互いのチームが納得いく様にルールを変更し、再び遊び始める。すると、今度はカギが開いたり閉まったりで、一回戦が長く続く、「もう少しで全滅だ!!」と鬼達が気を緩めていると、泥棒チームの子がどこからともなくやってきて、ポーン!!とカギを開け一斉に逃げていく。「どこに居たのー?!」と驚きながらもまたすぐに捕まえに行く鬼達。どちらも良い勝負だった。また別の日には「隠れながらカギ開けに行こうよ!」「1人じゃ2コ開けられないかもしれないから皆で行こう!」「守ってる人は泥棒チームの子の名前を大きな声で教えてね!」「挟みうちで捕まえよう。」などと、どちらのチームも作戦を立てる姿が見られた。今では走るスピードや動きがぐんと速くなった子ども達。だからこそ、ルールをつけ加えたりして遊びを発展させることも増えてきた。その中で仲間と意見を出し合い皆で考えることでさらに遊びが盛り上がっていくのだ。
《年少組》たかおに
「今日は何して遊ぼうか?」「○○やりたい人手あげて!」「ハーイ!」と多数決で毎日色々な遊びがくり広げられる。「高鬼やろう!」(高鬼とは、鬼の白チームと逃げるカラーチームに分かれて鬼がカラーを捕まえる。高い所にいれば捕まらない。)と決まると自分達で白とカラーに分かれ「よーいスタート!」とすぐさま遊びが始まる。汽車の上に逃げている子達が「階段から鬼が来たぞ!」「すべり台の方から逃げろ!!」と声を掛け、捕まるまいと必死に逃げる。始めの頃は自分が逃げる事で精一杯だったが、最近は鬼チームの動きを察知すると同じチームの子に教え、個の動きから複数で逃げる楽しみも味わってくるようになって来た。しかし、鬼チームも黙ってはいない。大きなすべり台では、逃げ道が沢山あるが鬼同士声を掛け合い「僕、階段から行くね。」「私すべり台の下で待ち伏せしておく!」と連携プレーで追い込んで行く。また、高い所にのっていないと思い鬼が10秒数えずタッチ。(鬼は10秒数えると高い所に登れる)すると「ここも高い所だよ。」とマンホールや水道の裏の囲いなどにのっている子もいる。日々の中で遊ぶ機会が増すと園内の新たな高い場所を発見するのも上手くなり、遊具だけでなく様々な所へ逃げ園庭全体を走り回っている。4月のごっこ遊びを取り入れながら園庭で遊びをスタートした年少組も、3学期に入りルールが加わった遊びをより理解し、走り回る距離もずいぶん長くなった。また勢いが増す姿には成長を感じる。毎日一緒に遊んでいる仲間とだからこの様な連携プレーが自然と出きるようになっているのである。あと少しではあるが、最後まで皆で盛り上げ楽しんで行きたい。
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こま回し H28.1.26
《年長組》
冬の澄み渡った空気を感じながらも「寒いね…ジャンパー着なくても大丈夫?」薄着の子に尋ねると、寒さなんか何のそのと言わんばかりに「ぜんぜん、へっちゃら…。」と、この時期特に年長えを夢中にさせるこま回し、体を沢山動かす訳ではないので寒いはずだが、日々の気迫が心も体も熱くさせていくようだ。試行錯誤しながら『芯棒巻きの方が良く回る子』『普通に巻いた方が強い子』など自分に合った方法を見つけだす。
先日、午後礼で園長先生からこまの技を披露してもらうと、まねっ子して更なる挑戦を始めたがり、ケンカゴマ、コッパ(上から投げる技)、手の平に乗せたり…そして今よりもっと長く回せるようになりたい子など、次へのステップが展開されていく。しかし、上手く回せないのだが常にクラスの輪に入り、諦めずにひたすら頑張り続ける子も見逃せない。そのような子に「何とか回せるようにしてあげたい。」と担任以外の職員も対応していった。勿論クラスの仲間も応援し、支えている。「ビュッと早くひもを引っ張るんだよ。」「もっと強く巻いてごらん。」とアドバイスしたり、転がってしまったこまをすぐに拾いに行ってあげる優しさは、クラス内のつながりが見えてくる。一方では「前は回せたのに回らなくなっちゃった…。」と自分の気持ちを訴え、スランプを乗り越えようと、伝えに来る子がいたり…。大きな輪をつくって遊ぶ子どもの世界にも様々な気持ちが入り混じっている。ある日、普段感情を表に出す事が控えめなAちゃんが回せるようになった時、連日の努力がやっと報われ、部屋に戻る後ろ姿は小さく短いスキップをしていた。こちらもホッとし「良かった。」と喜びも大きなものとなって返ってくる。「先生、勝負しよう!!」と挑むBくん、こちらもおちおち出来ず気合いが入る。回り続ける残り少ない仲間を応援する姿は、子ども同士の関わりの深さを感じる。日を重ねる毎に、大きなかけ声と共に、腰を低くリズムを取りながら着地場所を定めるまなざしは、1人1人が自分を出せるようになってきた証拠である。
こま大会本番は1回勝負の為、今まで培った力を存分に発揮できなかった子もいたが、1つの目標に向かって夢中に取り組んだこと。そして新たな自分を発見し、自信を持てたことは『継続は力なり』と子ども自身が実感したことであろう。同時にそんな個々の成長を側で援助しながら見守った約20日間。成功した時の喜びを多く子ども達とハイタッチをして、共に味わった。
『継続は宝でもある』と思える幸せな時間を過ごした。
小学校へ行っても根っ子の部分であるふたばっ子のたくましさを存分に発揮して欲しいと願う。
=ふたば幼稚園のこまは40年もの歴史がある。しかし現在のこまは、こま職人が皆無に近い為、現年長児分の入手が最後になるかもしれない。途絶える事がない様続けていきたい。=
学年に見合った持続性 H29.1.26
《年中》
担任がバス乗車の時、各クラスをまわって遊ぶのだが、かっこいい年長のこま回しに刺激され年中も始めるものの、夢中になる深さはやはり年長の方が勝る。「先生走る遊びしない?」「そうだね、寒いもんね。」と周りの子も同感し、別の遊び決めスタート!!どのクラスも進行役(いわゆるリーダー的要素をもった子)の顔ぶれはだいたい同じだが、新たな顔ぶれが登場するのは3学期とも思える。また遊びの内容も1つの遊びにルールを加えたり、2種類の遊びを合体させるなど(高鬼とバナナ鬼を合わせたバナナ高鬼)変化をつけて遊んでいる。遊びがつまらなかったり、友達の関わりが薄いと固定遊具に流れがちだが、ふたばの固定遊具(汽車など)は本来の楽しみ方より、遊びの中で逃げ場の手段として使われていることが多く、同時に集団遊びが活性化している証でもある。
《年少》
幼稚園で初めての冬を過ごす年少は、寒くてシクシク泣いてしまったり、震えて体が動かない子がいる。そんな時、抱っこして担任がジャンパーで包み、互いのほっぺをスリスリと、ぬくもりを感じさせてあげたり「沢山体を動かせばあったまるよ!!」と声を掛けている。この時期他クラスや他学年とも交流し遊びを楽しむこともある。クラス単位だとあっという間に勝敗が決まるものでも、年中とやるとなかなか長い。その為「疲れたぁー。」と持続性の限界でちょっと弱気な発言をする子も…異年齢交流により体感したことも日々の繰り返しで少しずつ学年に見合った持続性もついて来ている。
朝ご飯〇〇食べて来たんだ。の一言から友達同士の会話が広がったり、ピコ太郎の振りをまねして歌ったり、『海の声』まで楽しそうに歌い合う姿にはビックリ!3学期はカラを破り『自分らしさ』を出せる子が増え、この成長に喜びを感じ、一番安定している。担任は、園目標の最終確認に入り、一年間の集大成となるももの会に向け、クラス一丸となった姿を見て頂けるよう熱が入っている。
(園目標)
◎集団(クラス)の中で人とうまく付き合いながらより楽しい生活に向かっていく。
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2学期 H28.12.16
《年少組》他クラス交流
作品展の時期、クラスの中に作品や絵をセッティングすると、屋上でお昼ご飯を食べる事が多かった年少組。他クラスと大きなシートを繋げて準備を始める。すると「一緒に食べよ~。」「いいよ~!お隣どうぞ!」と会話が聞こえ、振り返ればクラスを越えて楽しそうにお弁当を広げている子どもの姿。「〇〇ちゃんと友達になったんだ~!」「ね~!」いつの間にか友達になっていた事に驚く。食べ始めると「今日のおにぎりの中身は何でしょうか?」隣のクラスから声がして、その会話を聞いていた子ども達は「ねえねえ、〇〇くんのおにぎりの中身何だと思う?」「うーん、梅干しかな?」「違うよ~、ヒントは魚!」「分かった、鮭だ!」「ピンポーン!」「じゃあ次は私のデザート当ててみてー。」と盛り上がっている。担任が早く食べ終わり近くで遊んでいると「〇〇ちゃん!あと少しだね!頑張れ~!」「ありがとう!」「あ、〇〇くんはあと少しではなまるちゃん!」(はなまるちゃんとは食べ終えた空のお弁当箱を担任に見せに行き、もらうご褒美の事)と違うクラスの子を気に掛けたり、先生の役割をしている姿も見られる。他方では、食べ終った子が「バナナ鬼しよ~!」「入れて~!」「いいよ~。」「バナナチーム集まれ~!」と様々な色の帽子をかぶった子ども達が集まり自然に遊びが始まっている事もある。1学期はクラス内での関わりが多かった子ども達も、2学期には遊びや行事を通して他クラスとの交流も増え、より積極的に関わっていく様子が見られる。また遊びだけでなく普段の生活から担任がいなくても他クラスや他学年の子に挨拶をしたりと、最近では自ら友達との関わりを求める姿が見られる。
《年中組》クリスマス飾り
12月に入り、クリスマスツリーの飾り付けを行った。「私の家のより大きい!」「早くやろうよ~。」と目を輝かせている子ども達。数人ずつ順番に行ったのだが、周りで見ている子からも「ここが空いてるよ!」「下の方も飾った方が良いんじゃない?」自然に声を掛け合い、皆で飾り付けを楽しんだのである。「窓にも飾りを付けたら、サンタさん気付いてくれそうだね!」こちらが声を掛けると「賛成!サンタクロースとかツリーが良いんじゃない?」「僕、作り方知ってるから教えてあげるね!」と早速作り始めることに。「サンタさんはまず三角に折って、次はこうするんだよ!」去年のことを思い出しながら教えているのだが「次はどうやって折るのか忘れちゃったな…。」と言う子がいると、「私お助けマンになるね!」「ここをこうして…そうそう上手だよ!」手順を子ども同士で教え合う姿が微笑ましい。「見てー、〇〇君のサンタさん笑ってる!」「ちゃんとお髭も付いてるよ!」「本当だ。私も描こう!」と会話の中からも友達を認めている。その後「輪飾りも作りたいね。」「〇〇くんも一緒に作ろうよ!」「そうしたらどれだけ長く作れるか競争ね!」とクリスマスに向け気持ちが高まっていく。しばらくすると「ねー、ねー、私のと繋げようよ!」「僕のも入れて~。」「良いよ~!」最後には皆の輪飾りを繋げていき「うわ~、すごい!」「長すぎだー!」「みんなで頑張ったね。」と嬉しそうな笑顔で完成を喜び合ったのである。自分のことだけでなく、周りにも目が向けられるようになり、困っている友達には手を差し伸べることが増えてきた今日この頃。何気ない気付きを共有し合うことで、より関わりが深まってきており、こちらも嬉しく感じる。
《年長組》もちつき
11月末頃から「もうすぐもちつきだよね?」「そうだね、寒い時にやったよね。」「楽しみだなぁ。」と期待を膨らませる様になってきた子ども達。「年中の時はこんな掛け声でやったよ。ぺったんぺったん~。」もちをつく姿を見せる子がいると「私達のクラスはどんなのだったっけ?」「こうだったよ!ぺったん~。」と去年の事思い出し懐かしんでいた。「年中の時よりもっとパワーアップさせた掛け声にしようよ!」「うん。パワーを出してぺったんした方が良いね。」「良い掛け声考えてこよう。」今までの経験から話が出る所はさすが年長。こうして各クラス思い思いの掛け声を決め、当日まで鼻歌の様に口ずさみながら待ちわびた。もちつきの朝、登園して来るなり「やっともちつきだー!!」「バス降りたらお米の良い匂いがしたよ。」「もうお腹空いてきちゃった。」「まだ朝だよ!?」「ははは!!」と大張りきり。もちつきの準備をしている園長先生の所へ皆で行き、炊き上がったもち米の湯気をあびると「うわーおもちになっちゃう。」とふにゃふにゃ体を動かす。「〇ちゃんのおもち美味しそう!」担任がほっぺを触ると「僕は辛いから気を付けて!」「私のはのびるんだよ。」「どれが1番美味しいかな?」皆で触れ合っていると「うわぁ!!」とほっぺとほっぺをくっつけ声を上げる2人。「どうしたの!?」「大変だ!僕と〇くんのおもちがくっついちゃった!!」「取れない。」「楽しそう。私達もくっつけよう。」「うん!!」どんどんくっつきもちが増えていき、もちごっこに発展していった。行事に向けてより楽しくするにはと自分達で考え、話し合いをしたり、積極的に活動出来る様になっている年長組。楽しい生活の中で自分を発揮しながら友達との仲も深まっている姿が感じ取れる2学期である。
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共に動き成長を目指して H28.11.25
秋の遠足
秋晴れの下、2回に分かれての秋の遠足、久良岐公園。
私は2回目のクラスに同行した。前日の雨により足元は良好とは言えない。山の頂上に辿り着くまでは階段を使うルートもあるが、あえてツルツル滑る赤土の斜面に挑戦している子ども達。私は本部待機の為、その様子を下から見守っていた。
1陣は年長組…足腰もしっかり、何なりと頂上まで辿り着く子が多くその後、サバイバルのように次々とミッションを決めている。そしてレベル2・3・4と難易度を上げ活動をしており「さぁー、次のミッションクリアー出来るかなぁー?」「簡単だよ!!」下から担任対子どもの会話に耳を傾ける。木々の間から垣間見えるその姿は活気があり、私までワクワクして一緒に参加したいが気持ちを抑える。
2陣の年中組…上手に木の根を掴まり、いとも簡単に登る子もいれば、途中まで上ったものの、滑る為手も足も出ず大泣きをする子もいた。担任が側で「〇ちゃん次はこっちの木の根っこに掴まって、足を動かす!!」と助言するも、少し上れたかと思うと再びスルスルっと下りて来てしまい、先に進まず泣き続ける。担任が抱っこやおんぶをして上る事は返って危険であり、〇ちゃんは自分との戦い!!焦らずゆっくり木の根に掴まってようやく頂上へ着き達成感を味わう。そしてクラスの子と合流する事ができ、別の道へと進んで行った。
その後暫く遊び、上った後はリュックを置いてある所まで「ツルツル山の下りミッション」への挑戦!!慎重に足元の状態とペースを考えて下り、後半は勢いでスタスタとかけ下りるのはさすが年長組。安全面を考慮し、しゃがみながらお尻をついてゆっくり下りる年中組。「お帰り。」と声を掛けると、ドキドキした事も仲間と挑戦したり楽しんだ貴重な時間が子どもの表情に表われ、一段と輝いて見えた。
年少組(2回目のクラス)は学年の判断で坂上りはせず、どんぐり拾いなど秋の自然に触れて過ごし、どの学年も沢山遊んだ後は、愛情たっぷりのお弁当とお菓子交換を楽しんだ。
各担任のジャージのお尻は、子どもと同じく真っ黒に!まさに子どもと同じ目線で楽しんだ証拠である。
さつまいもほり
どの学年も、当日の朝「失礼します…さつまいも掘りに行ってきます。」と元気に職員室の扉を開けて挨拶をしてから出発をする。(園外に行く時はクラスの代表が行き先を職員室に伝えてからが恒例の事となっている。)今年のさつまいもは豊作。畑から戻ると、両手にしっかりビニール袋を握りしめたり、抱きかかえて必死に運んでいる。(袋からおいもの先端がとび出ている事も…)部屋では、担任との会食準備にとりかかり、さつまいもを切っている。そして切り終わった子は休む間もなくほうき、ちりとり、雑布のいずれかを持ってクラス前廊下や階段などの掃除をしており、よく動く子ども達である。大人だけの力で行えば早くてきれいになるが、幼稚園では常に子どもと共に進め(園方針でもあり)成し遂げる姿には関心する。
最近の年少組
初めての集団生活がスタートする子が殆んどで、園生活に慣れるまで時間を要した子も半年を過ぎるとたくましくなって見える。園庭では「バナナ鬼」という遊びで「助けてー。」と大声をあげ、同じチームの子に救いを求める姿。また、遊ぶ傍ら職員室を覗いて見たり、園庭で私を見つければ走り回っていながら手を振ってくれたり、心にゆとりをもっている。一方、トイレでは「〇ちゃん私が終わるまで待っててね。だって友達だもんね。とそんな関わりも見受けられる。
園での日々集団遊びや園外の活動から学ぶ多くの事が反映され、協力や関わりの深さへと繋がっていくこの時期。担任自ら心から楽しめる環境に身を置かなければ、子どもの身体は成長しても、「心」の育ちには繋がらない。1学期の担任主導型から子ども主導型に移っていく2学期も残すところ1ヶ月となり、共に動き成長を目指したい。
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クラスの育ちから H28.10.27
《年少組》子どもの触れ合い
砂場で山作りをしていたある日「うーんもっと山を大きくするには準備運動が必要だ!!皆こうやってみて!」とA君がぐるぐると腕を回し始めた。それを見て、数人の子がまねをする。屈伸など本格的な運動から、時には「目の運動です。」と目をパチパチさせたり「鼻の運動!」と息を吸ったり吐いたりと面白い顔の運動も。真剣に鼻を膨らます皆の顔が面白くお互いの顔を見合わせ笑い合う。そんな楽しそうにしている姿を見ると、始めは見ているだけだった子も「入れてー!!」と次々加わり、気付けばクラス全員での準備運動となって行った。その日から、他の遊びや、運動会の練習でも、誰からともなく、「準備運動してパワー溜めよう!」と声が上がる様になり、始めはA君中心だったこの運動も、様々な子が声を出す様になった。「じゃあ次おなかの運動!ポンポコポーン!」とおなかを叩けば、皆笑ってまねをする。自分の考えた物を友達が受け入れ、まねをしてくれると、それだけで嬉しくて、又次を考えたくなる。今まで中々皆の前で発言できなかった子も楽しい雰囲気の中だと自然と言葉が出る様になってきた。しかし中には「えーっと、うーっと次は…」と考えが浮かばず、言葉に詰まってしまう子もいる。そんな姿を見れば、すぐに「どこにする?」「手とか足とか何でもいいんだよ。」と友達を気遣い声を掛け見守っている。今までなら自分が言いたいという気持ちが、前に出てしまっていたが、友達を思いやる姿に成長を感じ、嬉しくなる。そして、ようやく「ゆっ指の運動!」と言うと「いいねー!」「こんな感じ?」と、友達の発言を受け入れ、また皆でやってみる。そんな些細なやりとりも、子ども達にとっては大きな自信に繋がるのだ。この準備運動、今では他クラスまで教えに行く程広がりを見せている。この様に、毎日自分達で楽しい事を見つけ、仲間と遊ぶ楽しさや嬉しさを共有しながら過ごしているうさぎ組である。
《年中組》壁面製作
壁面製作で『ぶどう』を作っていたある日のこと。色画用紙を1人6枚選ぶため私はグループごとに順番に取りに来てもらうようにした。「トラグループ取りに来てね~。次はいちごグループ。」と全グループを呼び終えたとき、どこからか泣き声が。周りを見るとAくんが泣いている。「どうしたの?」と皆がかけ寄り問いかけるが、Aくんから返答がなく困っている子ども達。「欲しい色の紙がなかった?」「何か分からないことあった?」「それともどこか痛いの?」「もしかしてお母さんに会いたくなっちゃったの?」などと様々な質問を投げかけ気遣っている。しかしAくんは頭を横に振るばかりで理由が分からない。そんな中、Aくんが色画用紙を1枚も持っていないことに気がついた子が「ねぇ、もしかしてまだ紙もらってないの?」と聞くとこくん頷くAくん。「なんだ!そうだったのかぁ~。」と皆、理由が分かり一安心!これで解決したかと思ったが実はまだだった。「Aくん、何グループ?」「…それが…忘れちゃったの…。」「えー!!」と驚く子達。しかしずぐに「Aくんトラグループじゃなかったっけ?」「あれ、いちごグループ??」と皆で話し合うが曖昧な答えが飛びかっている。見守っていた私もそろそろ出番だと思い声を掛けようとした時、1人の子がすくっと立ち上がりスタスタと当番表のかかっている所へ。そして当番表の中からAくんのを見つけ出し「Aくんはトラチームだよ!」と皆に伝える。「やっぱり私と一緒だったね!」「さっきトラチーム呼ばれたから、紙もらっておいで!」「もうこれでAくんはトラチームってこと忘れないでね。」と、仲間達に後押しされ無事解決。色画用紙を選び終えたAくんは「皆ありがとう。」とお礼を伝えるとともに、安心した表情に変わっていた。それからは様々な所で「手伝おうか?」「ここどうやるの?」などと友達同士で助け合いながら皆、自分のぶどうを作り上げていった。
2学期になり、クラスの仲間関係がぐんと深まり、助け合う姿が沢山見られ嬉しく思う。そして子ども達だけで解決するのが難しいことも、こちらが少し手助けすることで解決できるようになってきた。そういった経験を積み重ねることで子ども達だけでできるようになる。そんな日々の成長を側で感じながら、これからも援助していきたい。
《年長組》リレー
2学期に入り運動会に向け年長4クラス合同でリレーの練習を行う様になった。3回練習をした時点でたか組は全て4位。するとある子が「どうしたら1位になれるんだろう?と声を上げた。そこで各自速く走れる方法を考えてきて作戦会議を立てる事になった。次の日になると「昨日お母さんと速く走る方法調べてきた!」「私もお兄ちゃんに聞いてきたよ。「僕は〇くんが速いから走り方見て研究した!」「早く皆に教えてあげたいな。」と持ち寄った秘策で話題は持ち切りに。
作戦会議を始めると「手を大きく振るんだ。」「足は踵からつけて走るの。」「手はパーにして振ると良いんだって!」「でもパーでバトン持てるかな?」「そうだね…じゃあ片方はグーにしよう。」「0K!」「体は真っ直ぐじゃなくて少し前に曲げる!」「あとカーブでは体を傾けるんだって。あんまり傾けると転ぶからこの位ね。」と実践して見せる子を見て皆も真似る。「この位?」「もっと倒して!!」その姿が可愛らしく思わず私は笑ってしまうが本人達の表情は至って真剣だ。「皆すごく考えてきたね!」と私が言うと「うん!これで明日から練習して頑張るぞ。」「おー!!」と気合いは十分。その日から遊びの時間に何度も1番に園庭に出てはリレーを行い合同練習に臨むも3位、4位と結果が振るわない日々が続いた。3位に上がった時は次は2位だと意気込んでいた子ども達だったがまた4位になり落ち込み始めていた。思わず私も「皆がすごく頑張ってる先生は知ってるしリレーだけじゃないよ。たかさんは歌も上手だし踊りも力一杯だから、他の事で1番とれるよ!!」と励ますが「うん…。」「でもやっぱりリレーも1番が良い。」「そうだよ。勝ちたい!」と諦めたくない気持ちが増す。その思いに私も強く心を打たれたか組が苦手なバトン渡しとインコースを意識して走る特訓をする事にした。競う練習では無く1人ずつ走って走り方や渡し方を教えていった。すると子ども達も友達の走りをしっかり見て「○ちゃん速くなったね!」「今日〇〇くんのバトンの渡し方上手だったよ。」と声を掛け高め合っていた。作戦会議、特訓を経て運動会当日の朝まで子ども達は自主的にリレーをし続けた。そして迎えた本番では最初に望んでいた1位にはなれなかったが、初めての2位を取る事ができ心の底から歓喜する子ども達の姿が見られた。休みの子がおり、25人全員で走れなかったがここまで1人1人の熱意が下がることなく頑張って力を合わせてきたからこそ結果に繋がったのだ。絶対に諦めないという強い気持ちが皆を一つにし、心も体も大きく成長させていった。リレーは2位だったがたか組の子ども達の前向きな気持ちと努力を惜しまない精神は間違いなく1位であったと私は思う。
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運動会遊戯披露 H28.9.26
夏休みの間の経験が子どもの体と心を成長させる。2学期が始まったと同時に、運動会に向けて少しずつ練習や準備がスタートする。
各学年で、クラス担任4人がステージに立ち遊戯を披露した日の事である。この披露により「子どものやってみたい」という意欲をグッとつかむ為に、先生(担任)達はみなぎるパワーで子どもに全力で踊る姿を見せる。そんな姿を見ている子ども達はまさに凝視そのもの…。友達とおしゃべりしたり、ふざけている子はいない。魅了されているのである。そして1曲踊り終わると汗だく息ぎれの中、すぐさま進行を続け、子ども達に感想を聞き、次は子ども達と一緒に踊り始める。そして担任の動きに必死についていこうとする集中力は見事である!!初めて踊った…と思えない程、子ども達からパワーがあふれているのだ。その過程には、力を抜かず突き進む熱意の入った担任の底力がある。
これから本番に向けて遊戯をかっこよく見せるにはどうしたら良いか?一番輝く子ども達の姿を見せられる様、練習を重ねる。また競技では、強く、速くなれる作戦など立てながら皆で話し合い、団結力が少しずつ深まっていく。整った形にとらわれず、体と心から出る力を十分に出せる様、子どもと共に成長する喜びや達成感を味わいながら子どもと共に走り続けたい。
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水・泥遊び H28.9.26
「泥んこは、汚れるからイヤ…」「水遊びは、顔にかかって苦手…」そんな気持ちからスタートする子もいれば、どちらもダイナミックに遊び出す子もいる。きっかけは様々だが、決して無理強いせず状況により担任は「パンツに着がえるだけでもいいよ。」と伝える。子どもの心を開かせるには、この時期の担任の関わりも重要であり何らかの形で手を打ちたい。「夏ならではの水・泥遊びの楽しさを存分に味わって欲しい…」と思うのである。
年少の担任は、砂場に大きく水を溜めて、温泉と称し、ディズニーランドのアトラクション風に歌を歌いながら抱っ子して、少しだけお尻をぬらしてみる。「あれー、ぬれちゃったね!」「気持ち良い?」と聞くと「苦笑いでうなづく」また別の担任はドロパックと称し担任自ら寝転んで、子ども達に泥の感覚を味わってもらいながら、担任の体を泥だらけにしている。他の学年がダイナミックに遊んで出来た大きな水たまりは、暑い日差しによりいつの間にかぬるま湯へと変わり、そこに両足を伸ばして浸りながら「あったかーい」とにっこり笑顔も見られる。
年中は、担任が他クラス・他学年の先生から激しく水をかけられてる姿を目の当たりにし「あぁ、やられた。」「○○くん、やっつけて来て!」と言うと、担任の仕返しをしに真剣な表情で立ち向かって行く。年長児ほど大きな容器を使って上手くこなせなくても、自分の身に合った大きさを選び上手く使いこなしている。また泥のトロトロチョコレートやカレーを作って、売り子、買い手に役決めをし、小さな子どもの世界がくり広げられている。
年長は、どのクラスよりも早く出て洗面器を使って水のかけ合いを楽しむ。先生対子どもの水のかけ合いは難易度も高く、自分よりはるかに大きい大人に水をかけることは容易ではなく技術も要する。しかし、日々の積み重ねが技術力もついてきて、担任から「いいよ。」「上手いね。」とほめられ昨日より今日、今日より明日…変化していくのである。
どの学年も、春のスタートでは芽生えていない担任との信頼関係が水・泥遊びを通して築き始めていき、仲間同士のつながりも見えてくる。1学期終業式の半日保育の日であっても、惜しまず大人も子どもも存分に解放感を味わう姿が見られた。この様に、駆け出しの年少から、ちょっと知っている年中、経験豊かな年長児へと、夏恒例のふたばの伝統は、確かに引き継がれていく。
夏の間、お母様方にはご理解ご協力を頂き、パンツ等の洗濯をありがとうごさいました。
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本郷ふじやま公園 H28.6.27
新たな先生や友達との出会いが始まり、1学期は信頼関係を築いていく為、担任は力を注ぐ。そして子ども達は少しずつ緊張も解れ「自分」を出せる様になってきた。
今回は、本郷ふじやま公園(遠足)での一場面をお伝えします。
《年少組》
年少組初めての遠足。公園に着くと、見る物全てに興味深々の子ども達。道のあちこちに咲いている花を見つけ「いい匂い。」と1人が匂いをかぐと次々とまねをする。「本当だ!」「こっちはいちごの匂いがするよ!」「こっちはぶどう。」「これはご飯の匂い!」とびっくりする匂いまで飛び出す。しばらく匂いをかいでいると、突然「妖精がいたわ!」と言う声が聞こえてきた。これを聞くと早速皆で妖精探しが始まる。「次はあっちにいた!」「こっちに飛んで行ったよ。「よしっ、皆で捕まえよう!」とずんずん進んで行く。「あっ、あそこの葉っぱがゆれてる!」「何だか下から声がするわ!」と色々な所に目が向けられる様声を掛けていくと、子ども達は次々と面白い物を発見する。地面に小さな穴を見つければ「あっ!この穴は大きなヘビの穴だ!」「卵もあるよ。」「宝石も埋まってる!」と会話が広がる。また、子どもの胸くらいある背の高い草むらでは「ここには妖精じゃなくて、小人がいるかもしれない…。」とで、小さくなって草むらの中を真剣に覗きこんだりと、ちょっとした物でも子ども達の想像力で、どんどん楽しい遊びに変わって行く。草の上にごろんと寝転び、いつもより大きく広がっている空を見上げれば「あっ、あの雲はアイスに見える!」「こっちは恐竜!」「あっちはプリキュアー!」と特別な雲に見えてくる。いつものとは違う環境の中、自然と沢山触れ合って、友達と一緒に楽しい時間を過ごす事ができた。帰り道には「あー楽しかった!」「また遠足行こうね!」と早くも次の遠足を心待ちにしている子ども達だった。
《年中組》
「わー高い!」「ねぇねぇ、早く登ろうよ!」と言う皆の視線の先には草の生い茂った広々とした坂があり「上まで競争ね!よーいどん!」と勢い良く駆け登っていく子ども達。てっぺんに着くと早速体を横にし「行ってきまーす!」と坂をコロコロ転がっていく子もいる中、「ちょっと怖いなぁ…。」との声も。「大丈夫だよ!最初は座って滑ってみよう。」と担任が手を取りながら一緒に滑ってみると「ふふふ、楽しい!」とパッと笑顔になり、他の子達も「本当だ、全然怖くない!」「よーし、先生より早く下まで滑っちゃうもんねー!」と不安そうな表情はいつの間にか無くなっていた。「次は電車に変身!皆さんつかまって下さーい。」という担任の合図で子ども達は前の人の肩につかまり1列になる。「わぁ~揺れる~!」と左右にクネクネ滑ったり、友達の肩から手が離れ「キャー!電車が壊れちゃった!待って待って~!」と大興奮であった。慣れてくると横になり転がる子も増え、「草が顔に当たってくすぐったい!」「葉っぱのいい匂いがする。」と肌で自然と触れ合う姿や「わ~○○君、服が葉っぱだらけ!」「先生もいっぱい付いているよ。」「あら、本当だ!」「ははは!!」と笑い合ったり、「目が回る~!」とふらふらしながらも登っては転がりを何度も繰り返したりと、遊びを満喫した子ども達であった。
《年長組》
公園内には森の中を歩ける細い小道がある。「よし、ふたば探検隊のみんな!」今から森に入ります。」とビシッと敬礼をしながら子ども達に声をかけると「わかりました!」「トトロいるかな?」「いや、木がいっぱいで暗いからおばけがいるかも。」「キャー!ちょっと怖いよ。」「大丈夫!いざ出発!」と探検開始。草をかきわけ進んでいくと、普段見ないような虫や木の実を発見し、興奮気味の子ども達。だが中には虫が苦手で「うわぁ、服になんかついた!」と慌てる子がいると「○○ちゃん、平気だよ。はいいなくなった。」と取ってあげる。「ありがとう。」「また虫くっついたら言ってね!」と友達を気遣う姿が見られとても微笑ましい。又、ただ散策するだけで終わらない。「ねぇ、今から宝探しをしよう。まずはカラスの巣!」「え?そんなのあるの?」「ほら、あそこの木の上!」と枝が沢山集まっているものを指さす。「あったあった。じゃあ次はリスが食べた木!」「えー?どこだ?」突然ウォークラリーが始まったのだ。何かを見つけると「みんな!アリの巣発見です。「了解!あ、こっちには光る石がありました!」と皆で楽しめるようにと子ども達自ら情報を共有していく。進級し、少しずつクラスの友達と仲良くなりうちとけてきたからこそ、最近は皆で1つの事を楽しもうとする姿が多く見られるようになってきた。担任や仲間と共に想像や発見の喜びを味わうことで、より探検が楽しい一時となった。
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集団あそびと仲間関係の育ち H28.2.24
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を、子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分~3分の2位です。)
《年少組》 ゲーム屋さんごっこ
今では大勢での遊びも子ども同士で協力し合いどのクラスもみるみる楽しい方向へと展開していく。ある年少組での事。「今日はゲームやさんやろう!!」そうと決まれば早速準備開始。「(わなげの)わっかは新聞で作ろう!」「わっか入れる棒の所は何で作る?」「トイレットペーパーの芯は?」着々と準備が進む。手を動かしながらも、テレビや食べ物の話など楽しい会話も止まらない。「ここは何点にする?」「うーん52点。」「こっちは1番難しそうだけど何点にする?」「7点!」と思わず笑ってしまいそうだが、子ども達は真剣そのもの。ボーリングも加わり、お店の準備ができると早速他クラスへの呼び込み開始。部屋に残っている子達は、お客さんになる子もいれば変身グッズを使ってお店屋さんに早変わりする子もいる。「ここはボーリングですよ!!」「大人はここから投げて下さいね。」見ると子どもの場所から1m程後に大人の立ち位置テープがはられている。その少し前には年長用テープまではられ3段階になっている事には驚く。「わなげは2コ投げていいですよ。」「難しかったら、ちょっとだけ前に出てもいいです。」と接客もバッチリ。この様な1つの遊びでも、良く見るとごっこ遊びが大好きな子が率先して接客し、製作が得意な子が材料集めに走り、絵を描くのが好きな子が看板を作り、体を動かすのが好きな子は呼び込みをしたり、お客さんに徹する。それぞれの得意な事を発揮する事で遊びが発展しているのが良くわかる。そして友達を見て、自分もやってみる。仲間が沢山いる集団遊びだからこそ、共に刺激し合い、盛り上がるのだ。
《年中組》 ドッチボール
「いくよっ!」と相手コートめがけて勢いよくボールを投げる。担任でもヒヤッとする程のスピードだ。「くるぞー!」「私、よけるの上手いから大丈夫。」「あー、ドキドキするー。」いろいろな所から声が上がる。作戦を立てて「足の方をねらっちゃおうよ!」「取りにくいしね。」「先生を先に当てちゃおうよ。」「それいいねー。」と外野と内野で早いパス回しをし、連携したりと子ども達同士での工夫も見られる様になった。やり始めた頃はボールを見失ってしまったり、当たるのが怖くて逃げ回るだけだった子ども達。しかし今では勇気を出して「絶対に取ってやる!」とかまえていたり、「○くんのボール早いから気をつけて!」「もっと、広がった方が良いかも。」と頼もしい姿が見られるようになった。また自分が取ったボールを「はい!当てちゃえ!」と投げていない子に渡し、当てた時には「イエーイ!」「やったね。」 「凄い!」と皆で喜んだりする。逆に味方が当てられた時には、「パスするから早く返ってきてー。」「仇は取ってやる!」と勇ましい。一年間共に過ごしてきたからこその自然なやり取りがたくさん見られる。最近では、他クラスとも遊ぶ事が増えた。中でも年長は固いボールを使う為、スピード感や当たった時の感覚が違い最初は圧倒されていた。しかし慣れてくるとボールを取ろうとしたり、当たって痛くても涙もこらえ立ち向かう様になった。色々な所で刺激を受け、さらにヒートアップしている年中組である。
《年長組》 爆弾鬼
1学期からよく行っていた爆弾鬼(鬼が持つボールに当てられたら鬼をチェンジするゲーム)。3学期にもなるとさらに遊びを楽しくしようと、ルール追加の案が出る。「2回当てなくっちゃダメってルールは?」「(ボールを当てた後に)ジャンケンするのはどう?」更には「指相撲も楽しそうじゃない!?」「コチョコチョするのは?」とユニークなものまで。そして実際に試し良かったものがルールに加わっていく。今どのクラスも共通しているのがジャンケンだ。ボールを当てられるとジャンケンをし、勝ったら逃げ、負けたら鬼になる。投げる技術だけでなくジャンケンの運も関わってくるのでなかなか難しくて面白い。向こうではダンボールを盾にしながら、逃げる子に鬼は何度もボールを投げるが、ブロックされて当たらない。「まいったかぁー!」と相手が喜んでいると鬼はすぐに仲間を引き連れ挟みうちに。1人の鬼がフェイントをしている間に、もう1人が一瞬の隙をつきボールを当てる。見事な連携プレーに思わず感心してしまう。そして鬼がジャンケンに勝つと「よっしゃぁー!!」と仲間とハイタッチ。協力して手に入れた勝ちだからこそ、喜びも倍増する。そして問題が出てくると「ジャンケンしてる所を待ちぶせしてるのはナシにしょう。」「オニ返し(ボールを当てた人にすぐ当て返す事)もダメ。」「ボールをキャッチしたら、ジャンケンしなくてもOKね。」と子ども達ですぐに話し合い、ルールがまた付け加えられさらに遊びが盛り上がっていく。またずっと鬼をしている子がいると「僕に当てていいよ。グーを出すからパーを出して勝ってね。」と耳打ちをして鬼を変わっている。楽しさを皆で共有する為にその場に合う仲間への思いやりがさりげなく行われる。一年が終わろうとする今、集団での成長を実感する日々である。
=仲間とやりとりしながら自分達の力で楽しさを大きくしていく経験。その中で味わう喜びこそが仲間との共有を深め、思いやりの心を生む土台となる。一年を通した子ども達の姿を見ていて毎年思う事である。=
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出会える自分 H28.1.27
今日も白熱する年長こま勝負。「やった~1位!」「地面の固い所(に落とせる様に)ねらったからね。」「よーし、今度はここ(巻き始めの所)をきつく巻いて勝負だっ!」「私は(ひもを芯棒の先から巻く)芯棒巻き!強いよ。」「僕は半分芯棒巻きにしてみた。」大人の技をどんどん覚え、子ども達が研究と練習を重ね始めると弱い大人はあれよという間に負けていく。「くやし~、練習して明日絶対勝ってみせる!」「次は秘密の技で勝負だっ。」殆ど子どもと同じレベル。そしてバトルは連日くり返される。
どの集団遊びもどの学年もこま遊び同様、子どもの力ががぜん増し、逆にまき込まれる。うれしくて楽しい、そしておちおちしていられない。
皆で行う1つのものは楽しければ楽しい程意気があがり力がみなぎる。ふしぎだ。これを子どもと共に同レベルで遊ぶ大人の立場から分析してみると色々なものが見えてくる。こんなに夢中にさせるものとは一体何か。それは夢中になる時間のつみ重ねの中でわかり出す。競争が好き、(長くまわる為の)研究がおもしろい、皆とのやりとりがめっぽう楽しい、パワフルなのりが最高、大勢の中で力がわく、など同じこままわしでもその奥の夢中は人により違う。そして個人の夢中は再び集団によって刺激され、更なる自分の夢中をくり返す。
次は何がわかってどんな自分に出会えるか、人によりどう変わるか、わくわくする。夢中の中ではじっくり自分と対峠する為、核心に近い所で自分は何が好きで得意なのか等が見えてくる。と大人目線でながめるとざっとこんな感じになる。
幼稚園の中での子どもと大人。片や遊び(や園活動)中心、片や仕事というそれぞれやっている事は違う集団である。がその中で人生を今生きる者どおし、手にする共通の大きなものがある。それは1つの目的に向かい精一杯行う中で特別な自分に出会える事。年令や経験量によりわかり方は違うもののこの先のおおいなる自己発揮、生きる喜びへとつながる手がかりである。
それにしてもこんな楽しい事を毎日続けられる場所はそうそうない。平和の中の幸せを感じる。現クラスでの生活もあとわずか、一人一人の力が大きくなってきた3学期、集団という力を借りてひと花もふた花も大きく開く様、精一杯援助していきたい。
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話し合い H27.12.16
《年少組》もちつきのかけ声
今までの話し合いは担任がこういうのはどうかな?と提案していたのだが今は違う。もちつきのかけ声にどんな言葉を入れようかとなげかけると「『おいしいおもち』がいい!」「ゴーストおもち。」「新幹線。」と思い思いに皆が発言していく。その中で「皆で食べるなら『大きいおもち』がいい!」と1人の子が言うと「それいいね。」「そうしよう!」と賛同の声が。また「元気な声でおもちをつくとパワーいっぱいになるんじゃない?」と意見が出ると「じゃぁ~やってみよう。」ともちをつく真似が始まる。そして「もっと大きな声出さなきゃ。」「もう4才だからできるよ。」と更にもりたてる。最近では友達の話を聞いて色々な意見が出るので、どのクラスも話し合いが盛り上がっていく。まだ子ども達だけではまとめる事はできないので最終的には担任が入るのだが、子ども達は自分達で決めた事に満足している。大人が用意した活動でも皆で話し合う事で自分達の活動という意識がぐんと高まる。そんな形を続けてきた今、1つの事に向かって積極的に取り組める様になってきた。
《年中組》トラブル解決
「あーぁ、壊しちゃった。」「だから暴れちゃだめなんだよ!」子ども達の作品が部屋中に置かれ、いつもより狭くなっていた作品展前の日々。ある子がぶつかってしまったのだ。壊した子は青ざめ、聞きつけた子が何人も集まる。すると中の子が「皆が頑張って作った物が壊れちゃうから気をつけようね。」「そうだよ。作品展にお客さん沢山見に来てくれるんだから壊したら大変。」と言葉をかける。これは初期担任が伝えた言葉なのであるが、客観的に聞くとなぜなのかがよくわかり、そうしようと思える。仲間から諭され、心が少し落ち着く。「じゃ修理しよう。」「テープでここつければ直るよ。」「僕も手伝ってあげる。」相手にも謝り、ようやくほっとした顔にもどる。そして皆で「ぶつかると危ないから戦いごっこはなしにしよう。」「座ってできる遊びがいいんじゃない?」「しりとりなら皆でできるよ。」「廊下で遊ぼう。」と次々意見を出す。どのクラスも同じ事件がおこり、同じ様に子ども達の話し合いでおさまる。全員が集まる帰りの時間には「皆でくっついて座ろう。」と各クラスとも自分達の部屋の空きスペースに合わせ、四角や円や長い1列など緻密に形を作っていた。自分だけでなく皆が気持ちよく過ごすにはどうしたらよいか全体で考えられる様になった今日この頃である。
《年長組》あそびかた
色々な場面で子ども同士の話し合いがどんどん繰り広げられる年長組。缶が3つというルールの缶けりでばんばん蹴られ続けていた鬼が「皆集まって!!」「これじゃあやっぱり難しいよ。」と意見を出す。「じゃあ逃げる側にも何かルールをつけ加えようよ。」「いつもは1人で全部蹴っても良いけど、1人1つ(の缶)しか蹴れないってのはどう?」「じゃあ今、缶が3つあるから3人蹴りに来なきゃいけないって事か。」「いいね!!」とまた新たにルールを加えスタートする。「ねぇ、鬼がずっと缶の側にいたらずるいよ。」「(手を広げ)この位は離れて。」納得のいかない事があれば発言し合いこういったやり取りを繰り返していく中で自分のクラスのルールが出来上がっていく。年長だからこそ難しいルールになれば闘争心と共に楽しさも増していくのだ。また他方では別クラスとのドッチボールで敗れたクラスが話し合いをしていた。「キャッチが上手く出来ないんだよな。」「私も!!だって恐いんだもん。」「じゃあ取るの苦手な子に当たりそうな時は僕が取ってあげるよ!取るの得意だから。」「上手く取れない人は無理しないでコロコロって転がってるボール取ってごらん。」「うん!!」苦手な子をフォローし合おうと考えたり「ボールを取る時は片手だと難しいから両手を伸ばして手と体でこうやってボールを受け取ってみると良いよ。こんな風に。」とキャッチの指導をする子も出てくる。「こう?」「そう、良い感じ。」「あと当てられそうで気づいてない時は『○くん後ろ!』ってどんどん声をかけていこう!」「次の勝負までまた練習だ。」「おー!!」仲間の意見や声に刺激されよりあそびが楽しくなり、関係が深まっていく日々である。
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その先へ H27.11.26
作品展シーズンは絵画製作続き、中には苦手な子もいる。先日作った動物に楽しくなる服を着せるというあるクラス。私もとび入り参加してみた。が、逆の立場だと大人でもしばらく悩み動けない。どんな服の形にして模様はどうしよう。欲しい紙の色がないと欲しいとい言えず、時間が過ぎれば焦る。そんな時「帽子にフワフワつけるといいんじゃない?」子どもからのアドバイスもとっても助かる。向こうの子の水玉かわいかったから私もつけよう、まねもする。
だが1つ着手すると案外手が動き出し、少しずつ進み出す。次は何色の水玉つけようかな。何だか少し楽しくなってきた。だんだん服が華やかになる。もっとつけてみよう。やる気がでてきた。「あ、かわいい!」と子どもからほめられて喜び、「カチューシャつけてみたら?」と言われ、帽子にカチューシャ?と思ったがつけてみる。ゴージャスになった。
~そんなやりとりも、周囲の作業具合も子ども達は互いに見聞きする。お隣さんと服の色、模様1つだけを同じにした子は、その後自分なりの模様をつけ足している。こちらも帽子や服の一部だけ同じ子が何人かいる。出だし、しばらく動かなかった子達だ。が、1つ手をつけるとやはり事が進む様でもう自分の世界に入り、その先はこの色、この間隔でと行っている。それはついさっきまでの私、心情が直に伝わる。そして皆が昼食前の片付けをする中、どうしてもあと2つ模様をつけると言ってやりとげる子もいた。~
集団とは何とも不思議。苦手でも自分の力と周りの力で少しずつ変化をとげる。それが日々重なり、じっくり向き合える時間を過ごすとその先には困難を乗り越える経験や違う発見があったりする。苦手意識があっても色づけに夢中になったり、コツコツ根気よく行えたり、サイズを合わせきっちりこだわるのが楽しかったり、…そんな自分との出会い。その子なりの個性が光り出すのである。
もっとひいて見れば話し合いで色々なアイデアを提供する子、手伝いや片付けをバリバリする子、困った友達を助ける子、冗談を言ったり気軽に皆に話しかけリラックスムードにしてくれる子、それにのり盛り上げに一役かう子、など。1つの活動には(製作等の)メイン活動以外にも自分を発揮できる場がたくさんある。従って園では多角度からその子なりのものを認め、自信が持てる様にしていく。そして何よりも良さや広さがふくらむ集団での育ち合いに力を入れる。
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くらすの育ちから H27.10.27
《年少組》挨拶
落し物を拾ってもらったり、制服を着るのを手伝ってもらうと、自然に『ありがとう』の言葉が言えるようになってきた。また、ぶつかってしまった時は、すぐに「ごめんね。」と互いに言いながら砂を払ったり、涙を拭き合ったり。友達の物を取り違えてしまった時も「○くんのはこっちだよ。」と教えてもらうと「間違えてごめんね。」と私が駆けつける前に解決している。以前「ありがとうは心をあったかくできる魔法!ごめんねは仲直りできるステキな魔法だから皆には沢山魔法をかけて欲しいな。」と話した。すると素直な子ども達に届き、友達との関わりの中で実践して何度も感じる事ができた様だった。子ども達同士の関わりの中でありがとうの言葉を聞く度に、私は「あったかくなった?」と聞いた。すると「うん!ほっぺがあったかくなったよ。」「僕はおしり。」胸を両手でおさえながら「ここがあったかい。」と感じた所を言い合っていた。なかには2人で「お腹があったかくなっちゃった。」と抱き合ったりもしていた。時には忘れてしまう時もあるが、そんな時は周りにいる子が「魔法忘れてるよ!」「なんて魔法かけるんだっけ?」と促す姿も見られる。しっかり魔法の言葉を言えると「魔法きいたね。」「良かった。」と嬉しそう。「本当だね!みんなステキな魔法使いになれたね。」と私が言うとテレながらも「うん、お兄ちゃんだもん。」「私はお姉ちゃん。」と顔を見合わせている。また、挨拶はもちろん、遊びに入る時も「入れて。」「いいよ。」や、友達が使っているおもちゃを使いたい時の「貸して。」なども一段とスムーズに言えるようになってきた。今までは気持ちを上手に言葉にできずトラブルもあったが今はなく、沢山の魔法を使いながら皆とうまくつき合い楽しく過ごしている。
《年中組》運動会遊戯
おしゃべりが大好きなたんぽぽ組では、毎日いろいろな会話がくり広げられている。そうじの時には、「ぞうきんって何で四角いのかな?」「確かに!気になる‼」「はじっこも拭けるように四角いんじゃない?」「なんだか、はんぺんにも似てない?!」と話していたり、お弁当の時にも「最近、みかん持って来る人多いよね!」「みかんの季節になったからね!」と1学期は会話に入れなかった子達も日々の活動を通し、子ども達同士で会話を楽しめるようになった。又、運動会の時には遊戯がイロトリドリに決まると、練習をくり返していく内に、子ども達同士で、声を掛け合いながら踊っている姿も見られるようになった。ある日の事、1人の子が「先生!あの曲かけて!!イロイロドリ!!」と曲名を間違えてしまった。それを聞いていた周りの子達が「イロイロドリって何?!」「新しい曲あるの?」「それってもしかしてイロトリドリのこと?」と口々に言うと間違えてしまった子は、「運動会で踊るやつだよー。」と恥ずかしそうにしていた。すると1人の子が、「イロトリドリとイロイロドリって似てるね!!」と言う。その一言から「なんだか、いろいろな鳥に変身できそう!」「高くジャンプしたら良いかも!」「黄色い旗が羽みたいだしね!」「たんぽぽ組だから黄色い鳥に変身しちゃおう!!」と会話が盛り上がっていった。言い間違えてしまった子も安心したのか話しに交ざっていた。そんな子ども達を見てたくましくもあり、柔軟な発想に驚いた。その後、子ども達は鳥になったつもりで、1曲分、思い切り踊ると、汗だくになりながらも「なんだか、いつもより手がのびてたかも!!」「ジャンプも高く飛べたー!!」「旗が羽みたいに軽かったね!」「鳥になるのは良いねー!!」と、とても楽しそうにしていた。又、室内遊びの時間に曲をかけて皆で踊ったり、お弁当の時にも曲をかけながら運動会の話をしたり、当日も元気一杯、踊っている子ども達の姿を見て、本当に曲に親しみを持ってくれているのだと嬉しく思った。日々の活動の中で、力を合わせ協力し合い皆で一つの物に取り組むことにより、仲間意識も深まり、子ども達同士の関わり合いも密になってきた。これからも、子ども達が主体となり、意欲的に活動できるように環境を整え援助していきたい。
《年長組》ポートボール
「ポートボールやってみない?」と私が提案すると、「やりたい!」と目を輝かせる。ポートボールとは、2チームに分かれ自分のチームのゴールに立っている人にボールを投げ、キャッチしたら1点入るというバスケットに似たルールの遊び。早速ゲーム開始。ボールをキャッチすると、自分のゴール目がけて走り出す。最初はラグビーの様にボールを持って走るだけの子達だったが、やっていくうちに「○くん、ドリブル、ドリブル。」の声にボールをポンポンついてみる。しかし、ドリブルは少し難しくボールをついた瞬間、コロコロコロ…とボールが転がる。「あららららぁ。」「わぁー待てぇ。」と急いで追いかける「パスパス」とあちらこちらから声がかかり、相手の動き見てパスする相手を見極める。「○ちゃんパス。」と投げたボール。いい所にボールを投げ(よぉーし、1点入るぞぉー。)と私も思った瞬間、相手チームが横からピューッと来てボールをキャッチ。なんという素早い動き。「わぁーやられた。」「○くん格好いい!」と感心していると、すぐ様相手チームの反撃開始。凄いスピードで突き進む。相手チームも点数を入れられまいと、ボールを持っている子を追いかけ、「○ちゃん守って。」「OK。」「○くん。」ととり囲み壁を作る。しかし、その子達の間をスルッとすり抜け、ゴールは目前。「シュート。」と投げたボール。「あぁーダメだぁ。」と思った時、『パーン』とまるでバレーボール選手の様な見事なアタック。「○ちゃん上手。」「イエーイ。」と喜び合う。私も驚く程のスピード。遊びの回転も速くなってきて、とても楽しい。以前だとやはり大人の私が入っているチームがどの遊びも勝つ事が多かったのだが、今はそうはいかないのだ。「あれっ、逆転されてる。どうする?」と私が言うと、「五郎丸になろう。」とあの独特なポーズを決め出す。「知ってる。」「よぉーし、僕も。」「指はこうやってやるんだよ。」と本格的なポーズを伝授してもらい、皆で五郎丸に大変身。楽しくて皆で大笑い。「よぉーし、絶対点数入れるぞぉー。」「おー。」と気合を入れ直し、ボールの元にかけつける。「ポートボール楽しい。」「またやろう!」の言葉に笑みがこぼれる。日々の生活の中で、仲間関係が深まった今、遊びを発展させ、子ども達でより楽しい活動へと変えられている。 |
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9月始めのクラス H27.9.25
夏休みあけ、子ども達の大きな変化をたくさん目にする。声がかからなかった子から『おはよう』の挨拶をされたり、見ているだけだった子が会話をしていたり、楽しそうに踊っていたり。1ヶ月半の成長と久々の再会がひき起こすうれしい現象である。それぞれが大きくなった9月始めのクラスは、やはりエネルギーが増している。
朝から雨にもかかわらず「僕走りたい!」「私もっ。」続いて何人もが走りたい走りたい…と言い出す年長。押しが強くなっている。こんな時は体育館。室内なので定番のドッチボールあたりをやるのかな、と思いきや「じゃ、バナナ氷鬼ね。」(本格的な鬼ごっこ)『ひえー!』と心の中で声をあげる私。そして外さながらに走る走る。さらに園庭より狭い分、つかまるものかとたくみに動きを変える子ども達。こまめに急カーブを入れてくるので今、前にいた子がつかまらない。体を上下左右に動かす子などは雲のようで全くつかめない。これが子どもの今だ。いよいよ大人はぬかされる。それを2学期早々に思い知らされるとは何とも早くて予想外。
全園児が外遊びをしている大人数の中、自分のクラスをよく見て園庭全部を使い、鬼ごっこが続く様になった年少組。追いかけた先で(注意が別に向き)そのままもどって来ない1学期をふり返ればすごい事。走るスピードもつきその気にさせる言葉などかけられるとたちまちスイッチMAXで突進する。逆まわりの発想がまだなくて、同じ所を何周も延々追いかけっこしていたってへっちゃら。皆で何かをする事が楽しくなってきた今、運動会活動に取り組む姿勢もがぜん前向きである。遊戯の決めポーズでは怪獣になりきり度満点でガオーと叫び合っている。休みあけで泣いて来る子もいるが、クラスの勢いにまきこまれ、いつの間にか動き出している。
年中は長い言葉を話す子が増え、皆でしゃべるものだから何を言っているかわからない。が、気持ちはわかる。ドーナツ鬼のドーナツを3つも園庭に描きたいと言い出し、かなりのスペースを使う事になり、他クラスの手前内心ヒヤヒヤ。話し合いもおもしろい事にも間違った時も大勢の目がサッと集まるのを感じる。そしてストレートに主張し、笑い、指摘する子が多くなってきた為、クラスが1つで何だかとても楽しいのである。
どの学年も子ども主導の動きがジワジワ強くなってきた。一度入ると最後までやめず積極的に遊ぶ子が格段に増えている。そんな変化を前にはりきる担任。成長した大勢のエネルギーをぶつけられると自然に気があがる。子どもと大人のこんな姿を見ていると何やら無性にうれしくなり、こちらも負けずに仕事がんばらなくては、と思う。至る所に相乗効果がみられ、この勢いで運動会に突入である。 |
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どろんこパンツ H27.6.24
クラスに慣れ始め、全体が少しずつまとまり出して来た6月。が、まだまだ十分ではない。そんな頃にいよいよどろんこパンツスタートである。
《年少組》
いつもと違うパンツ一枚で行うどろんこ遊びは、泣いている子や不安げな子の気分を大きく変える。「よーし!大きな山を作ろう。工事屋さんに変身!」と担任がスコップを持って山を作りはじめると「手伝ってあげるよ。」と何人もが動き、マネをする。又「水を運んでこの穴を温泉にします。うわー気持ちいいな~。」とこちらが一人芝居を本気でやると、楽しそうだなと何人もが一緒になってやり出す。気付けば「僕も!」「私も!」と続々と人数が増えていく。面白い事や楽しい事には目のない子ども達。そして動き出せば次の動きへと繋がる。最初は嫌がっていた子も皆に刺激されいつの間にか水の中へ入っていたりする。何回か行っている今では、子ども達自ら動き出す姿が増えてきた。皆で1つの遊びを共にする事で楽しさは倍増。また開放感が大きいだけに泣くのも忘れる程、夢中になれる。そしてどろんこ遊び後の着替えでは少年ならではの光景が広がる。一人ずつ担任に体を洗ってもらいクラスへ戻ると、裸のまま遊びはじめている子や着替えずに立ち尽くしている子、人の服を着ている子、「終わった。」という子を見るとズボンを履いていなかったりと様々。しかし最近では互いに教え合ったり、面白い事もクラス皆で笑い合ったりする姿が増えてきた。まだ入園して3ヶ月だが、子ども達は友達と毎日関わる中でみるみる力をつけ、楽しさを共有している。その成長が嬉しく思う日々である。
《年中組》
「誰か、ここに水をかけてくれませんか?」と、こちらが声を掛けるとそれを聞いた子ども達が「はーい、いくよ!」と、地面に水をかけていく。その土をこすっていくととろとろした泥のできあがり。タプタプとしていて気持ちがいい泥である。この“とろとろ作り”は、子ども達もすぐに夢中になる。「いいとろとろができたから、体につけてみる?」と言うと「私は大丈夫だからね!」と拒否の返事が返ることもある。始めは泥で汚れる事を嫌がる子もいる。「お湯で洗えばきれいになるから平気だよ。」「よーし、誰をどろどろ星人にしちゃおうかな?」「きゃー!」逃げて行く子ども達を追いかけ、腕や足に泥をつけていく。すると「やったな~、お返しだ!」とすぐにやり返してくる。「うわぁ、やられた!○ちゃん、もっととろとろを作ってくれる?助けて~!」と、周りで様子を伺っていた子に声を掛けると「待っててね、すぐに作ってあげるから!」「僕のとろとろも使っていいよ!」と、次第に仲間が増えていく。「皆のとろとろでパワーアップしたぞ!待て~!」再び追いかけっこが始まる。ぎゅうっとハグしながら泥をつけていくと、ちょっぴり照れながらも喜んでいる姿が何とも可愛らしい。はじめは苦手そうな表情をしていた子も笑顔になり心がほぐれていく。一人、また一人と泥のつけ合いっこの輪が広がっていき、時にはクラスを越えて盛り上がることもある。体洗いをしている時「また先生にいっぱい泥をつけちゃうからね!」と、はじめは嫌がっていた子が話してくれると心の中でこっそりガッツポーズをしてしまう。
《年長組》
「大きな海作ろう。」「南の島はどう?」「いいねぇ。」と相談して作る物を決めるとすぐ様作業開始。♪南の島の大王は~♪(6月の歌)と口ずさむ子がいると周りにいる子達も歌い出しいつの間にか皆で大合唱。心がウキウキする。「ハメハメハ大王も作ろうよ。」と担任も意見を出す。…と言ってみたものの(どうやって作ろう。)と考えていると「ここ顔にしたらいいんじゃない?」「手になる物、探してくる。」「大王沢山作ろう。」と子ども達で発想を広げていく。「島には海があるね。」「ここ掘ります。」とスコップ隊や「水汲んでくる。」とバケツや大きなビニール袋に水を入れ、「夏のサンタからのプレゼントです。」「バシャー。」と水汲み隊にまたたく間に分かれる。さすが年長。役割分担をし、あっという間に広い海ができあがる。今まで何度も行っているからこそ自然と体が動く。「暑いから泳ぎたーい。」「わぁー気持ちいい。」と出来た海に入りダイナミックに遊ぶ。年長とは言えどろんこが苦手な子もいるが、友達が楽しく遊んでいるのを見ていつの間にか気分も乗り自分なりの楽しみを見つける。「本当の南の島にいるみたい。踊りたくなってきた。」と担任が言うと「いいね。」「踊ろう。」と何人かが集まり腰をくねくねフラダンス。本物のダンサーの様にしなやかに踊る。「わぁー上手。」「私もやってみたい。」と友達の踊りを真似る。もちろん大人だって負けてはいない。見よう見まねで行ってみるがどこかぎこちなくへんてこな踊りに子ども達と笑顔になる。どろんこぱんつは心が大きく開放される。だから友達と会話をしながら遊びを展開していくのがとてもとても楽しい。 |
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共に動きながら H27.5.25
「だんご虫の所までよーいどん!」年少組の4、5月に体作り、心の開放を兼ねてよく取り入れるかけっこである。気のりせずやっとの思いで走る子、体が思うように動かず途中でころび泣き出す子も。そんな時、先を走る担任はササッともどり、パッと起こしたかと思うと手をつなぎサササと皆の持つブランコへ。風の様だ。ゴールにはまだ長くは待てない子、不安気な子達がたくさん待っている。だからできるだけ間をあけない。「わー、だんご虫たくさんいる!」と、しばし観察。「次は先生にタッチね。つかまえてみて!」と自らくるくるまわったりカーブしたり。動きが変わると隣の子とコッツンコ。でも何度もやっているうちにうまくなる。「今度は汽車(すべり台)の黄色までよーいどん。」変化を加えながら楽しさを継続していく。考える間もなく動き、必死についていく子ども達。が、朝泣いていた子も今だけは走る走る。というより泣くひまがない。子ども達がすべり台に上がり出すと担任は下で待ちうけ、すべってくる子順にコチョコチョしたりタッチしたりと体に触れる。「あははは!」「きゃあー。」「僕はコチョコチョやだ~。」と反応する。場所をゆずってくれた年長さんの真似をしてトンネル内でねそべる子達も。ここは水のにおいが漂い、森にいる様でなんだかリラックスムード。こんなくり返しを日々続けていると何日か後には子どものコチョコチョ隊ができていて今か今かと待ちうけ、ここぞとばかりにくすぐる。皆でやると楽しさ倍増。すべる方も何人もの手でくすぐられ、体をよじらせて大笑い。この様な入口を通りながら徐々に様々な集団活動へとつなげていく。
連休後、早くも色鬼というルールのある集団遊び(=集団活動)が始まった。ひときわ楽しそうな担任と共にふりをつけながら歌う子ども達。にこにこ顔が増え、決めポーズに力を入れる子が出、初期ずっと泣いていた子もやっていた。
年中組・年長組も新クラスで緊張してのスタートである。が旧学年終盤に好んでいた遊びをしながらたくさん体を動かし、徐々に本領を発揮しだしている。自信を持って動いていた時の勝手知る場の存在は大きい。その中では体がエネルギッシュに動くので心も大きく開く。今では以前の表情や言葉、はつらつさが随分と出る様になった。4月からの入園児も仲間のリードを受けながら自然に流れにのり走りまわっている。
この幼児期、多くの子が好む遊びがある。そんな遊びを担任も共に行いながら様々なきっかけをそれとなく投げかけていく。それは体中で楽しむ事、皆仲間という心持ち、広がりを作る会話や笑い、アイディアなどなど。一学期、担任との信頼関係ができ、心が開放され始めると好きな遊びゆえに子ども主導にどんどん移行する。そしてスイスイ大人を追いこし、持っているエネルギー全開で活動しだす。5月の青空の下、見ているこちらも楽しくなる子ども達と担任の姿である。
自由な遊び時間に本園では計画的に集団遊びをとり入れています。担任も行うので子ども達は多く集まってきますが、ぬけたり入るのも自由です。緊張の新クラス初期や意図的に一斉活動としても行っていきます。 |
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