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クラスだよりから H26.3.7
《年少組》ぴょんちゃん
「もうすぐ年少さんになるね。」「2階の部屋になるんだよね。」最近子ども達がよく話す話題。ちょっと待って!年中ではなくて年少?と毎度私は心の中で笑ってしまう。だが、そこもいるか組らしい。子ども達は進級をとても楽しみにしている。しかし1つ気になることが皆にはある。それは、作品展の時、クラス宛に手紙をくれたうさぎのぬいぐるみ、ぴょんちゃんのこと。あの時から何度か手紙をやり取りし(私が書いているが…)毎日話し掛けているのだ。ある日、「ねぇ、僕達が年中になったら、ぴょんちゃんはどうなるの?」「えっ…んー…。」と子ども達が話していた。「じゃ、また手紙を書いてぴょんちゃんに聞いてみよう。」そして手紙を書いた。みんながお兄さんお姉さんになったらぴょんちゃんはどうするの?その後ぴょんちゃんから返事が届き。みんなと一緒がいいな。と書いてあった。「よし!じゃ園長先生にお願いしてみよう。」「そうしよう。」と意気込んでいた。しかし次の日ある子が「ねぇねぇ、考えたんだけど、今度新しい子が幼稚園に入ってくるでしょ?だからぴょんちゃんにはその子たちが泣いていたら助けてあげる役をしてもらえないかな?」と言ったのだ。その考えにまたある子が言った。「私、ぴょんちゃんと気持ちが通じ合っているからわかるんだけど、みんなの役に立てるの嬉しいって言っているよ。」と言うのだ。その想像力は毎回面白いと感心する。そしてその様に手紙を書いて出すと、ぴょんちゃんからみんなとお別れは寂しいけど、たまには私(ぴょんちゃん)のいるクラスに会いに来て遊んでね!大好き!と返事が来た。すると「わ~大好きだって。」「僕達も大好きだよね。」と皆は大喜びし、ぬいぐるみのぴょんちゃんにぎゅーをして「ずっと友達だからね!約束。」と言って指切りをしていた。その姿を見て私は、胸がキュンとし又、少し寂しくなってしまった。しかし、そんな私の気持ちとは逆に子ども達は新しいスタートに目がキラキラしている。「あと何回寝たらなれるのかな~?」「泣いている子がいたら助けてあげるんだよ。」「かっこいい年長さんになれるね~楽しみ。」と飛び級をしてしまう子も中にはいる。初めは、こちらが作品展の導入として考えたぬいぐるみからの手紙だが、今では自分達のものにしている。きっかけを作ればこんなにも膨らみ、子ども達主体で進んでいくのだ。この1年間で子ども達は様々な気持ちを感じ成長してきた。最初は自分のことに一生懸命だったが、今では思いやる気持ち、仲間と共感することも学んでいる。そんな気持ちを大事にしながら、新しい環境でも皆らしく更なる成長をして欲しい。
《年中組》何でもバスケット
「イス取りゲームしたい人!」「ドカンゲームがいい人!」「何でもバスケットが多いから決まり。」「いいよ。やろう!」と外で遊びを決めている様に室内でも子ども達同士で多数決をとり進める。「それじゃあ、イスを丸く並べよう。」「OKー!」と声をかけ合い準備もすぐ完了しゲーム開始。何でもバスケットとは鬼がお題を発表し、あてはまったら席を移動する。座れなかった人が鬼。またフルーツバスケットと言ったら全員移動というルールでうめ組は行っている。やり始めばかりの頃は友達が「くつをはいている人!」と言うとしばらくそのお題が続いたり、「フルーツバスケット。」のくり返しだった。しかし何度か行っていくうちにユーモアたっぷりな面白いお題が飛び出す様になった。「カイワレ食べた事ある人!」「はーい。」「ドッジボールで外野沢山やった人!」「○くんいいの言うね。」「時計5個家にある人!」「えーっ、何個あるかな?」「家には10個あるよ。」「そんなに!?」と会話も弾ませながら、空いている席目指して一目散。次は「○ちゃんだよ。」「うーん……?」と困っている子がいると「どーしたの?何でもいいよ。」「北海道行った事ある人とか。」「僕一緒に言ってあげるよ。」「これはどう?」コソコソと耳打ちしすぐ手助けをする。友達の力を借り、何て言おうと迷っていた子も堂々と皆の前で話し表情も一気に明るくなる。仲間と楽しい遊びを共有しているから集中し、次は何だろうと耳を傾ける。徐々に動くスピードもあがっていく。「カニとった事ある人!」「ほら○ちゃん早く早く。」「ここあいているよ。」「わぁー、残念。」「こっちこっち。」と手招きしたり、応援にも力が入る。仲が深まった今だからこそ、この様な関わり合いが沢山見られる。そして席についたと思ったら休む暇なくすぐ様「化石発掘した人。」と次なるお題。(いやぁーこれは居ないだろうな。)と目をやると「はーい。」と何人かの子達が立ち上がる。「えーっ、本当に。」「うん、あるよ、あるよ。」「ねぇー。」と自信満々。その光景がおかしくで仕方ない。また以前は全員移動するお題は「フルーツバスケット。」がほとんどだったのだが…。「幼稚園のかばん持っている人!」「金のがちょう(発表会で行った劇)やった人!」「ダンプカー(クラスの壁面装飾)作った人。」と私も驚く程のお題が続々とあがる。(皆いいの思いつくなー。)と感心していると「先生移動してないよ。」「あらぁー大変。」「はいっ、先生鬼ねぇ。」と何回も続くのだった。そして「皆友達!!友達の事好きな人!」「はぁーい!」と皆元気に手を挙げ立ち上る姿がとてもほほ笑ましい。面白くて終始笑いっぱなし。この一年、園生活で沢山笑い合い、友達とのつき合い方を学んできた。だからこそこんなに楽しい物へと変えられた。残りわずかだが皆で楽しみたい。
《年長組》新爆弾鬼
「今日はこんなルールを考えてみたけどやってみない?」最近では、この様な声から遊びが始まる。その日は爆弾鬼のルールを変える事になった。(爆弾鬼とは、タッチの代わりにボールを当てる鬼ごっこ)そして、『あるルールの元、順次ボールを増やす』という新しいルールが決まると、「いいねーおもしろそう!」と早速、『新』爆弾鬼が始まった。やってみると、予想以上にボールが増えて行き、とても面白い。途中で問題が発生すると、すぐに何人かが集まり、「こうしたらどうかな?」「あーしようよ!」「OKー!!」とあっという間に新しいルールが加わる。すると一斉に「みんなー、新しいルールが決まったよー!!」と伝え回る。今までは、1つのルールが加わるごとに、「1回集まれー。」と皆を集めてルールの確認をしていたが、今ではその時間ももったいないとばかりに、自然とこうして伝え合う様になった。しかし、ついに大きな問題が起きてしまった。何とボールがすべて無くなってしまったのだ。この事態にはさすがに遊びが続けられず、「1度皆を集めよう!」と中断し、話し合いが始まった。ボールが無くなる事は私も予想していたが、子ども達の様子を見守る事にした。「ボールが無くなっちゃったけどどうする?」「うーん、ボールが無くなったらおしまいって事にする?」「それか、10個までしか増やさない事にしたら?」「でもそれじゃあ今までとあんまり変わらないよ。」と様々な意見が出る。そんな中1人が「でもこんなにボール使ったら他のクラスが使えなくなっちゃうよ。」と、自分達だけでなく、他のクラスの事まで考え、大切な事に気が付いた。「そうだね、じゃあこのルールじゃだめかなぁ…。」と諦めかけた時「じゃあ新聞でボール作ろうよ!」と良いアイデアが出た。すると「それならボール無くならないし、最後まで出来るね!」と早速ボール作りに取りかかる。ボールが出来れば、又ゲーム開始。問題が起きてもすぐに諦めず、考える姿はとてもたくましい。そして遊び終わると「あー楽しかった!」と心の底から楽しみ、満足そうな子ども達。今では、お弁当の時間まで、新しいルールを考えるのに夢中になるほどで、この爆弾鬼以外にも沢山にも沢山のオリジナルルールで楽しんでいる。この1年間集団遊びを通して、皆で遊ぶ楽しさを味わい、時には困難を乗り越えるなど、様々な経験をして来た。その中で沢山成長した今だからこそ、この様な楽しい事を自分達で生み出し、共有できるのだ。卒園まであと数日ではあるが、皆でもっと楽しい事を見つけて行きたい。
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集団あそびと仲間関係の育ち H26.2.21
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持ちで今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している。(=園目標)。喜びにあふれた顔を見るにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を、子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。
(ふたばの集団遊びの人数は、クラスの半分から3分の2位です。)
《年長組》こま遊び
クラスの枠を越え、大きな一重円を作り、年長同士の勝負が始まる。力一杯回し、地面に着地させた後は、自分のこまと仲間のこまを交互にくいいる様なまなざしで見比べる。そして「あ~、負けちゃう~。」「○○君チャンピオン!」「きゃあ、私、○○先生に勝っちゃった!」と一喜一憂する。安定して回せる様になると次はいかに長く回すかを追求しだす。「○○ちゃんのこま良く回るね。ちょっと交換して!」と互いに貸し借りしたり、おじいちゃんなどに技を教えてもらったり、黙々と一人自主練習をしている子もいる。中には本当に回せるのかなと思うひもの巻き方でも「見てて!」と言ってひょいっとまわしてしまう。奇跡の様なその姿はまさに圧巻だ。標準の巻き方しかイメージできない大人の頭を軽くひっくり返す。長くよく回る方法を見つけては皆との勝負で試し、みるみる全体に広がり全体がレベルアップしていく。始めは大人位しかやっていなかった心棒巻き(こまの下の棒からひもを巻く巻き方)もあっという間に子ども達に広がった。やりたい気持ちがあるからこそ覚えるのも早く、また、何度も失敗してあみ出した方法だからこそ自信を持って回している。そして子ども達の探求心は場所選びにも手を抜かない。新しい園庭で最適な場所を見つける為に色々な所で回し確かめる。皆で一気に探すとあっという間に見つかり、「ここは下がボコボコだからダメ!」「こっちは砂があるけどいい感じだったよ。」と目を輝かせる。こま大会終了後もけんかごまやコッパ(頭上から着地させる回し方)、手のひらのせなど子ども達の向上心はとどまる事なく続き、正月遊びの1月は終わったのであった。
《年中組》美容院ごっこ
「美容院ごっこしよう。」の友達の投げかけに「いいよ。」「やろう。」とすぐ様輪ができあがる。「僕お医者さんする。」「違うよぉー、髪切るお店。」「あーっ、そっちかぁー。」と照れている子がいると「美容院と病院って似てるもんね。」とすかさずフォロー。店のレイアウトを決め、早速オープン。「今日はどんな風にしますか?」「人気(の髪型)は何ですか?」「みつあみです。」「ちょんまげもおすすめです。…でも今売り切れ中なんです。」「えぇー売り切れ!?」「くるくるパーマならできますよ。」と何とも愉快な会話に皆で笑い合う。1人の客に対して何人もの美容師が対応し、部屋中のあちらこちらから会話に参加しているので途切れる事なく続く。「今、店長呼んできますね。」「店長の○○です。シャンプーしますのでこちらへどうぞ。」と積木で作られたシャンプー台へ案内される。さらに「水がかかっちゃいますので。」と自分のお手ふきタオルを持ってきておでこに置くという本格派。「かゆい所はないですか?」の声を聞くとすかさず蚊となって登場する子が…。「チクッ、血すいました。」「これは大変です。蚊に全部血すわれています。」「きゃー。」ふと目にやると次には聴診器ぶら下げたお医者さん登場。「お医者さんもいるのですか?」「今、叫び声が聞こえたので。」と仲間の言動に耳を傾け、発想を生かして次々に参加し遊びを盛り上げる子達。「髪かわかします。」「はい、かわいく出来上がりましたよ。」と積木を鏡を見たてる。何もかもがとっても楽しいごっこ遊び。園生活を通し、仲間と遊ぶ楽しさを知ったからこそ、友達とのやりとりも絶妙なのだ。
《年少組》カギどろ(けい)
「○くん、危い!」仲間の声かけがあった次の瞬間、間に合わず敵に足元のボール(カギ)を蹴られてしまった鬼。そして捕えられた子達が一斉に牢屋から逃げ出していく。「あ~、あと少しで全滅だったのに!」と何とも悔しそうな鬼チーム。この遊びはカギ(ボール)を守りながら蹴りに来る敵を捕まえる為、少々高度だが、蹴る事が楽しくて子ども達はやりたがる。そして今では、2人で背中合わせに立ち、「私は、前を守るね!」「後ろは任せて。」と頼もしい。回を重ね、上手く見張れる様になると、一人はカギを守り、もう一人はタッチするという役割分担も見られ、思わず感心してしまう。その反面、カギを守るのに夢中で気付くと2人で同じ方向を向いていた為に思いっきり後ろから蹴られてしまったり。こんな姿は可愛らしく年少組ならではである。鬼チームの守りが上手くなれば、逃げるチームの悔しさは倍増!ただ蹴りに来るのではなく、物や人の後ろに隠れながらこっそり近付いて来るなど工夫も見られる。たとえ負けても「もう1回戦やろう!」とすぐに声がかかり「よーし、もう一度逃げるチームで頑張るぞ!」「絶対に蹴らせないからねー!」と子ども達の意気ごみが飛び交う。また他クラスや時には他学年と一緒に遊ぶ機会が多くなった事で刺激を受け、動きや技も機敏で巧みになってきた。活発に動く様になると表情はより生き生きする。それらが一人一人の自信に繋がっているのを遊びを通して強く感じられる。こんな姿を願って集団遊びについて事あるごとに学年の担任間で話し合ってきた。それが今ようやく現実となり、子ども達の成長から目が離せない毎日なのである。 |
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寒さを上まわるもの H26.1.24
寒い冬でも外の空気にふれると気分がいい。おもしろいものが見つかれば寒さはふきとぶ。そして仲間と共に夢中になれる1つの事。それらの中では心と体が生き生きする。それは何にもかえがたい生きる喜びだ。
北風がふきぬけ底冷えするこの日、砂場では山にトンネル掘りの年少組。寒い。そしてずんずん奥へ掘り進むにつれ砂が氷の様に冷たくなる。他の季節にはない感覚。「あー、指が氷っちゃう!」そして手作業ならではのトンネル掘りはあっさり断念。
すると「ねぇ、来て、早く。」何人かの子が集まりシャベルでコンコンたたく音。のぞいてびっくり、土の下に氷が!連日の冷えこみで霜柱が固まり続け、氷と化した模様。土の下が一面の氷だったとは。さすがにここは一段と寒い。しかし発掘に夢中の子達からは寒いの一言も出ない。「こっちの土の下はどう?」「そっちは?」「あるある。」見れば朝「寒いから部屋で遊びたい。」と言っていた子も目の色を変えやっていたのであった。
同じ日の年少組、「ジャングルジムの黄色にさわって、すべり台すべって、朝礼台の上でこわい顔!」と鬼が言う。1色指示からのスタートだった色鬼も子どもの成長と共に今や2色3色は当たり前、間に行動まで入れこんでバージョンアップ。そして最後は思いきりこわい顔になっている。恥ずかしがっていた子も泣いて来ていた子も皆堂々としている。思えば4月、小さな体一つで入園して来た子ども達。「わー、おばけ屋敷みたい!」と担任が言うと、更にすごんで見せる。その伸びやかさに押され、寒さでほっぺが赤かった事など後から気づいた程。
同じ日、ドッチボールの年中組は、もはや動きが年長並み。すごいスピードでボールをやりとりする。それでもちょっとした間にすかさず「危い!急いで。」「そのボール取って!」と担任が声をかけるので動きに拍車がかかる。子どもの成長した体が気持ちよく動く横で『ボッコーン!』成長の止まった大人が思いきり当てられる。その姿がこっけいで笑いがおこる。
こまを年長の様にまわす子は、すぐ横で延々こままわし。動かない分寒くても、クラスの大半がドッチボールをしていても、見向きもしない。自分の意志で自分の好きな遊びに没頭する顔は満たされた表情で一杯。「今日は大根掘りだからまた後でやろう。」と担任に言われればすぐに切りかえ、片付けに入る。心底楽しいものが後にあれば、寒さも気持ちのコントロールも何のその。
同じ日、3クラスが混ざりこま勝負をするのは年長組。3学期が始まって4、5日あたりでもうすでに「用意はいい(ですか)?」と輪になった何十人もの子に向かい大声で聞く子が出る。すると全員から「いい(です)よ。」と言葉がかえる。そういえばこれは日頃の集団遊びの時によくかけ合っているおなじみのフレーズ。大人びた言葉なのだが、リズムをつけるので子ども達には言いやすい合言葉の様なものだ。皆のOKが出ると「そーれ!」とまたまた誰かの一言で全員が次の「りーりーじゃんこのこままわし!」とかけ声をかけ、こまがまわり出す。皆のエネルギーが1つになり、ちょっとやそっとの寒さなどよせつけない程の気迫。
小学校に行っても自分達の力で楽しい場が生み出せます様に。この季節のたくましい子ども達を見るといつもそんな願いが頭をよぎる。
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《年長組》自分達でよりおもしろく H25.12.13
あるクラスでの事、「今日はドーナツ鬼をやろう!!」と5,6人の女の子達が集まり、地面に大きなドーナツを描いた。するとそのすぐ近くに他クラスの子が遊んでいたひまわり鬼の線が描かれていた。(この2つは、形が違うだけで同じルールの遊び。)それに気づいたAちゃんが「ねぇねぇ。これドーナツと合体させてみようよ!!」と言い出し、ひまわりに続けてドーナツを描き出した。初めはその様子を見ているだけだった周りの子も、形が出来てくると、イメージが伝わり「いいねー!!」「よし!やってみよう!」とさっそく遊びが始まる。どちらもよくやっている遊びなので、ルールの確認はいらない。あっという間に新しい遊びが出来てしまった。しかしこの遊びはまだこれでは終わらなかった。そのグループの子達は、毎日の様にこのひまわりドーナツ鬼をくり返していた。すると、何日かたったある日、ドーナツとひまわりの間に、何やらはしごの様な物がついていた。「これは何?」と聞くと「このはしごの所は鬼も逃げる人も通れる所!!」と自信満々に答える。何度もくり返す中で、色々なアイディアが出て遊びが発展しているのだ。担任もルールを教えてもらいやってみると、初めの頃に比べ、動ける範囲も広がり、格段におもしろくなっていた。何度もくり返し遊びたくなる気持ちが良く分かる。今では、クラス皆でこの遊びを共有し楽しんでいる。子ども達が自ら考えているので、今の自分達の動きにぴったりの遊びが出来て行く。他クラスでも今までの様々な遊びにアレンジが加わり、新しい遊びを楽しむ様になった。時には考えたルールが上手くいかず、何度も考え直す事もある。しかし、試行錯誤するからこそどんどんおもしろい物になっていく。様々な事を考え、実践できる様になってきた年長組、これからもどんなおもしろい遊びが生まれるか楽しみである。
《年中組》言葉 H25.12.13
遊びの最中やちょっとした時間に沢山かわされる子ども同士の会話。「昨日ガイム見た?」「この前スーパーで~ちゃんと会ったんだ。」「僕、自転車の補助なし乗れるようになったんだよ。」「~ちゃんは(かくれんぼで)隠れるのが上手でなかなか見つからないんだ。悔しい!!」等、話題は実は様々。今まではこちらが皆に聞こえる位の声でどの子も参加できる様な話題をなげかけていた。が、友達との関わりが増えクラスの仲が深まってきた今では、子ども同士でその様な形の会話が弾む。「サンタさんに何のプレゼントもらう?」「僕トミカ!」「私はリカちゃんのお家!」と数人と話していると「僕はね…」「私はね…」とあちこちから話に参加する。「じゃあ先生のプレゼントは何が良いかな?」「うーん…お弁当箱!!」「どうして?」「だって食いしん坊だから!」そして皆で大笑い。今では誰かが話すとまわりの子が耳を傾ける為、クラス全体で1つの話題を共有し皆で楽しむ事が増えてきている。また最近ではだんだんと日常の挨拶にも変化が見られている。クラス内でできる様になると自信がつき、他クラスの友達にも進んで「おはよう。」と言ったり、時には遠くで掃除している職員にも大きな声でする。中には毎日来る牛乳屋さんに「いつも牛乳ありがとう。」などと気軽に声をかける子もいる。また子ども達にとり、もう一つ勇気のいるいくつかの挨拶もある。友達に手助けしてもらった時などにはなかなか出なかった「ありがとう」の言葉、今ではすんなりと出るようになった。そして遊びに夢中で友達とぶつかってしまった時などすぐに出なかった「ごめんね」も自然にできる様になってきた。また、散歩から戻ると職員室に代表の子が帰ってきた事を報告しに行くのだが、中には緊張する子も。そんな様子を見て「私も一緒に行くよ。」と子ども同士でフォローし合い、「失礼します。ただ今戻りました。」と元気に報告。緊張していた子も友達の力を借りて伝えられた事が喜びになる。そして、次はその子がフォローする側になったりもする。まだまだ一年の途中、もう少し時間を必要とする子もいるが、友達から刺激を受け、少しずつ自信をつけてきている。そして今ではクラスの中だけでなく、他クラスの子と挨拶し合ったり会話をし、関わりや楽しさの範囲が広がっている。
《年少組》仲間と走って遊ぶ事 H25.12.13
かけまわる集団遊びの際、子ども達の体がよく動く様になってきた。しかしまだまだ伸び代があると感じていた担任。この先子ども達の表情がもっと生き生きする事を何年もの間で見てきたからである。そこでもう少し動きを活発にするにはもっと遊びにのめり込んでほしいと考え、その為により遊びを盛り上げるにはどうしたら良いか年少の担任間で話し合った。結果『変身してごっこ遊び系を加える』『他クラスと遊び刺激し合う』等を取り入れる事にし早速行った。なりきり遊びが大好きな子ども達は変身グッズをつけると「ウルトラマンエース!」「私はプリキュア!絶対負けないからね!」といつも以上に気合が入り、自然と体が動き出した。また今まで興味を示さなかった子も入り出し、走る子が増えていった。一方、他クラスと遊ぶと1クラスの時より勢いづき盛り上がり何回もやりたがる様になった。更に「私(別クラスの)○○先生捕まえちゃった。」「すごい!次は僕も捕まえちゃうぞー。」「○○組の○○君、足速いな~。」「僕も速く走れる靴だから負けないよ。」と勝負心が芽生えたり、別クラスの気合の言葉や上手な戦法のまねをしたりする姿も見られた。そして他クラスの子との交流で広がりが出ると全体が活発になってきた。体を動かす集団遊びでは、心も開放的になり動きもどんどん機敏になり仲間との楽しさが倍増する。その姿を一番近くで感じている担任は更なる向上を楽しみにしながら今日も子ども達と一緒に園庭を走り回っている。 |
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きっかけは突然に H25.11.25
11月の誕生会で踊ったマイムマイムは今まで以上に楽しかった。この曲は何年も前にふたばの活発な子ども達に合わせ、すでにやや速く、やや長く変えてある。体型はクラス全員の表情が見える一重円、踊りのはじけ具合は変化に変化をとげ今や絶好調に達し、もうこれ以上の盛り上がりはないと思っていた。が、そのきっかけは10月の誕生会に突然やってきた。なんと新しい体育館にクラスごとの一重円が(全クラス分の)12コ入らなかったのである。
仕方なくこの日は、くねくねと曲がったいびつな円がいくつもくっつき合った中で踊った。少々きゅうくつで一方向にまわりにくかったが、子ども達はあまり気にならない様でそれはそれで楽しく終了した。その日の降園後、さて今後の体型をどうするかという話になった。子ども達が大好きなマイムマイムは毎年10~12月の誕生会に入る。そこで今までの一重円をくずし、二重円で試みる事になった。
そしてやってきた11月の誕生会。祭りの勢いさながらの子ども達と大人のかけ声がご近所に響かない様、体育館や近くの廊下のドア、窓を全て閉め、準備OK。誕生会のプログラムも順調に進み、いよいよラストのマイムマイム。年少組は二重円が作れるかなと心配していたが、いとも簡単にでき、更にはスポッと気持ちよく12コ(全クラス分)の二重円が体育館におさまった。
踊りが始まると、円が小さくなった分、前よりスムーズにまわる事ができる。その上全員が中央にぎゅっと集まる一番のお楽しみ所では…。前よりくっつき具合が大きく長い感じでくすぐったさが何倍にもふくらみ、えもいわれぬ楽しさなのである。そんな訳で今年のマイムマイムは思いがけず楽しさを更新した。クラスの仲間集団が順調に育って来たこの時期、皆とつながって踊れば一瞬にして心が1つになる。地響きとかけ声と笑い声が入り乱れ、全園児で踊ると体育館はもう異空間。内と外の円を逆まわりするクラスも出だし、更なる進化の予感…。こんなマイムマイムはあるかと思う程なのである。 |
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クラスだよりから H.25.10.25
《年少組》学校ごっこ
学校ごっこしようよ。」「いいよ。」最近流行っているこの遊び。誰かの一言で続々とクラスの皆が集まり、すぐ椅子を並べ学校ごっこが始まる。以前は私が先生役だったが、今では先生役は子ども達。皆が順番に先生になる。「キーンコーンカーンコーン♪」「はい、今日の授業を始めます。」「先生おはようございます。」「今日は何の授業をするんですか?」次々と言葉が飛び交う。そんなある日。「今日はABC語をやります。」と言う先生役の子。ABC語とは英語の事の様だが、英語とは言わないところが年少らしい。私は思わず笑ってしまった。しかし皆はそんな事を気にも止めず早速授業が始まった。「マネをして言って下さいね。メウス!」と先生。「メウス!」子ども達は元気よく繰り返す。ん?メウスってなんだ?と思っているのは私だけ。しかしよく見ると、目を指さし「メウス!」と言っている。そして続けて「メウス、ノウズ、マウス。」と自信満々!少し違うけどいいか…とこちらが思ってしまうほど面白い。次は、今クラスで水栽培している「すいせんとひやしんすをABC語で…。」と中々難しい問題。「わかりません。」とある子が言うと「すいせんはスイフィー。ひやしんんすはヘアシンスです。」とこれまた珍解答。しかし心なしかどこか英語っぽくなっている。このやり取りが私としては凄く面白いが子ども達はいたって真剣。そんな姿がとても可愛い。日頃から友達と会話を楽しんでいるので、次々と言葉が出てくる。他にも絵本を見る授業や色、言葉、数字、製作の授業があり、先生役の子が好きな授業をやっている。別の日には、「今日は遠足に行きます。」「バスに乗りましょう。」すると運転手役の子が登場し出発。「遊園地に着きました。」「わーい!ジェットコースター乗ろう。」「いいね~。」と大盛り上がり。そんな中、「ヒーロー参上!」「ヒーローショーのはじまりでーす!」「今日はラッキーですよ。ヒーローと握手が出来ますよ。」「写真も撮れますよ。」とヒーロー達。どんな場面でも自分たちですぐに新しいものを取り入れ、次から次へと発展させ、更に遊びが盛り上がる。そして誰もが夢中になって遊んでいる。「カメラマンは私です。こっち向いてー!」「こっちも撮ってー!」とあちらこちらで握手会や写真撮影。又。その横を見ると「いらっしゃいませー。」「美味しいおもちありますよ。」「おせんべい屋さんです。」と粘土でお店屋さんに変身してる子たち。「あの~お金ないんです。」「あっいいですよ。」「やったー!」「おせんべいもらった。」とAくんが言ったので、私も同じように「お金ないんですけど…。」と言うと「変な顔したらあげますよ。」とお店屋さん。全力で変な顔をすると「変なの。おかしいよ。」と笑われて終わってしまった。こうして様々な会話をしながら次々と展開されていく学校ごっこ。この7カ月で皆と遊ぶ楽しさを知り、自然と仲も深まって来た子ども達。そんな皆の表情は、いつも楽しさで溢れている。その姿がとても嬉しい。これからも仲間と共に生活する喜びをたくさん味わえるようにしたい。
《年中組》新聞遊び
せっせと新聞を破り、「わぁー海できたぁー。」「イエーイ。」と部屋中に敷かれた新聞に自然に寝転がる。「ホオジロザメでーす。」「わぁー食べられちゃう。」「逃げろぉ。」と海の中を自由に泳ぐ。「皆で競争しよう。」「いいよ。」「私は背泳ぎします。」「じゃあ、僕はバタフライ。」「犬かきします。ワンワン。」とそれぞれ泳ぎ方も決めていて面白い。「先生はどうやって泳ぐの?」「えーっとね、あまさん?だったけ、テレビでやってるの。」数秒後、「先生違うよ。あまちゃんでしょ。」「じぇじぇじぇって言うよね。」「あっ、そうだった、間違えちゃったぁ、やだぁー。」「先生たらぁー。」と皆で笑い合う。子ども達とのこんなやりとりが楽しくて仕方ない。「準備いい?」子ども達同士で声をかけ合い、審判の「よーい!どん。」の合図でスタート。自分達の決めたフォームで進んでいく。「やったぁ、1位。」「バタフライは早いね。」「あまちゃん、頑張って!」と私も声援をもらい泳ぎを楽しんだ後は…。「あーあ、泳いだらお腹がすいたね。」「では、ご飯にしょう。」「秋は美味しい食べ物沢山あるよね。」と私が言うと、「うん。サンマとか。」「おいももいいよね。」「あと栗とか。」「食べたぁーい。」と秋と言ったら…の食べ物がどんどんあがる。すると「葉っぱ集めて下さい。」「どうするの?」「焼きイモしよう。」「いいね。」「サンマも焼くと美味しいよね。」とさっきまで海だった新聞紙が子ども達のアイデアで落ち葉へと変化する。友達の発言に周りの子達が色付けし、新たなる遊びにつなげていく。日頃から子ども達と一緒に楽しい会話を展開し、大勢の仲間と遊びをくりひろげているからこそ出来る事だ。「焼けたよ。」「いただきます。」「あっちっち、あっちっち。」とイモをを弾ませ、まるで本物を食べているかの様で笑ってしまう。また一方で「私の事、この沢山の新聞でかくして下さい。」「僕もお願いします。」の声に「いいよ。」とどんどん新聞を集めかける。皆でやるからあっという間。新聞紙から顔だけ出している姿を見て「こういうの見た事あるよね?」「あるある!!」「わかった!砂をかけるお風呂だよ。」「あったかいんだよね。」と今度は砂へと変身。またお風呂から出た後に「はーい、タオルです。」と新聞を差し出したり、「洋服です。」「これを着ると仮面ライダーになれます。」「シャキーン。」と決めポーズを見せる。身近な新聞紙1つでこんなに様々な物に変化するものかと私も驚き関心したのだった。子ども達の中にはまだまだたくさん遊びの発想が眠っているだろう。それを引き出せる様、これからも皆が楽しく関われる場を沢山用意していきたい。
《年長組》引っ越し
「家を作りたい!」その一言で6月頃から始まった廃材を使った大きな家作り、中には5.6人入れる程の大作だ。ほぼ形が出来上がったある日の旧園舎(9月に新園舎に移転)での事。「ねぇ、幼稚園引っ越す時、家も引っ越しできるかな?」と突然A君が言った。その言葉に皆はっとして、「え…絶対持って行きたい!!」「みんなで頑張って作ったから、なくなったら淋しいもん。」「引っ越し屋さんに頼もうよ。」と口々に話し出し、次第に輪になって話し合いが始まった。「でも引っ越し屋さんがダメって言ったらどうする?」「そしたら皆で運べばいいよ。」「どうやって運ぶの?」「こうやって皆で中に入って、よいしょって持ち上げたら大丈夫じゃない?」「でも途中で壊れちゃうかも…。」「少しくらい壊れても修理できるよ。」「うん、皆で力を合わせれば持って行けるね!」「まずは先生、引っ越し屋さんに頼んでくれる?」と私が入る隙もないくらいのスピードで話し合いは進んで行った。以前なら、私が入らなければ中々進まなかった話し合いも、普段の遊びの中で何度も行っている為、こんなにも自然に行う事ができる様になった。又、皆で取り組み、大切にしている物だから、余計に真剣になる。そんな子ども達の祈りも通じて、無事家も新園舎へ引っ越す事ができた。9月、真新しい園舎に、少し緊張した面持ちで入って来た子ども達だったが、クラスの中に家を見つけると、「わぁー!家がある!」
「よかったー、引っ越しできたんだね。」「引っ越し屋さんありがとう!!」と前の園舎の面影を見つけ、一気に安心した表情に変わっていった。それからというもの、更に家に愛着がわいた様で、家作りに関わる子が増えて来た。「今日は電子レンジ作る。」「私は冷蔵庫。」と、家電などを作る子もいれば、「みて、スポーツカー!!家の駐車場に置くんだ。」と、それぞれが好きな物を作っているのだが、家に関わる物がどんどん増えて行く様になった。又、掃除の時には「家の中もきれいにしなくちゃ。」と整理をしたり、「大変、家が壊れる!!」と1人が言えば何人もがガムテープを片手に、ぎゅうぎゅうに家に入って補修をしていく。製作と言うと、個人での作業の様だが、普段から集団遊びを通して皆で遊ぶ楽しさを味わっている分、こういった遊びの中でも自然と、1つの物を共有し、皆で楽しむ事ができるのだ。又、最近では、作る事ばかりでなく、家の中でのごっこ遊びを楽しんだり、遊びの幅も広がって来た。自分達で作りあげて来た物で遊ぶのは更に楽しい。そんな子ども達の沢山の想いがつまった、家作り、これからどんな進化をしていくのか、毎日ワクワクしている。 |
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新園舎園庭について H25.9.24
新園舎での子ども達の興味は、何と言っても遊び場だ。園庭に飛び出すなり、2つの新すべり台に走る。が、ある程度行い満足するともう仲間と遊びたい様で、あっという間にいつもの遊び風景にもどる。旧園舎の流れで「サッカーしたい!」の声に「ごめんね。まだできないんだ。ボールが柵をとび越えると取りに行けない所まで落ちちゃうからネットがついたらやろうね。」と言うと残念顔。こちらではボールがとばない様、線引された枠の中で(ボールをあてっこする)爆弾鬼が始まった。狭い中でもくるくる走りまわり約束もしっかり守れてけっこう楽しめる年長組。正門側では近辺の赤土に興味津々のクラス。旧園舎の裏にあった大好きな赤土(少し質が違うが)は、とりたい放題だったのでさっそく行動に移る。みるみる間に穴がいくつもでき、職員室のドア前ではダンゴ作りが始まりさあ大変。「ごめんね。この辺でやると落とし穴みたいになって誰かが落っこちちゃうからできないんだ。」とストップがかかる。別のクラスでは(虫さがしや赤土とりのできた)裏に行きたい!」の声。「今度の幼稚園は裏がないんだ…。」と返す担任。やりたい事一杯の子ども達とできないものとの間にはさまれて返す言葉に困る。楽しさも十分知っているだけに何とかしたい。早速話し合って赤土を掘っていい場所を決めたり、高いネットを至急はったり。一方砂場は水を入れても入れてもすいこむ砂浜の様な砂だ。カップの型ぬきなどはきめが細かい分、大そう美しくできる。しかし今までにずい分どろんこ遊びをしていた子ども達は、やはり水が同時に加わらないとどうも遊びの乗りも今一つ。担任もすぐにキャッチし、降園後口々にうったえてくる。ひょんな事から子どもと担任の密着度も再確認でき、うれしい思いの中、次は遊びが広がる砂を入れようと相談。
園庭の木はまだ小さい為、木陰がなく全体的にも日陰が殆どない。秋と言えども真夏の様だ。しかし子ども達は走って暑くなると今まで通りさっさと帽子をビチャビチャにぬらしてかぶり、水を飲み、また遊びにもどる。だから大人も同じ様にやる。時には頭まで洗ってしまうと水がダラダラと服にまでたれ、とても涼しくなる。真ん中でホースのシャワーが始まると、どこからともなくたくさんの子が水を浴びにやってくる。
一緒に遊ぶので楽しさもつまらなさも暑さ、涼しさ、気持ちよさも全て同じ様に感じる子どもと大人。いいも悪いも次への経験。そして共有と共感。深ければ深い程、感じ合ったりやりとりが増え感性やコミュニケーション力が育つ。そんな2学期の始まりだ。
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蚕(かいこ)H25.6.24
現在、各クラスで20匹程の蚕の世話している。6月始めに来た時はまだ1㎝足らずだった体長が今では7cm位になっている。毎朝、子ども達と一緒に前日食べ尽くした桑の葉を新しいものに交換する。「おはよう!」「今日の天気は晴れだよ。」と話しかける子もいる。もりもり食べ、日々成長する為、見るのも楽しみで毎日のぞきこむ。「なんか昨日より大きくなったんじゃない?」「うんちも大きくなってる!」と微妙な違いにも気付く。日ごとにふんを貼り付け、一覧表にしているクラスもあり、室内に入ると「初めはこんなに小さかったんだよ。」(けし粒程度。今では直径5mm位。)と教えてくれたりする。もちろん、週が明けた時には確実に大きくなっているので、一段と驚く。また他のクラスのを見に行き「○○組さんの大きいね。」「どうしてかな?」と大人も子どもも一緒になって考えたりする。すべて同じ日に生まれたのにずいぶん差が出るものだ。(どうやら水分がたっぷりの葉を絶やさず常に食べれるように、そして飼育ケース内を清潔な状態にしているとその成長も大きい模様。)興味のある子は食い入るように見て「背中のウネウネしている黒い線は何?」(人間に例えると大動脈で背脈管という)「目はどこなんだろう?」「どうやって葉っぱ食べてるんだろう?」と蚕の生態をよく観察している。そんな言葉や様子につられて周りの子も覗きこむ。また触ってみたり、服やはたまた顔にくっつけてみたり、蚕を肌で感じ取ったりもしている。そして、「わー冷たい。」「気持ちいいね。」「(足の吸盤を見て)タコみたい。」と言葉にする。すぐそばでいつでも見る事ができる為、愛着がでやすく苦手な子も少しずつ興味が持てる様になっている。これから繭→サナギ→成虫となり、それが産卵する。そこまで楽しみに子どもと一緒に毎日興味を持ちながら見ていきたい。 |
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園の裏庭 H25.5.24
一度この園舎裏の楽しさを知ると行った途端、子ども達は四方に散らばる。また互いの関わりがうすいこの時期、1クラスで行くとぐっと親近感がわく格好の場所でもある.。
早速「コーヒーいかがですか?」と赤土の斜面に立ち、サラサラの砂を見せながら声をかける子。日照り続きのおかげで足元の赤土の表面がまるで砂漠の様になっている。そこから取った砂は、まさにひきたてのコーヒー。「ください。」と言うと「何人分ですか?」そして嬉しそうにどこからかひろってきた枯木の空洞の中を通し、ひと手間かける。下から砂時計の様に程よく落ちるきめ細い赤茶色の粉。何ともエキゾチックでまわりもひきつけられ見入る。「おいくらですか?」「はい、1円です。」え~っ!!「安いからまた来ます。」…いつでもどこでもすぐに変身、ごっこ遊び大好きの子ども達。
その横では日陰側の固い赤土を採取しているチョコレート作りのグループ。人気NO1の赤土遊びだ。いつの間にか園庭側から必要な道具や水までもが運ばれている。そして石の様に頑丈な赤土めがけシャベルを直角にふり込みガンガン取る。この土の面白さがわかってくると取り方も力強くなる。時にはコーヒーの粉、時にはチョコレートや固いだんごに変わる魅力一杯の赤土、それがこの裏庭には豊富にある。
こちらでは色とりどりに咲く花をつんだり花束作りの子ども達。素朴な野の花は華やかながらも控え目、プレゼントされると胸がキュンとなる。片わらでは担任がとても器用に花の冠を作っている。女の子が何人かとりまき、でき上がり間近になると皆、自分にのせてもらおうと頭をつき出しているからかわいい。指輪も作っていて茎がうまく結べず指が動かないと言うと、手の平をマッサージしてくれる子もいて心がフワッと温かくなる。ここは草花の宝庫。豆や細い筍取りをしたり、おもしろおかしな草を発見して見せ合ったり、ままごと材料にしたりと遊び方も無限大。
そして虫大好きグループは、行くなり草をかき分ける。「あ、てんとう虫だ!」「かわいい。」「私も見つけた。」見るとこちらは死んでペチャンコ。それを大切そうに手の平にのせ見せにくる。「あ、また虫発見!」「○○ちゃん、この虫何?」良く知っている子はひっぱりだこ。「うゎ、大きなあり!」「本当だ。こんな大きいの見た事ない!」声がする度虫好き同士集まり、のぞき合い、しゃべり合う。「うち、かなへび飼っているんだ。」「うちも!」「かなへびってどんなの?」「知らない…、見たいな。」「持って来てくれないかなー。」そのやりとりを聞いているだけでも違う遊びをしていても、子どもでなくても気になり見たくなる。(翌日持って来てくれたおかげで、そのとかげの様な姿を皆でまじまじと見る事ができた。)
ここは狭い空間の為、それぞれの会話も良く聞こえ、情報も満載。好きな遊びをしていても面白そうなものがあれば首をつっこみ、また元の遊びに戻る。互いに分かれていながらも一体感が生まれるちょうどよいスペースなのである。 |
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